セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

今一度、起承転結について

2006年07月10日 12時57分59秒 | 【旧】ゲーム関連以外の記事
以前「起・承・転・結は間違っている?」という記事でけっこう反響をいただきました。ただしほとんどが悪い意味でww
ちょっと私的には何か示しが付かない!…てなわけで先週の金曜日に、あの時の講義を簡単に文章化したものを講師の先生から頂いて参りましたので紹介します。一字一句変えずに掲載してます。



●文章構成の「型」


(三段型)論文・意見文など論理的に文章を展開する技術
首(序論)……書き出しや前置き、前提条件など文章の始まり。つまり、導入部。
胴(本論)……本文。芯となる部分。
尾(結論)……書き出し・本文に対しての結論。この「尾」か「首」で主題を明記。


(四段型)
本所横丁の糸屋の娘
姉は十八 妹は十六
諸国諸大名は弓矢で殺す
糸屋の娘は目で殺す

実にすごい内容。
四段型の文章構成を語る場合は必ず出てくる。
言うまでもなく、一文一つ一つが起承転結に当たります。
まず、「本所横丁~」は「起」であり、場所と登場人物を述べています。
次の「姉は十八~」は「承」であり、登場人物の性別・関係・年齢を示しています。
「諸国諸大名~」は「転」であり、話ががらりと変わります。
この場合、ここでは何のことかは分かりません。
最後の「糸屋の~」は「結」であり、話を締めくくっています。
また、ここで「転」の意味が判明します。

補足説明をすれば、「転」と「結」は比較対照、のちに説明する対照法的な方法が
採られています。
大名、つまり武士は武器で人を殺すが、糸屋の娘は目で人をコロリと惚れさせる、
というわけです。
それを「殺す」と表現しています。もっとも、説明の必要もありませんが。
つまり、「転」はまったく関係のない事柄に変わるのではなく、文章に密接に関係
している。
起承転結とは、以下のようにまとめることができます。


起……話を起こす。書き出し、前提条件など(序論)。文章の導入部。
承……起を承[う]ける。起を発展した話を提示。論文であれば論を説明する。
   小説であれば本題に関する内容。
転……話を転じる。承とは視点や物事を変え、内容を深いものにする。
   論文であれば持論とは異なる論との比較・検証など。小説であれば、内容の転換。
結……話を結ぶ。話の結論(三段型の結論に当たる)。


日本人なら、これをすんなり受け入れることができます。
しかし、これは日本特有らしくアメリカ人などから見ると、特に「転」が理解できない
そうです。
ですから、上手な「転」の使い方をすれば問題ではないのですが、実は「起承転結」と
いうのは、この点が落とし穴。
せっかく「起」「承」「結」がうまい文章でも、「転」で失敗すると、たいした文章で
なくなってしまう。
この四段型の重要な点は「転」をどうするかにかかっていると言っても過言ではない。

おそらく、学校の授業などでは(特に小中学校)、「転」とは「承」と異なる内容ですよ、
話の展開がガラリと変わりますよ、と教わってきたのではないでしょうか。
あまり突っ込んで教えないし、教えられないのが現状。
学校の先生は説明下手と揶揄されても仕方ない。
確かに、「転」とは漢字で見れば、話を転じる、全く違う内容に変えることになります。
しかし、違います。
「承」と違う視点で見る、「承」の内容をより深く切り込む、「承」の内容を広げることが
「転」なのです。
ですから、「承」と「転」とは密接な関係であり、まったく無視した存在ではありません。

授業で教えられてきたことは間違いではないのですが、時として見えないトラップに
引っかかってしまうこともあるのです。
そういうこともあり、最近では「三段型」が一般化しているそうです。
論文などの多くは三段型ですし、そういう講義やカルチャースクールでも三段型を教えて
いる場合が多い。

小説の場合でも三段型であれば、自分の書きたい内容がはっきりとして、初心者の方には
やりやすいと思います。
ですから、文の構成を十分に理解する、あるいは四段型の方がより深みのある文章になる
といった場合以外は「三段型」を用いて文章を書くことをお薦めいたします。

とにかく、「三段型」で文章を書いていれば、序論・本論・結論の関係が崩れることは
ありません。
話の構成を続けていくうちに、書き慣れていくうちに、そのうち、本論を工夫し始めて、
それが「四段型」へと繋がっていくわけです。

結論として、三段型も四段型も基本構造は同じです。
ただ、四段型の方が応用した形というだけのことです。



以上です。
私が以前掲載した文章がいかに過大化したものだったか!?ホンット申し訳ないです。情けないです。

要するに「転」の捉え方を間違えないで欲しいということ、これから文章という世界に入っていくならば三段型のほうが入りやすいということ、そして三段型も四段型も基本構造は同じなので、どちらが間違っているとかなんてことはないということです。
もう誰だよ、起承転結は間違ってるなんて大ボラ吹いたの(ぉぃ

てなわけで、これでみなさんに生んでしまった誤解が解ければと思ったりしてます。こちらは是非参考にしてくださいね。
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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます (partygame(管理人))
2006-11-08 20:17:12
流水さん>>
参考になりましてなによりです。現役で小説を書いていらっしゃる講師の方の内容なので、かなり信頼できると思います。私はゲーム企画者を目指しているわけですが、その中でやはりそのうちシナリオを考えるとなるとこの起承転結、あるいは首胴尾を理解しておくことは大事だと思い、皆さんにも知っていただければなと掲載した次第です。もっとも、この記事の前に取り上げた時は私の偏見だらけでしたがw
返信する
参考にさせていただきました (流水 霧桜)
2006-11-08 14:05:45
…書き込みは初となります、流水と申します。
私は小説の初心者のため、どのように書いていいか分からずにいたのですが、参考になりました、ありがとうございます。
やはり、起承転結なのか…私はあまり、文系が得意ではないので、覚えていないです;
まず3段階で努力してみるつもりです…
それでは、失礼致しました
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2006-07-11 21:53:51
ホント、あの授業で「起承転結は使わない方向で」なんて言われたんで、それが頭に強く残ったのであんな文章を書いてしまったことに改めて申し訳なく思ってます。



私も精進しますか。
返信する
Unknown (SN1998BW)
2006-07-11 21:28:01
 起承転結の話が、自分が考えていることとだいたい同じで(ホントか?)ホッとしました。

 

 「転」なんて役割が遠回しですからね、後輩に教える時も悩みますよ。最終的には「ばらしてつかえ!」と言ってますが…。
返信する
こんばんわです~ (partygame(管理人))
2006-07-10 23:31:39
猫尾(にゃお)さん>>

励ましのお言葉ありがとうございます。

大丈夫です!すでに夏バテ気味になっ(ぉぃww

…というのは冗談ですが、なんとなくやせ細っている気はするので気をつけます。



どうぶつの森>>

我が村で500ベル台は初めてでした。何か他のブログから聞くと1200ベル台なんてとんでもないことになることもあるらしく…うらやましいww

まあ恐らく私は贋作連続記録に運を使っているのかもしれません(ぇw

伸ばしたくない記録ですが、まあ伸びたら伸びたでまた記事にします。



起承転結>>

参考にしてくださってありがたい次第です。まあ簡単に作るとしたら、初めと終わりをもうポンポンッと決めておけば、その間が書きやすいと思います。これが「首胴尾」という形ですね。



にゃおさんも夏バテに負けないよう頑張ってくださいね!
返信する
長々と失礼します (猫尾(にゃお))
2006-07-10 22:55:28
こんばんは。

何かと忙しくなってきているようですね。

秋口に夏バテが出ないように体調に気を付けて

がんばってください。



・どうぶつの森

なるべく攻略ページとかを見ないようにして、楽しんでます。

カブの500ベル代、すごいですね。

自分は、始めた当初に300ベルを見て以来、

130~160ベルしか見たことありません。

贋作はさすがに7週連続は見たことないです。

今のところ、徐々に集まりつつはあります。

どうぶつの森に感謝したい今日この頃です。



・起承転結

自分は、そもそも文章を書くのが苦手で、

また、構成を考えて書くというより、

どちらかと言うと感性でめちゃくちゃに

ならない程度にブログ書いているので、

参考になります。



まとまりのない乱文ですみません。
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