新しいいのち

とおたんが骨折した翌日のことです。

キッチンのドア越しに意外なお客様がやってきました。

真っ黒な羽をりっぱにはばたかせた、モンキアゲハです。
驚いた私達が大きな声でのぞきに行っても、
何度も何度もひらりひらりとやってきます。

そこには
カイガラムシで療養中のグレープフルーツの木が。

結局10分くらいいたでしょうか。

柔らかな黄緑いろの若葉にとまり、体をおしつけたあとには
まあるいタマゴが６つ。

うけつがれるいのちをそこに残していきました。

得体の知れないものなら
駆除してしまうのですが
母の姿を見てしまった私たち・・・。

今回はできるだけチョウチョに協力しようと
次男と話して、
そのまま様子を見ることにしました。

グレープフルーツは今年は裸になるかもしれませんが、
カイガラムシの治療は裸のほうがしやすいので
思えばこれも何かの運命かもしれません。


きけば、10月頭の卵は来年の春に蝶がかえるらしいです。

お母さんのような美しい蝶に出会えることを信じて
しばし夢を見ることにいたします。