気ままな今日のひとりごと

日々の出来事や感じたことを自由に書きます

人生の選択

2018-03-10 23:48:27 | 日記
職場の後輩はいわゆる劣等コンプレックスの典型。
劣等コンプレックスとは、
『人生の課題への対処を避ける口実として劣等感を使うこと』である。

後輩は
母子家庭で父親を知らずに育ち、
若くして子宮がんで子宮を全摘出。
夫の浮気が原因で離婚。
母親は元旦に急死、その他諸々…
という過去を持つ。

4年前は
仕事中に自分の過去を枕詞に意味なく話題にしていた後輩。

例えば、一般的な子供の話題のとき
「私は子宮がないので子供を生めない体だからよくわからないけど」
落ち込んでいるとき
「旦那が浮気しなければ私の人生は…」
年末年始の話題で
「元旦に母を亡くしたんで…」
親の話のとき
「父の顔を知らないので…」
これらの出だしのあとに続く話は
全く脈略がなく
思うに「私かわいそうでしょ、でも健気に頑張ってるでしょ」アピールとしか思えないもので

確かに普通ではない壮絶な人生なのかも知れないが
人にぺらぺら話すことではない。

私は「で?」と心で思いながらも
「ふ~ん」とスルーしていた。

あるとき、うちの部署に胃ガンで胃を全摘した方が復職し職場復帰に頑張っていたとき、
「旦那にも浮気されて離婚するはめになり、子宮もないから子供も生めない。これからの人生が辛い」とその方にわざわざ聞こえるように切々と話したことがあった。(仕事中)

私はさすがに切れて
「あんたね~いい加減にしな!
みんなね、人それぞれ辛いことや重たいこと抱えてそれでもじっと堪えて生きてんだよ!
自分がこの世で一番不幸だなんて思いなさんなよ!」

「…はーい」

それから4年がたち
さすがに少しは成長したかと思っていたが、今日久々に笑ってしまった。

上司との業務会話で「あ…」
上司「ん?なに?」
「今日は母の誕生日だって気がつきました」
上司無言
「いくつになったんだろ…」
上司無言

「だから?で?今それ言うこと?」(隣で聞いていた私の心の声)

ちなみに
私の父も元旦に急死しているが、
それを知った彼女は
「母が元旦に亡くなった」は
使えないと思ったか言わなくなった笑

この子はこれからもこうやって生きていくんだろう
年はそろそろ50?くらいになったかと。

毎年20日いただく年休は、
ほとんどが体調不良の突発休で消化する。

元来性格は世話好きで明るくて多分頭も良くて笑顔が弾ける可愛いお顔。

なのに、自分の過去を「売り物」にしてしまっている。
生きる上で手放せない「悲惨な過去」

手放してしまえば違った人生が送れると思うのだが、もう無理だろうな。

過去にどんなことがあっても、
そこに囚われずにどう生きていくかで
人の人生は変わるものだ、と
私は思う。

過去を引きずり言い訳にするか
過去を受け入れて言い訳にしないで生きるか。
(過去を受け入れられれば言い訳になんて思いもしない、か)

その人の選択次第だ。

どっちを取るかで人の一生はまったく違うものになるなあ。

4年前はそんな後輩がストレスだった私だけど今は自分のペースを保てている。

私もある意味選択が出来るようになった、のかな。