そういえば、明日は敬老の日でお休みだっけ。
夕方、車の中でラジオを聴いていて思った。
リスナーから届いた、おじいちゃんおばあちゃんネタが次々と読み上げられる。
どれもすてきだった。
こんなおばあちゃんになりたいなとか、おもったりした。
半月前、法事で久々に生まれた町に帰った。
法事が終った後、家でアイスクリームを食べながら、久しぶりに会ったおじいちゃんとお喋りしていた。
「そうだ!おじいちゃん、癌が消えたんだって?
それ聞いた時、すっごく嬉しくて、私、皆に教えてあげたんよ。
さすが、かのんのおじいちゃん!かっこええわああ!」
私は、今回会ったら絶対にそれを伝えたかったので、おじいちゃんの両手を取って、一気に喋った。
「おお、そうじゃ、そうじゃ、病院に行ったら、『あれ、無くなってますね』って言われたんじゃ。おいしい、おいしいって、酒を飲むようにしたからじゃ。」と、おじいちゃんは、日に焼けて真っ黒のいつものしわくちゃの笑顔になった。
きっと、おばあちゃんの介護をしていて、しんどいって言いながらも、今が一番幸せって笑ってたり、けんかしてもなぜかラブラブの笑顔の写真だったり、農業を続けてたり、いろんな要素が絡まったからだと、私は思っている。お酒を「おいしいなあ」って感謝や喜びとともに頂く事。なんてすてきな、なんて基本的な、素晴らしいことだろう。
癌が消えること、
絶対私はあるとおもっている
「じゃあ、そろそろ帰るけえ。ばあさんが待っとるけんな」
そういって立ち上がるとき、
おじいちゃんはまだ座ったままの私の頭をなでてくれた
こんな奇跡が
私の心をあたためる
奇跡以外、どんな言葉が見つかるだろう?
もう、いい大人の私なのに、おじいちゃんは頭をなでてくれた。
キラキラの、しわくちゃの。
心がつながった、
キラキラ輝く一瞬
おじいちゃんの笑顔も、目が見えないくらい細くなって、しわと一体化してる
そういえばいつもおじいちゃんは笑ってるわ
キラキラ輝く。
キラキラ輝く。