会場: ヒノギャラリー
期間: 2006年10月10日~ 2006年10月28日
住所: 〒103-0027 東京都中央区日本橋2-13-12日本生命江戸橋ビル1F
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10月28日 中村先生の個展最終日に、日本橋のヒロギャラリーで中村先生の油絵の作品を鑑賞させてもらいました。
「意勢IV」のシリーズの作品には、ダイナミックな色彩構成の中に感性を揺さぶるような勢いがあり、奥深さの中に誘い込まれるような生命力を感じました。「色彩芸術の魔術師」とサブタイトルを付けさせてもらいたいような作品です。感動が感動を呼ぶとはこのことでしょうか。ここにその中村先生の作品を紹介させて頂きます。芸術の秋をお楽しみ下さい。
後は、展覧会パンフレットの巻頭に「意勢の行方」と題して小林氏の素敵な解説文があったので、一部抜粋させて頂きました。
・・・・・造語である「意勢」と言うシリーズ名は。意識と無意識の勢いの意となるそうだが、この画家のオートマティズムとはまさに、意識と無意識のはざまでの営みであろうし、勢いとは、オートマィックに構造化された画面の生成するような拡張の感覚の謂であるかのようだ。・・・(中略)・・・90年代の終わりより「意勢」はさらなる展開を見せる(「意勢IV」のシリーズ)。このたびのオートマティズムは、シリーズIのようにかたちが描き出され、色面として集められるのではなく、ゆるく溶いた絵具が水平に拡がる物性に暫自まかせたのち、筆やスキージによって修正が加えられていくものだ。その色彩は、雑誌、TVや街頭から、超ポップ・アート的に対象を欠いたまま、それらのカラーリングの記憶が画面に「引用」され、塗り重ねられて行く。・・・(中略)・・・「意勢」の各シリーズを見てきた者の関心は、“自然の領域への立ち返り”が今一度ありうるか、というところにある。これは自然へのロマンティックな郷愁といったことではない。くり返せばそれは、オートマティズムをふくめた描くことが構造化され、その緊密さのうちに、人口物が生成するような感覚をたたえうるのか、という絵画への関心である。
今回は、中村先生にもお会い出来て、とても嬉しく感じました。ありがとうございました。