なんかカールしてる

良いことあったら、ちょっとおしえましょう。

回復のきざし

2018-07-27 15:13:59 | 岩手に育って
   この暑さにやられちまった、の数週間でした(まだまだ油断できないんだけれど)。ウイルスによる夏風邪が尾をひいて、クタクタになって、そのあとさらなる不調に悩まされていました。寝込むほどじゃないので、つい無理をして、体がさらに弱ったらしく、ボーコー炎になってしまったのです。苦手のクーラーによる冷えも良くなかった。漢方の先生にも診ていただいたし、昨日は近所の内科にも行ったし、たぶんこれから回復していくと思います。やれやれ…。

 時計草 不思議なカタチ

   夫の仕事の関係で、日常の生活時間が乱れ(休日がなかったり、出勤時間が早くなったり)、いつもの睡眠時間が確保できなかったのも不調となった原因でしょう。それにしてもこのところの夫の勤務は、いつもの夏にはない大変さでした。外にいる時間が長くて、すっかり陽に焼けて真っ黒です。紫外線に眼をやられて、雪眼炎のようになり、急遽目薬をわたしが買って出先に届けるなんていうこともありました。「雲はわき 光あふれて 天たかく 純白の球 きょうも飛ぶ」と歌詞はストレートに夏の光景を謳っていますが、「命に危険をおよぼす暑さです」とNHKも繰り返し呼びかけるこの酷暑のまっただなか、強行されるこの、若人の祭典。わたしには、どうにも無謀なことのように思えます。まあ、それも一旦は済んで、すこしホッとしているところです。

 なぜみんなと一緒に鳴かない 網戸のセミ

   ゆうべは久しぶりにクーラーなしで過ごせた夜でした。今日も今までと比べるとだいぶ涼しくて(昼に30℃に至らないなんて!)、朝の水撒きの際には、玄関前で一人勝ちのように伸びているイネ科の雑草を、やっと抜くことができました。花たちはほとんどみんな元気がありませんが、意外なことにアカツメクサはまだ小さなピンクの花をつけています。さすが雑草、体力があります。かわいくて体力があるなんてサイコー。わたしも見習いたいものです。

 これはルコウソウ かわいい星のカタチ
 
   この夏風邪から始まった養生の期間で、本をたくさん読みました。図書館で借りてきた石井千さんの「オトメノイノリ」、図書室サポーターの代表の方から頂いた宮下奈都さんの「羊と鋼の森」、西加奈子さんの「地下の鳩」、それから読み切れるかどうかわからないまま借りてきた須賀敦子さんのエッセイ集も読むことができました。ウチで唯一のクーラーが設置されている部屋にはテレビがないので、本を読むしかなかったというのが本当のところ。須賀敦子さんがお母さまのことを書いているエッセイ(夜半のうた声)のなかから、すこし引用してみます。

   誰にも守ってもらえない婚家での苦労を一時でも忘れようとして、母はつらい分だけ、まるで編み棒の先からついとすべり落ちた網目を拾うように、あるいはやがて自分自身をとじこめることになる繭のために糸を吐きつづける蚕のように、いまは透明になった時間の思い出を子供たちに話して、自分もそれに浸った。   

  特に「編み棒の先からついとすべり落ちた網目を拾うように」という表現に、なるほどなぁ、こんな表現ができるんだなぁと感心しました。例えがリアルな感覚として理解できて、母親へのやさしさにあふれた文章になっています。須賀敦子さんの本は長時間の電車のなかで読むことが多かったけれど、酷暑の午後、クーラーを入れた畳の部屋で一人で静かに読むのも、なかなかしみじみとして良かったです。

 お昼を作りたくなくて 新しくできたパン屋さんで買った いつだったかな 一人分じゃないですよ
 
  このところ、カラス以外の鳥の声をまったく聞いていなくて、鳥たちはどこで何をしているんだろうと思っていました。今、すごくにぎやかに「ピョンピョンピョン。ウソピョン。」としか聴こえない声が聞こえてきました。スズメかな?なんの鳥だろう。朝でも小鳥の声もしないのは、なんか不気味です。やっぱり朝の庭には小鳥のさえずりが欲しい。夜はクーラーなしの自然の風で眠って、朝は小鳥の声で目を覚ましたい。そうしたら、わたしの体調もすぐに復活するだろうに。

 アメリカンブルーとダールベルグデイジー

  今、声の主をスダレの隙間からそっと覗いてみたら、やっぱりスズメでした。ちょっと涼しいから久しぶりに活動しているんだね。

 息子のお弁当 この日はトンカツ! ごくろうさま、わたし

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。