「暴れん坊将軍」吉宗に出て来る悪玉は、たいがい決まっている。悪の親玉は、幕府の勘定奉行、普請奉行、作事奉行、大目付、若年寄、北町奉行といったあたり。たまに大奥に悪いお局様がいることもある。
彼らが、札差、両替屋、廻船問屋、米問屋あたりと組んで、高利の金貸しや御禁制の品々を外国から持ち込んだり、米を買い占めて値を吊り上げたり、偽金貨を造ったりなどなどで、win winの関係を築いてカネをむさぼっている。
これに気付いた同業者や血気盛んな若い旗本、町人、そして美女が、貧乏旗本の三男坊・徳田新之助を名乗って城外をふらつく吉宗(ご存じだろうが、松平健)と絡んでくる。
そして、3回目のCMのあと、46分くらいに、いい者が悪者に殺されてしまい、吉宗に火がついて、悪者とその配下の武士数十人を素晴らしい殺陣の挙句、成敗するというのが定番だ。
オレとしては、いい者が殺されてしまうのは悲しいが、たまに、改心して吉宗に救ってもらえる美女もいる。
けど、勘定奉行は4回に1回は悪さをする。本放送時は週一だから目立たなかっただろうが、再放送を毎朝見ていると、そんな感じ。これって、問題だよね。ほかの幕僚と併せて、吉宗の任命責任が問われたことはない。ナレーションの若山弦蔵さんが、一度だけ、番組最後に「自分の人材登用にも責任を感じているようだった」というようなことを言っていたのを覚えている。