☆つる姫の星の燈火☆

#15 つる姫キネマ館~命の停車場・閉鎖病棟~

ひさしぶり、今年初めてのキネマ館です。

映画も沢山観てはいたのですが、今日はそのうちの二本。

原作は、医師でもある南杏子さん。

在宅医療や尊厳死について、深く考えさせられる映画でした。

特に、「尊厳死」については、私自身の父が、10年以上に渡って、寝たきりの不自由な最期だったこともあり、映画の中の言葉に、涙せずにはいられませんでした。

また、余命を知った人、その家族は、それをどのように受け止め、どこでどのように生き抜く、生ききるのか。

在宅医療の事、最期をどこで迎えるのか、ということ、自分と重ね合わせて考えさせられました。

そこまで、評価の高い映画ではなかったようですが、私的には星は4以上でした。

そうそう、みなみらんぼうさんが、出演されていました。

なんか見たことある、この人誰だっけ、と、思いめぐらせ、あ、小室等さん?まして、こむろけいさんでもないし。。

う~~んちがうちがう、ついにググってみたら、らんぼうさんでした。懐かしい。

怒りのアフガン、ではありませんよ。笑笑笑

いつまでもお美しい吉永小百合さんのお医者様の様子を見ていて、今最も尊敬している女医さんを彷彿としました。

 

 

もう一本は

好きな作家さんでもある、帚木蓬生さん原作の、閉鎖病棟。

精神病棟に暮らす、様々なものを抱えた人たち。

主演の、鶴瓶さんですが、難しい役どころ、とても素晴らしい演技をされていたと思いました。

精神病棟・・・私の想像とは違い、もっと違う場所があるのではないか、という人もいました。

主演の女の子も、この病院ではなく、別の場所で保護された方がいいのではないか、というような状況でした。

精神病棟、と言えば、恐ろしいような印象しかありませんが、私には、複雑な思い出もあります。

親戚のおじさんが、半ば強制的に精神病院に入れられていたのです。

詳しくは書けませんが、大人になって、いまになって、叔父さんは、被害者だったのだな、と感じます。

 

余談でした。

鶴瓶さんの役も、滅多にない過去、経歴の持ち主、大変重い内容の映画でした。

 

この二つの映画、共通して感動したのは、ラストシーン。

ラストシーンというのは、とても大切な部分なのですが、どんな素晴らしい映画でも、納得してエンドロールを見る事はあまりありません。

もちろん、エンドロールを眺めながら、自分なりの感動や感想を巡らせるのですが。

しかし、これらの映画のラストシーン、命の停車場の吉永小百合さんの表情、そして、閉鎖病棟の鶴瓶さんの・・・。

観る人に委ねるようなラストではありますが、私的には、もやもやするとか、なにそれ?というような嫌な感覚はありませんでした。

気になる方は観てください。

 

この後、閉鎖病棟に触発されて、もともと好きな作家さんだった帚木蓬生さんの最新作「花散る里の病棟」を読んでいます。

物は増やしたくないので、図書館で借りるので、汚れていない物を選んだら、最新作でした。笑

幾つかの短編が、時系列バラバラで成り立つものですが、最後のひとつは、新型コロナの事も書かれてあるようです。

今日その最終章を読む予定です。

町医者の初代から、戦争中の軍医だった二代目、高齢者施設を作った三代目。

軍医の章では、爆破や被弾で失われた命もあれば、伝染病や栄養失調、自死などで亡くなった命もある事を、いまさらながら思い、

戦争が終わってからも、いまだに傷や病を引きずって生きておられる方がいることにも、意識が行きました。

今起こっている戦争と重ね合わせ、胸が痛みました。

ここまで色んな作品を読んで、尊敬する帚木先生のコロナに関する考え、今日読む予定の章には、大いに期待しています。

この小説にでてくるようなお医者様は、理想ですが、なかなか。

たまたま、医療や命に深くかかわる映画や本に触れ、自分がこの年になって、生きる事、病気の事、終末のことに関して、昔とは意識が違って来たのだなあと感じます。それはまあ、当たり前と言えば当たり前なのですが。

また、医療に携わっているお医者様をはじめ、看護師、メディカルスタッフなどの皆さんも、それぞれ、自身の身体の事や家族の事など、プライベートを持ちつつ、誰かの命を救ったり、守ったりしてくださっているという事、当たり前の事ですが、感謝の気持ちを新たにしました。

コロナが始まった頃、医療関係の人たちにエールを、というのが、流行っていました。

流行るというのは、言葉は悪いですが、今、世間の皆さんのあの頃のような思いは、薄れているように思いませんか?

もちろん、私も含めて。

 

また、読書の楽しさを、7、8年ぶりに味わい、絵や映画と合わせて、心のひだを増やしていける気がします。

他にも素晴らしい映画を観たのですが、それは、次の機会に。

 

今年はまだ始まったばかりで、継続する大きなストレスもありますが、自分の気持ちがどんどん上向きになっている実感があります。

好奇心も沢山湧いてきます。

今死んだら、心残りがたくさんあります。

そういう状態こそ、私が望む日々です。

心残りのない最期を望むよりも。

8年前の今は、病室にいました。

1月19日が、8回目の手術記念日です。

色々ありましたが、このことがあってから、人生がリセットできたと考えるようにしています。

すべての人間関係を整理、断捨離するきっかけともなりました。

良くも悪くも。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

感謝をこめて

つる姫


私の好きなものは笑顔。笑顔は世界を救うと信じるつる姫のブログです。

コメント一覧

つる姫
美子様
読まれているだろうとは思っていました。
帚木さんの作品をお勧めしてもらって読んだのが始まりです。
三度の海峡だったかな。

8年前の今頃はストレッチャーの上だったかな。
今でも手術台に上った時のこと、忘れられません。

今年はぜひ、梅でも桜でもあざらしでも♪
YoshicoHino
帚木ファンとしては、ほぼ全作網羅していますので、これは半年前に読みました。http://blog.livedoor.jp/dimples/archives/2163499.html
手術記念日、明日ですか・・・お元気で何よりです。お会いしてから8年経ったんですね。今年はお会いできますように。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

最近の「フォト&エッセイ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事