ゆったり山登り

北海道で暮らす自然が好きで、山登りやカヌーを楽しんでいるのんびり者です。
日々の自然や人との触合いを書いて行きます。

2011-09-11 20:10:19 | 感想
現在発掘している遺跡からも幾つかの鏃が出土している。

鏃は大小の差はあっても種類的には二種類と思われる。

(Ⅰ)一つは平で三角形で底辺が少し抉られておりそこに矢柄を挟むタイプである。

(Ⅱ)もう一つは三角錐で細長い型をしているそして丸い根本を矢柄に差し込むタイプに分かれると考える。

先日、調査員の方にこの二種類が特に地域性や使用法に差があるのか尋ねると特別な説はないとの答えが返っていた。

そこで私は考えてみることにした。(この説は特に調べた訳でないので単なる思いつきと思って下さい)

まずは形態から動物に当たった状況を考えてみた。

(Ⅰ)場合、刃が薄い為に脆い。刺さった後は引き抜き難い。刃が全部刺さらなくとも刃の面積が広いので効果があると思われる

(恐らく刃には神経毒が塗ってあったと思われるから)
 
 ウサギのような小さな動物では擦りさえすれば毒の効果で仕留められると思う。

(Ⅱ)場合、刃が円錐形の為に深く刺さり込むし、矢柄とも繋がっているので強ければ矢柄まで刺さり込む可能性もある。

 熊のような大型で皮が厚い動物に適していると思われる。

この説が正しいかの実証は考古学的には難しいと思われるが民俗学的に可能に思われるので機会があれば世界の原始民

族の資料を調べてみようと考えている。

砂の器

2011-09-11 06:42:48 | 感想
昨晩、UHBで二夜連続番組の「砂の器」を見た。

もう幾度もリメイクされてドラマ化される松本清張氏の作品には今更ながら感心させらる。

戦後直ぐの物語なのに古さを感じさせない。その都度、俳優さんが売り出し中の人で固められるがその為ばかりではない面白さが

ある。

監督さん達にとって一度はやってみたい作品というのがあるのだろうか。

それとも当たり外れのない作品としてテレビ局が推薦するからなのだろうか。

松本清張は日本の推理小説会の中でも独自の位置にある。日本で初めて本格的推理小説としての作品を確立したことに加えて民俗

学を取り入れた作風をも確立した。

ドラマ化される作品の中でも特にこの民俗学を取り入れた作品が多いのは視聴者に受ける理由の一つがあるのではないかと私は考

えた。私自身が民俗学や考古学が好きな事もあるけれども日本人が心の中に持っている故郷を感じさせてくれるからなのではない

かと思っている。

それも他の国とは少し異なった故郷感とでも言えばよいのだろうか。その典型が高校野球ではないかと思う。他の国にはない風習

と言えばよいのか。アメリカを見てみても出進高校としての応援はあるようだが日本とは少し異なるようだ。

世界の故郷感とは違った、只生まれ育った所とも地理的なものとも違う何かが日本にはある。

これは私の推測になるが江戸時代から続いた藩と言う制度がもたらした結果ではないかと考えている。自身が所属する藩が良けれ

ば正直、藩主が変っても差し支えのない制度でありそれだけにそこから逃れられない制度でもある。他県とは気候、言葉、風習も

違うそれだけで独特の県民感情が生まれたであろう。特に都会に出た人達にとっては特別なものとして故郷は存在しているはずで

ある。

そのような人々を魅了したのが民俗学を取り入れた松本清張氏の作品であり、いまだに人気がある理由ではないかと考えている。