アイヌ民話
昔々、神様が病気になったとき
一番先に駆けつけたのが雀だった
そこで喜んだ神様は雀達が食べることに困らないように穀物を与えました
化粧するのに時間が掛かりすぎ
一番最後になったあかげらには虫しか食べられなくしました
だから雀は醜く、あかげらは美しいのです
あかげらの新婚夫婦
あかげらの夫がサクランボの木にしきりに穴を穿っています。
その木は土手の近くにあり傍を人間が通っていきます。
妻「何でこんな木に新居を造るのよ」
夫「この木の主は殺虫剤を使わないので安全なんだ。それに虫も沢山いるし」
妻「食の安全より危険回避が優先でしょ。人間を見なさいよ。原発で町の経済が潤うからって建設したら放射能漏れで家を追い出されて散々な目にあっているじゃない」
夫「確かにな。人間の危険性は充分に承知してはいるんだけど。でも、此処の主は雀に餌をやっているし、お人好しのようだから安心出来ると思うけど」
妻「貴女の方がよっぽどお人好しよ。人間を信用するととんでもないことよ」
かなり掘り進んだ穴を見つめながら無念そうにぽつりと言った
夫「それじゃあ、他を探してみるか」
二羽が飛び去った後に主がやってきた
主「昨日からコンコンとあかげらの奴、家のサクランボの木を突いていたけど何処へんだろう」
昨晩、日ハムが西武相手に接戦をものにして機嫌の良くしている主は木の根本に立って枝を見上げた
「ありゃ、こんなに穴開けやがって、虫でも捕っていると思ってほっといていたのに…」
穴は木の中心まで迄掘り進み、揚句に下の方にまで曲がっていて奥が見えない唖然として主は見つめている。
やがて、ぽつりと一言
「子作りしなかったら埋めてしまおう」
昔々、神様が病気になったとき
一番先に駆けつけたのが雀だった
そこで喜んだ神様は雀達が食べることに困らないように穀物を与えました
化粧するのに時間が掛かりすぎ
一番最後になったあかげらには虫しか食べられなくしました
だから雀は醜く、あかげらは美しいのです
あかげらの新婚夫婦
あかげらの夫がサクランボの木にしきりに穴を穿っています。
その木は土手の近くにあり傍を人間が通っていきます。
妻「何でこんな木に新居を造るのよ」
夫「この木の主は殺虫剤を使わないので安全なんだ。それに虫も沢山いるし」
妻「食の安全より危険回避が優先でしょ。人間を見なさいよ。原発で町の経済が潤うからって建設したら放射能漏れで家を追い出されて散々な目にあっているじゃない」
夫「確かにな。人間の危険性は充分に承知してはいるんだけど。でも、此処の主は雀に餌をやっているし、お人好しのようだから安心出来ると思うけど」
妻「貴女の方がよっぽどお人好しよ。人間を信用するととんでもないことよ」
かなり掘り進んだ穴を見つめながら無念そうにぽつりと言った
夫「それじゃあ、他を探してみるか」
二羽が飛び去った後に主がやってきた
主「昨日からコンコンとあかげらの奴、家のサクランボの木を突いていたけど何処へんだろう」
昨晩、日ハムが西武相手に接戦をものにして機嫌の良くしている主は木の根本に立って枝を見上げた
「ありゃ、こんなに穴開けやがって、虫でも捕っていると思ってほっといていたのに…」
穴は木の中心まで迄掘り進み、揚句に下の方にまで曲がっていて奥が見えない唖然として主は見つめている。
やがて、ぽつりと一言
「子作りしなかったら埋めてしまおう」