古い画像を漁っていたらこの写真が出てきたので。
日本一長い駅名は
「長者ヶ浜潮騒はまなす公園」
「南阿蘇水の生まれる里白水高原」
の2駅。
いずれも仮名表記で22字。
漢字表記では後者に軍配が上がります。
ローマ字表記では
「Chojagahamashiosaihamanasukoemmae」(33字)
「Minamiasomizunoumarerusatohakusuikogen」(38字)
とやはり後者。
しかしかつては、島根県は一畑電鉄に
「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前」
というさらに長い駅名がありました。
翻って、本題の日本一短い駅名。
それは写真にも載せた「津」というのはご存知の方が多いと思います。
しかし、駅名というのは、日本の鉄道が走り出した明治の時代より、
「漢字」「仮名」「ローマ字」の3つの表記が与えられることが決められていました。
(「ローマ字」というのはヘボン式に準拠するものの、「英語表記」ではないことに注意。)
「津」という駅名は漢字も仮名も1字なので一番短いのは疑いようがないでしょう。
しかしローマ字表記では「Tsu」と3字になってしまいます。
ローマ字表記でこれより短い駅名は全国に数多くあり、
粟生(Ao)
飯井(Ii)
頴娃(Ei)
小江(Oe)
がよく取り上げられます。
さて、前述のとおり、ローマ字表記は「英語表記ではない」。
国鉄では伸ばす音は「o」「u」の場合はアルファベットの上に伸ばす記号が付けられる決まりになっていました。
そして私鉄も大部分が国鉄に準拠しています。
これは英語では使用されない表記法です。
したがって、上記の他にも
大江(Ōe)
府中、国府(Kô)
能生(Nô)
由宇(Yû)
などが日本一短い駅名として挙げられます。
※o、uの上に伸ばす記号のついた文字は環境依存のため、正しく表示されていない方には申し訳ありません。
しかし、廃止された駅名の中にはもっと強者がいます。
飛騨の山中で鉱山輸送に従事していた神岡軌道。
後の神岡鉄道が国鉄神岡線として開通するより前に姿を消していますが、ここにはその名も
「土」
という駅がありました。
仮名表記では「ど」。ローマ字表記では「Do」。
どれをとっても押しも押されもせぬ日本一の短さ。
インパクトもさることながら、一見駅名や地名とは思えない名前です。
これが日本の鉄道史上、最短の駅名なのです。