本日、10月14日はご存じの方も多いと思いますが、
「鉄道の日」です。
明治5(1872)年の太陽暦における10月14日が、日本で初めての
鉄道である新橋~横浜間の路線が本開業を迎えた日であります。
当時の新橋駅はのちの汐留貨物駅で、現存しません。
(現在の新橋駅は「烏森駅」として大正期に開業。)
また当時の横浜駅も、現在は「桜木町駅」となっています。
桜木町駅の発車メロディーが「線路は続くよどこまでも」
になっているのも、初の鉄道路線の終着駅がこの地であったこと
に因む、一種のご当地メロディーです。
(ただし「線路は続くよどこまでも」は元々アメリカ民謡の
「I've Been Working on the Railroad」に日本語の歌詞をつけたもので
桜木町と特別関係のある曲というわけではありません。)
なお、日本の鉄道はイギリスから技術を導入したのに始まるためか、
各鉄道会社とも、社名の英語表記はアメリカ英語の「railroad」ではなく
イギリス英語の「railway」を採用しています。
ご当地駅メロディーの嚆矢といえば、桜木町と同じ京浜東北・根岸線の
蒲田駅で採用されている「蒲田行進曲」でしょう。
近年になってご当地駅メロディーが乱発傾向にあり、他所の人が聴いても
何の曲かすらわからないようなご当地メロディーも多く、困惑させられるのは
私だけでしょうか?
ちなみに日本初の鉄道が「新橋~横浜」というのは記録上のことで、
実際にはそれよりわずかに早くから、鉱石輸送のトロッコなど、
産業用の鉄道が実用化され始めていた可能性もあるようで、
なかなか興味深い話だと思います。
まず、「鉄道」の定義は何ぞや、という話になっていきそうですが…。
さらに古くには、ペリーが来航した際に鉄道の模型を持ち込んだという
話も残されており、日本人と鉄道との関わりは江戸時代に始まるとも
言えるかと思います。
日本においてもヨーロッパ諸国のように鉄道模型は一定の趣味人口がおり、
ホビー界のなかでも大きな存在感を持っています。
地方都市などでは、モータリゼーションの進展や人の流動の変化で
鉄道が使命を終えたと言われる地域も少なくないですし、
日本の鉄道すべてが営利企業によって運営されている現在、
人口減少時代を迎えてどのように姿を変えて生き残っていくか、
向こう何十年かは鉄道の在り方から目が離せません。