まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

大垣市役所のモザイク

2014-08-21 23:45:41 | ディテール
久々に少し遠方の仕事があり大垣へ。

以前大垣駅前の工場跡地の住宅開発が進んでいることを書いたが、その当時残っていた高い煙突と
変電所のような建物
はすでに影も形もなく、商業施設の建設が進んでいる。

大垣市役所は大垣城の裏の方にあり駅から少し離れている。
典型的な昭和の役所という建物で、好きなタイプだ(笑)。


エントランスのタイルがきれい!宇宙、又は海を思わせる複雑で深い色合いと質感。



両脇の壁に配されたアラベスクのような五角形の窓もいいね~
「大」の字を図案化した、大垣市の市章である。


そして中に入ると、、、おぉ、二階まで吹き抜けた高い天井。ホールの中央にある階段は途中の踊り場で
左右ふたてに分かれ二階の回廊へとつながる。堂々たる近代建築の役所にいるような気分だ。
階段の踊り場に面する正面の壁は、巨大なモザイク壁画で飾られている。

落ち着いた色合い、絵本の世界のような風景のモザイクに惹かれ、階段を上ってみた。

おぉっ。これは御影石や大理石などのかけらで作られたモザイクだ。さすが矢橋大理石のお膝元だな!

5cm角程度の石のかけらがザクザクと並べられ、よく見るとところどころ鮮やかな青や赤や銀色の
ガラスのテッセラが嵌り、スパイスとなっている。

受付のお姉ちゃんに、あのモザイクは有名な方の作品ですか?と聞いてみた。
時々尋ねられることがあるのか、お姉ちゃんはすぐに答えてくれた。
「矢橋六郎さんという岐阜県出身の洋画家の方の作品です。」
ほぅ、矢橋。矢橋ってあの大理石の矢橋と関係ある人ですか?
お姉ちゃん、そこまでは即答できなかったが、タブレットでサクッと検索してくれ、岐阜県庁にも作品が
あるそうですよ、と。へぇ、行く機会があれば見てみよう。


帰ってからゆっくり検索してみると、やはり矢橋六郎氏は矢橋大理石の創業者の息子で、
芸術の道を進みながらも家の事業にも関わっていたという。
大理石のクズなど捨てるほどあっただろうから、彼が石を芸術表現に用いるようになったのは自然である。
地元出身の芸術家の作品が市役所の一番目につく場所の壁を飾っているのは、郷土愛が育まれそうでいいね!

矢橋六郎氏の経歴の説明や芸術的評価が、ある画廊のサイトに載っていた。→こちら

岐阜県庁のほかにも、岐阜県や愛知県内をはじめ全国のビルに矢橋六郎氏のモザイク壁画作品があるらしい。
これからは気をつけて見てみよう。

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