工場オペレータの人生相談

人生相談 

2010年09月11日 21時12分22秒 投稿 

 

2010年9月11日（土） 

  

イード休暇５連休の中日。 

今日は、工場の様子見に出勤。 

  

担当の工場のオペレーターにサウジ人のＢ君がいる。 

もうすぐ２６歳で子供一人。 

優秀な男だが、愚痴が多い。 

  

先週、運転データを調べるため、オペレーションルームに行くと、彼がコンピュータ画面を眺めていた。 

嫌な予感。 

彼が話しかけてくると仕事にならない。 

いつも人生相談を受ける羽目になる。 

  

〇〇さん、僕ねー、毎朝洗面所で鏡を見るたびに思うんですよ～。 

お前は、何をやってるんだ！ これでいいのか。 

  

僕は、高卒でこの会社に入ったんですけど、もっと勉強したいんですよ。 

高校の成績は９６％で、大学なんて簡単にいくことができたんです。 

でも親父がベドウィンで、タクシーの運転手をしていてお金が無いから、大学に進めなかったんですよ。 お金を貯めて大学に行こうと思っているんですが、給料が安いので、家族で食べるのがやっとなんです。 

  

アメリカの大学の奨学制度を調べていたら、２２歳が上限なんですよ。 

日本の大学で受け入れてくれるところはないですかね。 

「日本の大学は難しいよ。英語ができるんだから、アメリカの方がいいんじゃない。」 

  

僕の夢は、医者かエンジニアになることなんです。 

サウジの大学はレベルが低いので、留学したいんです。 

〇〇さん、ここのエンジニアを良く知っているから、彼らの実力知っているでしょ。 

僕の方がずっと頭がいいです。 

でも、今のままではキャリアがないのでエンジニアになることなんてできないし。 

  

夢も、やる気もわかるが、力になってやることができない。 

しかし、将来に夢を持っているのがある意味うらやましい。 

  

こちらは、定年になったらどうしようと、まったく反対の悩み･･･ 

 

追記：2020年6月

サウジの職場で、20回くらい、電話インタビューしたことがあります。

インド人、パキスタン人、サウジ人。彼らの自己PRは素晴らしいものがあります。まるで、「私は天才です。採用しなければ損ですよ。」と言わんばかりです。

数人採用し、そのうち自分の秘書にインド人を採用しました。彼は優秀でした。しかし、その他は・・・   日本人は騙されやすいので注意が必要です。