今日も晴天。しかし風が爽やかで、体感的には昨日より楽でした。昼過ぎまでエアコンをつけず、窓を開け放して過ごすことができましたが、午後の強い日差しや夕日が西向きの窓から差し込むようになると、さすがにダメですね。
しかし、昨日昼夜とアイスコーヒーを飲んだせいか夜はあまり眠れず、午前中は頭痛もあってボーッとしていました。
午後は1時5分から夕方6時まで、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺』の総集編再放送をずっと観ていました。いやあ、やっぱりすごく面白かったです。本放送の時、一部でわかりにくいと言われていた構成を時系列や登場人物に沿って再構成し、これはこれで一つの長編ドラマとして立派に成立しています。「東洋の魔女」のくだりなど惜しいカット部分もありましたが、全体としてダイジェスト感はなく、こうしてまとめてイッキ見できて良かったと思います。
第一部は金栗四三、第二部は田端政治を軸とし、全体を通しての影の主人公を嘉納治五郎、そして「裏」主人公を古今亭志ん生に据えた群像劇。それだけでも十分面白いのはもちろん、「オリンピック」が地に堕ちた感もある今だからこそ、本放送当時より刺さる部分も多い作品です。多くの人が引用していますが、
「今の日本は、あなたが世界に見せたい日本ですか?」
田畑から嘉納先生へのこの問いが、この2021年の時点に於いても、繰り返し繰り返し問われています。
1964年東京オリンピックが終了した後、幻の嘉納先生が田畑に同じ問いを返し、田畑は力強く「はい!」と答えます。それに対する嘉納先生の言葉は「面白い。実に面白い」でした。「面白く」なければスポーツの意義はないと言い続けてきた嘉納治五郎の最後の言葉がこれだというのも、美しい帰結でした。
彼らの物語と志ん生の語る「富久」とのリンクも見事でしたが、作者・宮藤官九郎はむしろ東京オリンピック開会式の当日、志ん生が富久を語っていたという歴史的事実から逆算して、この構成を考えたそうです。
他、「女子とスポーツ」の歴史やそこにまつわる諸問題、そしてもちろん「あの時」からストックホルム五輪が「全ての競技日程を終了」するまでの金栗四三の半生——と、見どころ多い見事な「大河ドラマ」でした。
1964年東京大会開会式を描いた本放送最終回は、全ての主要登場人物の帰結でもあり、ちゃんと一年間観てこなければ真の感動は味わえない贅沢な回でもありました。2021年大会についてはリアルタイム開会式を観ることなく、録画してあるその最終回をまた観直そうかと思います。
——本音を言えば、自分も開会式は楽しみにしていたし、素直な気持ちで応援したい競技もありました。しかし、開会式を担当していた初期のプロジェクトチームが、ほぼ全員放逐または辞任となり、伏魔殿と化した現プロジェクトの中から何が出てくるか判らないという有様に、気持ちは萎える一方です。
市内の一部を使っての競技も、当初は応援に行こうかなどと考えてもいたけれど、コロナ禍による緊急事態宣言下ではそれも叶わず……
前にも書いたかもしれませんが、TV放送がオリンピック一色になったら、積んである映画ソフトでもいろいろ観て過ごそうかと思います。
夜は夜で、テレ朝の『IP〜サイバー捜査班』『緊急取調室』を続けて視聴。Eテレの【ソーイング・ビー3】も【ふるカフェ系ハルさんの休日】も終わってしまった今、木曜夜の過ごし方も変わりました。