一寸の兎にも五分の魂~展覧会おぼえがき

美術展のおぼえがきと関連情報をすこしばかり。

三谷文楽「其礼成心中」舞台はもちろん、手ぬぐいもおすすめ@PARCO劇場

2013-08-11 | 文楽
PARCO劇場にて、今夏も絶賛上演中の三谷文楽「其礼成心中」

会場では昨年の公演を収録したブルーレイ・DVD、筋書とともに手ぬぐいも2種類販売しております。

私が購入したのは、舞台となっている曽根崎の森を描いた柄。紺地ですが両端が黒で、漆黒の闇にうかびあがる曾根崎天神が幻想的です。







この染めは、なかなか手がかかっているのではないかと思います(1000円は安いぞ)。

もうひとつの柄は、三谷さんの顔。こっちはまあ、三谷さんのファンの方はどぞ!


(白地にこの顔が……)

肝心の舞台は……、今年もおもしろかったです! 

呂勢大夫さんの捨て身の演技力といいますか、語り力(こんな言葉あるんかいな)に座布団10枚!

書いているのが三谷さんなので当然、言葉(セリフ)で笑わせてくるのですが、呂勢大夫さんはそれに頼らず、語り方でも笑わせてくれます。

その笑わせ方も、いわゆるチャリ場(こっけいな場面)のノリとはやっぱり違って、より「お笑い」のノリに近いので、ふだんとはずいぶん違う工夫が必要だったと思うのですが、もう割り切って「この作品を最高におもしろく聴かせるためには、ここまでやったる!」というような、作品の真髄を表現しようとする潔さを感じました。


若手・中堅の人形遣いも大奮闘。コメディなので人形の動きもやっぱり通常よりコミカルで、文楽の人形がこんな動きをするなんて……と軽いカルチャーショックを受けますが、おもしろいです。

やっぱりそれも、基本を押さえているからできることかと。

最後の泳ぐシーンなど、びっくりです。

ストーリーが明快なのと言葉が現代語なので聞き取りやすいということで、文楽初体験の方におすすめですが、そういう意味では文楽通にも見ていただきたい作品。でもまあ、文楽好きな方は私が言わなくてももうご覧になっていることでしょう。

個人的には紋秀さんのお福ちゃんに座布団6枚!

お三味線チームは初日2日めはちょっとおとなしい感じでしたが(蝠聚会疲れかな??)、終盤に向けてノってくるのではないかと思います。去年も千穐楽はノリにノってました。

あの楽しいエンディングテーマ(家で曲を思い出しながら、お三味線でマネしてみた!一部だけどできたよ!)を何度も何度もリフレインして、とっても盛り上がってましたものね。

作曲された清介さん、すばらしい! 僭越ながら、座布団10枚!

あー、最終日も行きたいなあ。でも、今年は仕事も佳境でそのころはとてもあわただしくしているのであきらめます。

やっぱり、DVD買おうかな。うん。買おう。

というわけで、当日券も少しは出ているみたいなので、ぜひ楽しんできてください。

追記:とかなんとか言って、チケットが手に入ってしまったので今週末、もう1回行ってくることにしました。昼間「えびかい」、夜「三谷文楽」! 



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 初期のセルジュ・ゲンスブー... | トップ | 「つきしま かるかや」展、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

文楽」カテゴリの最新記事