RIKAの日常風景

日常のちょっとしたこと、想いなどを、エッセイ風に綴っていく。
今日も、一日お疲れさま。

長崎大学の専門家の講演抜粋

2011-03-24 01:56:06 | 紹介・お奨め。

 明らかにチェルノブイリやあるいは長崎・広島の原子爆弾とは、今回の一連の福島第一原発の事故というのは全く性格の異なるものであろうということが言えます。

 ただし、1つだけ皆さん方がもう1つ心配になってらっしゃることがあると思います。それは、こういうふうに少しずつでも漏れ出しているのが、いつまで続くんだろうということが恐らくあるんだろうと思います。しかしながら、今日の特にデータなどを見る限りでは、少しずつやはり状況は改善してきているように思います。

 じゃあなぜ国は20~30キロの人を避難させないんでしょうか。今の現状は危険じゃないからです。だから、避難させる必要がないのです。
 
 大気圏中に出る今回の多くの放射性元素は、放射性ヨウ素であります。ヨウ素は半減期が8日間。8日間で半分になります。そしてその量も非常に少ないために、大気圏中にあるものが身体に入る確率は1/10です。

 放射線はガンの治療に使うということにもなります。

いいですか。1ミリシーベルト浴びた。でも翌日は治ってる。これが人間の身体です。

。我々日本人は年間約3.5ミリシーベルト被爆しています。皆さん方全員そうです。私もそうです。ですから、年間数個の傷は放射線のせいです。でも、それ心配いらないんですよ。どうしてか。病気は、いいです?今この話はガンの話ですけれども、ガンは、色んな原因で起こるんです。放射線以外にたばこ、食生活、あるいは遺伝的な背景、環境因子、色んなもので起こります。100ミリシーベルト浴びると、100人、その生涯ずーっと調査すると、100人の内1人ガンが起こるかどうかという頻度です。100人が、平均78歳としましょうか、生きて1人ガンが起こるかどうかという、そういう確率論的な問題です。でも、70も80も生きればⅠ/3はガンで死んどる。33人はガンで死んどるうちの、1人は放射線のせいかわからんという量の、100ミリシーベルトでみんな議論しています。

何故怖がるか。音もしない、においもしない、わかんない。わかんないものに対する不安は、理性ではなく感性、感情で判断するんです。これが人間です。


 大切なことは、科学の目を持って新聞を読む。

 今日は雨が降っているから、ひょっとしたら放射性物質が付いているかと思われるかもしれませんが、私は全然怖くありません。理由は、もう新しい爆発が来ていません。今ここにある放射性物質は、数日前の放射性物質がここに飛んで来て、それが落ちてここに溜まっとる。それだけの話です。だから、これからは色んな所に、盆地、あるいは農場、あるいは牧草地帯、野菜畑、土壌にそういうものが降り注いでいますから、そこを測ればけっこう高い値が出るはずです。じゃあ、それが即危険かというと、まさにいま私が話をしたように、たとえ口にしても、それは危険ではありません。問題はその量をずっと1年間食べ続けた時に、トータルとしてどのくらいになるから、安全基準に沿って、そうならないように制限をかけたというのが暫定的な基準です。


 しかしながら、それでも不安はある。誰に不安がある?女性、妊婦、乳幼児です。次の世代を背負う子供達に対し、私たちは責任があります。だから、全ての放射線安全防護基準は、赤ちゃんの被爆線量を基準につくられています。いいですか。子供を守るために安定ヨウ素材の投与、あるいは避難・退避ということの基準は作られています。大人は二十歳を過ぎると放射線の感受性は殆どありません。もう限りなくゼロです。大人は放射線に対して感受性が殆どないということをまず覚えてください。そのくせ、一番心配するのは大人。これは間違いです。特に男は大間違い。我が身を省みれば、自分はタバコを飲んだり、酒を飲んどるのに、放射線より遥かにリスクが高いのに。男はまず心配いらないです。守るべきは女性、女子供、妊婦、乳幼児です。もし、この状態が悪くなるとすれば、逃げるのは妊婦と子供でいいんです。男は戦わなくちゃ。復興に向けてここで福島県民として、会津の白虎隊でしう。それくらいの覚悟はあって然るべきです。

 放射線の影響は、実はニコニコ笑ってる人には来ません。クヨクヨしてる人に来ます。これは明確な動物実験でわかっています。酒飲みの方が幸か不幸か、放射線の影響少ないんですね。決して飲めということではありませんよ。笑いが皆様方の放射線恐怖症を取り除きます。でも、その笑いを学問的に、科学的に説明しうるだけの情報の提供がいま非常に少ないんです。是非、今の私の話を聞いて、疑問が沢山あると思いますから沢山質問してください。これは講演会でも講義でもないんです。皆様と私のキャッチボールなんですね。



  要するに、心配いらない、と言うことです。