私には、ちょっと大げさに聞こえるかもしれないけど、命を救ってくれた曲がある。
私はクリスチャンだから、こういう言い方になってしまうけど、神様は、必要な時に、ちゃんと必要な物を与えてくださる。
あの時が、私にとってはまだ死ぬ時ではなかったから、あの曲が与えられたのだと思う。
聴きたくて探した曲でもないし、たまたまスクリーンに現れて、何も考えずにクリックして流れた曲。
その曲が、私の心を揺さぶってくれた。
もしもあの時、あの曲を聴かなかったら、もう私はここにいなかったかもしれない。
生きる意味も見いだせなかったし、生きていることが辛かった。もう何も考えられない状態で、心は何も感じなくなっていた。
子ども達は、私がいなくてもい生きていける。私は必要とされていない。
当時はパンデミックで、仕事もできない状態だった。家にこもっていては、鬱が悪くなるばかり。
私にとっては、奇跡のような曲。
それを偶然というのか、それとも神様に与えられた物というのか。どちらにしろ、あの時、たまたまあの曲に出会わなかったら…
あの曲じゃなくて、隣の曲を選んでいたら…
その後、その曲との出会いが、更に出会いを産んで、今の私がいる。
何が心に響いたのか、私にもわからない。演奏者のエネルギーかもしれないし、作曲者の意図かもしれないし。ただ覚えているのは、呼吸が聞こえた、しっかりと息をして生きているのが聞こえた。
もう、心の中のあの場所には戻りたくない。暗くて狭い部屋に閉じこもっていたくない。
生きていると、いろいろあります。辛いこともあるけど。
曲を書いていると、いつか、そんな一曲を、私にも書ける日が来るかもしれない。書けたらいいなあ~って。命を救うなんてすごいことはできなくても、誰かを笑顔にする曲が書ければいいなあ~。