短歌エッセイ〜桃色の夢の底〜

気づいてしまう幸せな日々、恋する私と花たちのささやきをつづります

秋霖〜サフラン〜

2022-09-07 18:42:01 | 日記

秋霖に
あなたを想う
サフランと
宝石箱と
夢の匂いを

秋の長雨のことを秋霖(しゅうりん)と言います。

綺麗な日本語。
うっとうしい雨も言葉一つでまったりと過ごせるロマンティックな時間に変わってしまうのは私だけかしら(笑)

ギリシャ神話の中で花の女神フローラが秋の湖畔で、春から夏へいろいろな花を咲かせてきたことに思いをはせながら身を休めているという場面があります。
「物思いにふける秋」は女神も一緒なんですね。

その女神が冬が来る前、秋の最後に咲かせた花がサフランです。
人生に重ねても素敵な神話です。
花言葉は「愛への誘い」

今日も雨のようです、でも、心模様はサフラン色で参りたいと思います。

ナンバンギゼル

2022-09-07 18:26:45 | 日記
寝覚月
ナンバンギゼルの
しどけなさ
恋路十六夜
夢の中なら

夜が長くなる9月を寝覚月(ねざめづき)といいます。

十五夜に比べて、ためらうように出てくる十六夜(いざよい)の月。

互いの気持ち推し量る
なかなか前に進まない恋だけど
夢の中なら・・・・

ナンバンギゼル・・・・秋になると紫紅色の花を咲かせます。
その先端が首をかしげて物思いにふけっているように見える様子から、古代の人たちはこの植物を「思ひ草」とよんでいました。

花言葉・・・・「物思い」

。。。。

作詞家の安井かずみさんが【倖せ】の字を使っていたことを思い出しました。

【幸せ】じゃなくて【倖せ】
「倖せ」って「あなた」がいることかな。

桃井かおりさんが「青春て“青い春”って書くじゃない。でも、“赤い秋”もいいよぉ」と。

依然ご実家でドンペリをご馳走になりました。
。。。。

安井かずみさん、桃井かおりさん

素敵な女性の紡ぐ言葉がまたとても素敵で好きです。

いつも倖せでありますように。

月の鈴

2022-09-07 18:14:25 | 日記
月の鈴
りん・りん・りんと
たよりない
世界に響き
あなた見つめる

*月鈴子(げつれいし)……鈴虫の異称

たよりない足跡だって
歩いてきたし
景色も変わってるし
春になって振り向いたら色とりどりの花が咲いてる。

でも、ピンクがグレーになる瞬間、カラーがモノクロになる瞬間を見ると

その瞬間のために積み重ねる愛の時間の尊さの意味が揺らぎます。

時は室町

綺麗な音には邪をはね除ける力があると信じられていました。

鈴虫がいれば地を這う邪も祓ってくれると。

頼りない世界だけど

鈴虫の声が聞こえる限り……

クロッカスの花言葉「信じて」「貴方を待っています」

たまゆらの恋

2022-09-06 08:02:11 | 日記
曖昧な
切なさと
君に包まれて
煌めいている
たまゆらの恋

切なさは曖昧
あなたは明瞭

愛は永遠
恋はカンフル剤

たまゆら(玉響)は玉(美しい石や宝石)が揺れあって鳴るかすかな音のことで、ほんの少しの間という意味。

。。。。

今日の書写は小学校1年生の女の子とのリモートで楽しみです。

今はリモートは仕方ないけれど

便利は何か大切なものを失ってしまうことも多い気がします。

【無駄には、次の何かが兆している】

今年の春107歳で亡くなった美術家の篠田桃紅さんの言葉。

響きあう一瞬は空気が動くからこそ……

と思っていた私も意識改革しなくちゃいけないかな。

早くマスクなしで触れ合える日が来ることを願います。

一瞬のきらめく瞬間を積み重ねて生きていきたい💖✨