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意外と知らない「血糖値」高いと何が起こるのか

2022-01-12 13:30:00 | 日記
下記の記事は東洋経済様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

人生100年時代を生き抜くために、血糖コントロールは不可欠です。しかし、血糖値が高いとなぜ体に悪いの?そもそも血糖値ってなんだかわからない!そんな疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
新著『そもそも血糖値ってなんですか?』では血糖の働きについて、わかりやすく解説されています。
本稿では、同書より一部を抜粋しお届けします。

血糖値が高いと何が起こるの?
健康な人の血液は、血管の中をさらさらと流れる水のようです。それはまるで、しなやかなホースの中を流れる水のように、淀みがありません。しかし糖尿病になり、血糖値が高い状態が続くと、血液がシロップのようにトロっとした状態になります。そうなると、血液が流れにくくなります。
血糖値が上がっても、最初のうちは症状がありません。疲れやすい、のどが渇くなどで気づく人もいますが、まったく気づかずに、健康診断で指摘される人がほとんどです。
血糖値の高い状態が続くと、血管が傷つきやすく、血管の傷が原因となって血管壁が厚くなります。この状態が動脈硬化です。動脈硬化は脳梗塞や脳出血、心筋梗塞の原因になります。
また、毛細血管という細い血管は傷つきやすいため、毛細血管が多い眼や腎臓に合併症が起こりやすくなります。「糖尿病性網膜症」「糖尿病性腎症」、手足のしびれなどが生じる「糖尿病性神経障害」は糖尿病の三大合併症と呼ばれています。これらの合併症を起こさないように血糖をコントロールすることが、糖尿病治療の大きな目標です。
血糖値が高いと免疫機能が低下して、感染症にかかりやすくなります。血行がわるくなることで体のすみずみに栄養がいきわたらなくなるため、傷を修復する機能も低下して、やけどや傷が治りにくくなります。高血糖が続くと、足の指の小さな傷がきっかけで壊死を起こし、足の切断に至ることさえあるのです。
最近では、歯周病や認知症、睡眠時無呼吸症候群やがんも、糖尿病の人は発症頻度が高くなることがわかっています。
糖尿病と診断されたあとに、治療をしていた人としていなかった人の差は、のちに大きくなっていきます。
血糖値の「乱高下」にも注意
血糖値は食べると上がり、数時間後に下がります。健康な人はこの上がり下がりがゆるやかで、空腹時は70~110㎎/㎗、食後は140㎎/㎗未満です。糖尿病になると空腹時も食後もこれよりずっと高くなります。ヘモグロビンA1cも比例して高くなります。
しかし、健康な人の中にも、食後に血糖値が急激に上昇して200㎎/㎗の高血糖になり、その後、急激に降下する人がいます。まれに70㎎/㎗以下の「低血糖」になる人もいます。このように血糖値が上下に激しく変動する状態を「グルコーススパイク」「血糖値スパイク」といいます。
グルコーススパイクは、高血糖になっても、その後、すぐに下がるので、過去の血糖値の平均であるヘモグロビンA1cはそれほど高くなりません。そのため、もし食後の血糖値が糖尿病と疑われる200㎎/㎗を越える瞬間があったとしても、健康診断や人間ドックでは、発見されにくいのが特徴です。
しかし、食後高血糖があると、本格的な糖尿病へと進みやすいばかりでなく、血糖値が急上昇するたびに血管が傷つき、動脈硬化を起こしやすくなることがわかっています。
さらに、血糖値が激しく変動すると、眠気や頭痛を感じることもあり、それによって集中力が低下して、仕事や生活に支障をきたすことも問題です。
血糖値が高め(140~200㎎/㎗)、あるいは空腹時血糖値が低すぎる(70㎎/㎗以下)といわれたことがある人は、食後に200㎎/㎗を越える高血糖になっている可能性があります。
グルコーススパイクは、すい臓の働きやインスリンの働きが衰えているために起こります。暴飲暴食や不規則な食生活を送ってインスリンを大量に分泌させていると、本格的な糖尿病に進むため、生活習慣の改善が必要なのです。
血糖の調整で大きな役割を果たしているのがインスリンです。長年にわたって暴飲暴食を続けていると、食事のたびにブドウ糖を処理しなければならず、大量のインスリンを分泌するため、すい臓は疲れてしまいます。
一方、ブドウ糖をとり込む筋肉や脂肪細胞などもインスリンの刺激に慣れてしまい、多少の刺激ではブドウ糖を引き受けてくれなくなります。そのため、さらにインスリンが必要となるばかりか、上がった血糖値がなかなか下がらなくなります。これが糖尿病の入り口です。
食事量を減らすために、食事を抜けばいいかというとそうではありません。食事を抜くと、次の食事で食べすぎてしまうため、血糖値を急激に上げる原因になります。間食も、血糖値が下がりきる前に血糖値を上げてしまうため、次の食事のあとに高血糖になりやすくなります。規則正しく、栄養バランスをとりながら食べることが大切なのです。
運動不足も糖尿病の原因です。運動する習慣があると、血糖が増えても、筋肉細胞は「次に運動するエネルギー源にしよう」と自主的にブドウ糖を血液中から引き寄せます。そのためインスリンをあまり浪費しません。
この働きは、筋肉中にある「GLUT4(グルットフォー)」というたんぱく質が担っています。このGLUT4を増やすには、運動が欠かせません。運動不足の人はGLUT4が少ないため、インスリンを大量に出して血糖を下げるしかありません。その結果、インスリンを浪費してしまうのです。
ストレスも高血糖の原因に
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ひとつ見落としてはいけないことに、ストレスがあります。緊張感やストレスを感じているとき、体は闘いに備えて戦闘態勢になっています。
闘いでは、すぐに使える血液中のエネルギーを通常より多めに用意しておくほうが有利。そのため、すぐに脳や筋肉で使えるブドウ糖は、血液中にいつもより多く蓄えられます。
つまり、血糖値は高めになるのです。ふだんからストレスをかかえている人は血糖が多めの状態が続くわけですから、糖尿病にもなりやすいというわけです。
糖尿病の予防のためにストレス発散が必要なのは、このような理由によります。食べすぎない食生活と適度な運動習慣。ストレスを遠ざけ、よい睡眠をたっぷりとる。これが糖尿病予防の柱です。
福田 千晶 : 医学博士、健康科学アドバイザー


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