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若年層や女性が感染しやすい…「オミクロン株」の怖さと対策を専門家に聞いた

2022-01-19 08:30:00 | 日記
下記の記事は日刊ゲンダイヘルスケアデジタル様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」とみられる感染の猛威は勢いを増すばかり。国内では昨年9月4日以来、4カ月ぶりに新規感染者が1万5000人を超えた。「オミクロン株」は「デルタ株」に比べて重症者数が少ない傾向がみられるものの、厚労省の専門家組織の会合では、潜伏期間が平均3日程度と従来の5日より短く、「これまで経験したことのない速さで新規感染者数が急増している」と指摘されている。

感染拡大防止に向け、岸田首相は3回目のワクチン接種を呼び掛けているが、3回目の接種率は13日現在で全人口の0.8%にとどまる。「オミクロン株」や3回目のワクチン接種についてどう考えればいいのか。国立病院機構京都医療センターの林琢磨氏(がん医療研究室長)に聞いた。

◇ ◇ ◇

──「オミクロン株」は軽症と言われていますが、どう捉えればよいのでしょうか。

新型コロナウイルスのアルファ型ウイルス、デルタ型ウイルスの両変異体と比較したオミクロン型変異体に関する臨床研究が2021年12月30日、米国医学専門誌JAMAに報告されました。それによると、オミクロン型の全感染者の約32%に急性呼吸器疾患が認められ、同約18%の感染者がICU(集中治療室)に入院し、エクモ(人工心肺装置)を含む酸素供給治療が行われました。全感染者での死亡率は約3%で、同約24%がワクチンを2回接種していました。感染者の平均年齢は36歳と若く、また、これまでの感染者は男性が多かったのですが、オミクロン型は男性が39.2%、女性は60.8%でした。

これまでのウイルス変異体の潜伏期間は、4.8日から5.1日でしたが、オミクロン型の潜伏期間は3日とされ、明らかに短い。

東京都の第6波の感染状況をみても、全感染者の約62%が20~30代。約48%がワクチンを2回接種していました。

南アフリカと日本では、カルチャーも医療体制も異なります。しかし、両国のオミクロン型の感染状況から言えることは、「30代などの若い年齢の人々への感染」「ワクチン2回接種者へ高頻度の感染」「女性感染者が多い」という共通事項が認められます。欧米では、オミクロン型の感染者には、痒みを伴う赤い発疹も確認されています。また、これまでの変異体と同様、息苦しさ(息切れ)、強い倦怠感、発熱、下痢などの症状が認められ、日本人感染者の報告では無症状の感染者は4%未満です。

これらのことから、オミクロン型は軽症との印象がありますが、そうではないと捉えるべきでしょう。

──「オミクロン株」はワクチンを2回接種している人にも感染しますが、それでもワクチン3回接種の効果はあるのでしょうか。

日本国内で現在、接種されているワクチンは、従来型(武漢型)のスパイク糖蛋白質のアミノ酸の情報を基本として作られています。オミクロン型のスパイク糖蛋白質は、従来型の30か所のアミノ酸変異を有しています。そのため、スパイク糖蛋白質の立体構造(骨格)は、従来型とオミクロン型では異なります。

諸外国の臨床研究によると、オミクロン型に対するワクチン(ファイザー、ビオンテック)の免疫効果は約10%でしたが、ファイザーのワクチン3回接種による免疫効果は約70%あり、ファイザー2回とモデルナ1回接種による免疫効果は約80%だったと報告されています。ワクチン接種回数による入院リスクは、1回が48%、2回が28%、3回が12%なので、おそらくワクチンの3回接種がオミクロン型の感染拡大を防止する方法の1つと考えられます。

──日本政府は3回目接種を呼び掛けていますが、なかなか進んでいません。

残念ながら、現在も日本国内でワクチンを製造販売していません。そのため、日本政府は海外からワクチンを購入しなければならず、(ワクチンを製造販売している)ファイザー社やモデルナ社と交渉が必要。さらにEU(欧州連合)ともワクチン配分などについて相談しなければならない。つまり、他の先進国と比べてワクチンの輸入に時間がかかるわけです。
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ワクチンの3回接種が好ましい
国立病院機構京都医療センターの林琢磨氏(がん医療研究室長)/(提供写真)
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──ワクチンの3回接種が呼び掛けられる一方で、世界にはブースター接種を繰り返す戦略を「適切ではない」との声もあります。

ワクチン接種の普及において、現在、世界的な偏りが生じています。欧米ではワクチンの2回接種が一般的ですが、アフリカや南米ではワクチンの1回接種が10%未満の国もある。1月13日時点で、アフリカ国民の85%以上がいまだに1回もワクチンを接種していないのです。そのためWHO(世界保健機関)は、COVAX(ワクチンを共同購入し途上国などに分配する国際的な枠組み)を中心にアフリカ55か国へのワクチンの配給を欧米に呼び掛けています。WHOは昨年12月22日の会見でも、欧米で遂行しているワクチンの3回接種よりも、アフリカ55か国に対するワクチン配給優先を強く主張しています。

──デルタ型とオミクロン型の両方の特徴を併せ持つ新たな変異株「デルタクロン株」の報告もありますが、引き続き感染防止に向けた具体策は何でしょうか。

WHOが今後、この新規ウイルス(デルタクロン株)の感染者などへの疫学調査を行い、医学的な性質が精査されると思います。その調査結果によって、「懸念される変異株(VOC)」や「注目すべき変異株(VOI)」に分類されるでしょう。いずれにしても、日本政府は(引き続き)水際対策を強化するのが好ましいと思います。

先ほどワクチンの効果について説明した通り、感染予防のためには機会があればワクチンの3回接種が好ましいと思いますが、副反応も認められるため、不安を覚える人は接種会場などの医療担当者に相談した方がいいでしょう。

また、非布マスクの着用と人混みを避けることが、最も安価で簡単な感染防御方法だと思います。

(聞き手=遠山嘉之/日刊ゲンダイ)


終わりの始まり?オミクロン株の重症化リスクに関する研究データ

下記の記事は日刊ゲンダイヘルスケアデジタル様のホームページからお借りして紹介します。

 昨年11月、南アフリカで最初の感染者が見つかった新型コロナウイルスのオミクロン株ですが、日本でも急速に感染が拡大しています。これまで世界中で猛威を振るっていたデルタ株よりも変異の箇所が多く、感染力の強さやワクチンへの耐性などが懸念されています。一方、南アフリカから報告されたデータによれば、オミクロン株による重症化リスクは従来株よりも低いことが示されていました。

 そんな中、オミクロン株とデルタ株の重症化リスクを比較した研究結果が、健康科学に関する未発表論文を掲載しているインターネットサイト(プレプリントサーバー)「メドアーカイブ」に2021年12月27日付で掲載されました。

 この研究では、2021年11月22日から12月25日までの間にカナダで報告されたオミクロン株感染例1万1622人、デルタ株感染例1万4181人が対象となりました。このうち、オミクロン株感染例では入院が59人(0.51%)、死亡が3人(0.03%)だったのに対して、デルタ株感染例では入院が221人(1.56%)、死亡が17人(0.12%)でした。統計解析の結果、オミクロン株はデルタ株に比べて、入院もしくは死亡例が65%、集中治療室への入室もしくは死亡例が83%、統計的にも有意に低いことが示されました。
変異により感染力が強まった一方で、重症化のリスクが低下した理由として、ウイルスが肺の奥ではなく気管支よりも上部で増殖するからではないかと考えられています。オミクロン株の感染拡大は、新型コロナウイルスの終わりの始まりを示唆しているのでしょうか。ただし、この研究結果は学術的評価(査読)を受ける前の論文原稿であることに注意が必要です。今後、原稿の内容が修正される可能性があることには留意しなくてはいけません。

青島周一
勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰
2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。


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