イコンについて 2020 1/4
キリストの姿が必ず同じスタイル(長い髪、細い鼻筋、真ん中で分けられた髪、口髭と頰髯)で表現されているのが不思議でした。2003年12月号の芸術新潮ロシア・イコンの旅で鐸木さん東北学院教授)の対談の中に次のようにありました。
(要旨)原型はシリアで見つかった聖顔布なので勝手に変えられないし、無著名だった。サインを入れるようになったのは16世期で「誰々の手」と言う風に書いた。人の手で描いたので不完全と言う意識があったと思われる。聖顔の模写に徹した「人の手によらないイコン」が最も価値が高いと考えられていたと思われる。
画家は神の道具、重要なのは何を描くかであって誰が描いたかではない。修道士が聖書を一字一句間違わないように写したように模写したのである。初期イコンの作者は修道士だった。
目に見える像を通して目に見えない神へ導く役割を持っている。いわば神の世界を見るための窓のようなもの。
イコンを見直してみたいと思っています。
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