キャリパーの組付け時、ピストン、シリンダ内、シールリングにグリスではなく摩擦でシールリングが傷ついたりしないように潤滑材としてシリコンスプレーを吹いています。過剰なグリスアップはオリフィスの目詰まりとなり得るので付けない事にしています。
ブレーキ関連部品は最も重要なのでトルク管理をします。又、タップ側がアルミ材なうえ、部品入手が難しいので過剰なトルクでのネジなめを避ける目的もあるのですが旧車は気遣いが絶えないのです。
バンジョーボルトも緩んでフルードが漏れたら生死に関わるので、トルク管理は欠かせないところで、シールワッシャーも新品に変えています。
フルードをそそぐ際にはウェスで養生して周りにかからないようにしますが、注意していても何故かこぼれていたりするものです。この頃のキャリパー、マスターは塗装仕上げなのでどうしても塗装が剥離してしまうのですが、新潟は年中湿度が高く条件がなお悪いのでこのCBXのもかなりボロボロになってきました。
エア抜きは最初に注射器であらかた抜いて仕上げにポンピング&リリースで仕上げますが、リアは経路が短いのでいいのですがフロントは長く複雑かつ2系統なのでレバーのかっちり感が出るまでには苦労します。
最後は水洗いで垂れたフルードを洗い流して完了。しばらくおいてブリーダーからの漏れを確認しなければいけません。
資料
シールリング(前)43209-371-006(備考、GL1000用)
シールリング(後)43209-431-671
締め付けトルク
キャリパー取付ボルト:15~20N-m
バンジョー:25~35N-m
ブリーダーバルブ:適宜
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