桜のつぼみがほころんだと思ったら、連日の寒さ。八王子では朝方雪が舞ったり、氷が張ったりと、真冬の寒さが続いています。
さて、今日は麦(ばく)の去勢手術のために、立川市にある大西動物病院へ行ってきました。
つい先ごろ開院したばかりの動物病院で、とっても可愛い外観と若くて気さくな動物大好きな先生が、ご夫妻で働いています。でも、その実、保護動物に大変理解のある先生で、親身に診察してくださいます!
予約時間にちょっと間があったので、すぐ近くにある玉川上水脇の散策路をお散歩。
上水の脇には桜の古木がたくさんありましたが、開花はまだまだ。満開になったらさぞ美しいことでしょうね。
これが大西動物病院さんの外観です。とってもおしゃれな建物。
中も真新しくてきれいです。お祝いのお花がたくさん。
僕はお花より食べ物がいいんだけど…
初めての場所に興味深々です。
ここはどこ?なにか美味しいものが出てくるところかな?
まず体重を量ります。11,6キログラム。下痢が治って一キロも増えました。
麻酔前の鎮静剤を注射したら、2~3分でコロリ、スヤスヤ~
Zzz~ Zzz~
さて、手術は30分もかからずに無事終了去勢・不妊手術に関しては反対意見も多く聞きます。また、獣医師の中にも反対意見が聞かれることもあります。私は反対意見の是非について論議をするつもりはありません。おっしゃる内容についてはもっともなことがほとんどだからです。
ではなぜ、不妊・去勢手術を奨励するのでしょうか?それは、現在の日本においては動物の繁殖について、明確な規定がなく、誰でも自由に繁殖することが、一部の例外を除いて許されているからです。つまり、需要に対する供給が均衡を保っていれば問題ありませんが、犬猫などのペットに関しては、現在余剰となっているからです。
余剰になる原因は、無計画な繁殖です。それは個人でもブリーダーと言われる繁殖業者でも同じです。私は去年までお花の仕事をしていましたが、当然お花は市場で仕入れます。花は売れる量を見込んで仕入れますが、たいていは残ります。残ったものは廃棄されるしかありません。それは市場も同じで、小売業者が全部買ってくれなければ、タダ同然でたたき売り、または廃棄されます。
つまり需要と供給が均衡を保っておらず、余剰になると廃棄(放棄)されることになるのです。
これと同じことが、犬・猫の世界でも起きています。テレビなどで話題になった特定の犬種を、儲けようとして繁殖させる心無い業者がいます。ブリーディングの知識もなく、無計画に繁殖します。最初はいいかもしれませんが、必ず売れなくなる時期が来て、余剰になる子が出てきます。しかも正確な知識の無いブリーディングですので、先天的に問題のある子も多く生まれます。やがて売れなくなり、崩壊するブリーダーのなんと多いことか。その子たちの末路は悲惨です。倒産した業者は行方をくらまし、あとにはケージに押し込められ、食事も排泄の世話も、もちろん感染症対策もされていないワン、ニャンが取り残されるのです。
さて、では消費者としての我々はどうでしょうか?余剰となるほどですから、手に入れようと思えば簡単に手に入ります。よほど珍しい犬種でない限り、欲しいと思えばいわゆるペットショップで買えるのです。簡単に手に入った物って大事にしませんよね。悲しいことですが、それが動物にも当てはまるのです。
考えられないことですが、別な犬種が飼いたくなったから今飼っている子を処分するという人が現実として存在します。
犬猫が飼いたいけど、飼おうと思ってもなかなか手に入らない。また、入手して飼うにはたくさんの条件がある上に、自分の経済状態まで調べられる…となったらどうでしょうか?犬猫が飼える環境が整っているか、まるで試験のような感じで審査されたらどうでしょうか?
実際、ドイツなどではそのようなことがされています。特定の犬種が飼いたいと思っても、ブリーダー(すべて認可制)と交渉し、2年3年待ちは当たり前という世界。
日本では、個人の家でも、昔ながらに不妊・去勢手術をしないワン・ニャンを飼っていたとして、シーズンになってリードを噛み切ったオスがメス犬のところに行って妊娠させた。飼い主は気付かずに、お腹が大きくなってきたかな?なんて思っているうちに子犬を産んでしまった。我が家の犬には非がないし、育てる義理もない。だから放棄する。
そういうことでセンターに持ち込まれる犬猫のなんと多いことでしょう。
確かに不妊手術を受けなかった犬猫には非はないです。でも不妊・去勢手術をしなかったことで子犬が、子猫が産まれる環境にしてしまった。その生まれてしまった子たちを育てられないとしたら、それは飼い主に非があると言えないでしょうか。命に責任を持つということは、育てられない命は産まないということだと私は思います。
ちばわんのでは犬猫の不妊・去勢手術を奨励しています。
こちらをご覧くださいどうして手術を受けなくてはいけないの?
さてさて、帰りの車の中では、麦はまだまだ夢の中…
帰ってからは半眠半覚の状態。
メタボオヤジに抱えられて可愛い麦(ばく)
我が家のカプアのマズルの毛がなくなったような子ですね(笑)。
ちょっぴりやせ過ぎでしょうか?
いいご縁がありますように。
不妊・去勢のことはおっしゃるとおりですね。
日本人は、命を粗末にしすぎです。
また、愛犬に子犬を産ませようと思っている人は
飼い主を探すことがどんなに大変なことか知って欲しいです。
そうなんですよ。すごく痩せていて。
多分下痢が続いて、栄養が採れなかったのだと思います。
下痢が治った途端、ものすごい食欲になりました。
カプアは小顔の美人ですが、麦は顔がでかいです(笑)顔だけ見るとラブラドールの血が入っているように感じます。
放棄する人は、その後の悲惨さから目をそむけて罪悪感から逃げているのだと思います。自分は関わっていないと。みんながどんな悲惨な目に合っているかを直視するところから、はじまるような気がいたします。