稲穂の米粒増やす遺伝子=農作物の収量増期待―東大など
時事通信 12月25日(火)22時16分配信
稲穂に実る米粒の数を決める遺伝子を発見し、「TAWAWA(たわわ)1」と名付けたと、東京大や岡山大、九州大などの研究チームが25日、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。この遺伝子はイネ以外の農作物にもあり、品種改良で働き具合をうまく調節できれば、収穫量を増やすのに利用できると期待される。
稲穂ができる際には、細い枝分かれが多数でき、それぞれの枝で花が咲いて実る。自然の突然変異で見つかったこの遺伝子は、枝分かれの数を制御する働きがあり、枝分かれの数により米粒の数が変わる。
東大大学院農学生命科学研究科の経塚淳子准教授らが、この遺伝子の働きが適度に高まったイネ変異体とコシヒカリを交配したところ、稲穂の米粒の数が増え、味はコシヒカリと変わらなかったという。