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水曜どうでしょう 「迷走中」…最大の見所はエンディング?

『英国王のスピーチ』

2011-04-11 07:11:21 | 映画
魔女や悪の女王とか
なんだか人間じゃないイメージの
ヘレナ・ボナム・カーターさん。
でも今作では
立派な王室の一員として
気品あふれる演技を見せる。
彼女自身、
英国首相の曾孫とかで
実はただものじゃないのだ。

オスカーで作品賞に輝く映画は
どちらかといえば娯楽作としてはしんどいものが多いけど
これは娯楽作品として楽しめる。
テンポある展開で
ラストの息詰まるようなシーンでビシっとしめる。

言葉の出ないもどかしさという
ジョージ6世が味わういらいらを
見る者にもずっと味わわせ、
ラストのジョージ6世の達成感に
素直に感情移入できるのだ。

人と人とがぶつかりあい、
戦い、傷つけあい、
でもお互いを理解し合ったところで
生まれる絶大な信頼感。
それによって
人は階級も立場もこだわりも超え、
歩み寄ることができるのだということを
「陛下」「ライオネル」の声の掛け合いで表現した。
しみじみ、良い作品だったと思う。


エリザベスはエリザベス王大后として
後々も英国民に愛される王妃なのだけど
きちっとした威厳ある王族としてのけじめを持った女性として描かれる。
彼女が育てた(作品では乳母ではなく母に育てられているように描かれていた)
現エリザベス2世女王もまさにそんなイメージだ。
エリザベス2世女王が
ダイアナ妃の死に際し
王族としての追悼スピーチを行わないことにこだわったという話が
今更ながら納得できる。
それは
冷淡だとか薄情だとかということではなく、
王族としての彼女にとって当然のことだったのだ。

時として人はどうすることもできないような非情な事実に立ち向かわせられる。
でも、
神様は乗り越えられない試練をお与えにはならない。

英国王のスピーチ - goo 映画
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