今年も、本日で365日が終わります。
普段、タイトルのような報告は、この業界では少ないと感じているので報告しますね。
↓2018年 1月〜12月までのヒヤリハット 32件ありました。(ウチのデイの、実際のものです)
ヒヤリハットとは
ひやりとしたり、はっとしたりすること。重大な事故に発展したかもしれない危険な出来事。
結果として事故などに至らなかったものであるので、見過ごされてしまうことがある。
事故を1件でも無くすためにもヒヤリハットは、とても重要です。
ご家族なども、このブログを見ている方も、複数いらっしゃいますので
ウチのデイのヒヤリハットについて、どう取り組んでいるのかを
説明できればと思います。
管理表は極めてシンプルに作ってます。
ヒヤリが発生する度にシートに記録する、ただそれだけです。
管理表に記入する項目は
(1)発生日付
(2)業務分類
(3)ヒヤリの内容
(4)発生原因
(5)記入者印
(6)再発防止策
(7)リーダー印
(8)みんなの確認 の8項目です。
スタッフがすぐ確認出来るように、台所付近の壁に貼り紙してます。
来所の際は、確認して見てください。
それでは…説明を↓
ヒヤリが発生したら速やかに管理表に必要事項を記入し、リーダーが確認する。
記憶が薄れなないよう、のど元過ぎて熱さを忘れないうちに記入する。
発生後、当日以内に記載から確認まで行う。あまり詳細に記載してません。詳細を求めると書くことが負担になり続かない。要点に絞って簡潔に書くようにしてます。
とても簡単がいい。
毎月集計しミスの発生状況を確認します。管理表に同じヒヤリが何度も登場する場合は、再発防止を個別に考えて実施してます。
簡単だけれど、たくさんのすごい効果がでると思ってます。ヒヤリ再発防止を考える機会が「仕組み化」される。「ヒヤリ管理表」はシンプルで手間がかからないのに、たくさんのすごい効果を発揮できるんです。
通常、「ヒヤリとしたら、同じヒヤリをしないようにしよう」「後で、ヒヤリを報告しよう」と言っても、なかなか実行されない。しかし、「ヒヤリとしたら、当日に管理表に記入し、リーダーに提出すること。リーダーは内容を確認し、問題無ければ承認サインをする」とルールにすれば、書かなければならない。ヒヤリをそのままにしない仕組みを徹底してます。
発生の度に、「なぜヒヤリは起きたかの?」「どのようにすれば防げたのか?」「再発を防止するには何をすれば良いか」を考える習慣がつきます。改善思考力が高まります。施設会議でもさらに有効になります。
ヒヤリ管理表の運用を続けると、ヒヤリの記録が事業所内で共有、蓄積されます。例えば、異動、担当替え、入退社などでスタッフが替わっても後任の人は、過去のヒヤリをひも解くことができます。現在の業務方法となった経緯や、何度も繰り返されているミスを知ることができます。
また、「ヒヤリを記録する」こと自体がヒヤリの発生を抑制します。「記録するだけでヒヤリが抑制される?」と思うかもしれませんが、誰でも自分のヒヤリを記録するのはイヤなものです。
記録しなければいけないとなると、「気を付けよう」という気持ちが、今までよりも強くなります。
ダイエットで、食事の内容をノートに記すだけで食生活の改善につなげるものと一緒。簡単で、かなり効果があります。運動もカロリー計算も必要なし。いつ、何を食べたかを「モレなく」書くだけ。これを続けると、ちょっとした間食も控えるようになる。ヒヤリ管理表の運用がヒヤリ抑制につながるのは、これと似た感じです。
長続きさせ、効果が高めるには、確認者は、管理表の記載事項をきちんと確認することが大切です。
確認者(ウチでは、私・副施設長の米さん)は記載内容をしっかり確認します。記載内容が不十分ならば、記載者と一緒に、修正案を考えたりします。このプロセスが大事で、管理表を書くこと自体が目的となり、運用が形骸化してしまいます。それでは意味がない。
提出期限を設定したら、例外なく絶対に守る。「忙しいから、それが終わってから書きます」はウチにはありません。なし崩しになると、いつの間にかフェードアウトのように運用されなくなるなります。
管理表は再発を防止するために「ヒヤリ」を記録するのであり「人」を責めるものではありません。
ヒヤリを気づき、みんなに発信することは、利用者さんやスタッフの安全のために、家族に、地域に安心を届ける、すばらしいことと皆が共有することなんです。こういう思いで、ヒヤリハットに取り組んでいます。
デイサービスに限らず、毎月1件もヒヤリハットが無いことがあれば、それは怠慢の他の何ものでもありません。そういう目線で、特にご家族は見ていくことが大切です。
あらためて…
2018年1〜12月、当事業所について報告させていただきます。
ヒヤリハット :32件、軽微な事故 : 7件 、重大な事故 : 0件 でした。
まだ、まだ ヒヤリハットは少ないと感じています。
文章が長くなっていまいました。誤字脱字があったら、すいません。