愛国保守のメルマガ特集

現在の日本は危険な状態です。国内に反日勢力が蠢いています。在日朝鮮人、中国人がいます。また、外国のスパイが野放しです。

韓国問題-現代 第三部「嘘も百回言えば真実となる」3-5 竹島問題 ~ 「日韓友好」に隠された欺瞞

2013-12-29 11:42:51 | 政治
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韓国問題-現代 第三部「嘘も百回言えば真実となる」
3-5 竹島問題 ~ 「日韓友好」に隠された欺瞞

「竹島問題を国際司法裁判所に提訴しよう」という日本政府の提案を拒否する韓国のお家の事情。

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■1.「竹島? だれその人?」■
 
先日、韓国の釜山空港のロビーで出発便を待っていた時のことである。ロビー内の観光案内所に、無料の観光地図が置いてあるのを見つけ、一部貰った。

 地図には日本海の所に「東海」と書いてある。「やはりな」と思った。韓国は歴史的に「東海」が正しい名前だと主張しており、国際的に認めさせようと画策しているのである[a]。

 その「東海」の中に、小さな鬱陵島と完全に点でしかない「独島」が描かれている。独島の日本名は「竹島」と言い、日韓で50年以上も領有権を争っている。観光客が行くはずのない「独島」を、観光地図にまで描いているところに韓国側の「竹島問題」に対する執念を感じる。

 最近、島根県が「竹島の日」を定めたところ、韓国で「妄言だ」と抗議のデモ騒ぎが起こったり、姉妹都市交流をキャンセルする市町村が続出して、日本国内でも改めて「竹島問題」がクローズアップされた。韓国政府はこれを「第二の侵略」と呼び、対馬を韓国領として「対馬の日」を設けようとする自治体まで現れたりと、いつもながら喧(かまびす)しい。

 日本のある人気タレントが釜山で公演を行った時、韓国人のファンが恐る恐る「竹島問題」について尋ねたら、「竹島? だれその人?」と答えて、会場を唖然とさせたという。しかし、このタレントが無知だとは責められない。「竹島問題」など最近の騒ぎで初めて知ったというのが、平均的な日本人であろう。

 一方、韓国では中学用の歴史教科書で「日本は日露戦争中に独島を不法に奪った」と教え、この問題が「慰安婦問題」とともに「日本の侵略的帝国主義」を教える恰好のテーマとなっている。だから、このタレントが「独島問題」を知らなかった事で、会場が唖然としたのも当然なのだ。

 竹島問題にいきり立つ韓国人と無関心な日本人。日韓の深い溝がここにもある。


■2.鬱陵島の拝領を許した徳川幕府■
 
竹島は島根県の北北東220キロ、朝鮮半島の東岸から東方215キロの日本海中の絶海の孤島である。西島、東島の二つの島と数十の岩礁からなり、総面積は0.23平方キロ、日比谷公園ほどの広さである。2島とも山頂がそそり立って海上に姿を現したような形で、平地はほとんどない。飲料水の確保も困難で、古来から人の定住を阻んできた。付近はアワビ、サザエ、ベニズワイガニなど海産物の宝庫である。

 江戸時代初期の元和4(1618)年、伯耆国(鳥取県)の大谷・村川両家が幕府から竹島(現在の鬱陵島)を拝領し、アワビ、アシカ等の漁猟や木竹の伐採などを始めた。そして鬱陵島へ渡る途中の寄港地として松島(現在の竹島)を利用した。

 出雲藩から派遣された隠岐島の郡司・斎藤豊仙が1667年に著した『隠州視聴合記』には、この竹島・松島を我が国の北西限の地として、次のように記している。

__________
(1) 隠州(隠岐の島)は北海の中にあり。(中略)
(2) 戍亥(北西)の間、行くこと二日一夜にして松島(現在の竹島)あり、また一日の程にして竹島(現在の鬱陵島)あり。(中略)この二島、無人の地。高麗(朝鮮)を見ること雲州(出雲)より隠州(隠岐)を望むがごとし。
(3) 然らば則ち、日本の乾(北西)の地、この州を以て限りと為す。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「鬱陵島から朝鮮を望むのは、出雲から隠岐の島を望むようだ」として、この州(島)すなわち鬱陵島を日本の北西限としている。韓国の研究者の中には、(2)の部分を削除し、(3)の「この州」を(1)の「隠州」として、「隠岐島が日本の北西限」と解釈する者がいるが、それは牽強付会の説である。

 米子の大谷・村川両家は鳥取藩から「往来手形」を発給され、著者の斎藤豊仙が駐在する隠岐島の出雲藩番所に立ち寄ってから、鬱陵島に出漁していた。

 幕府が大谷・村川両家に鬱陵島の拝領を許したのも、また出雲藩郡司が「往来手形」で出漁を許したのも、竹島を含め鬱陵島までは日本領である、との認識があったからである。


■3.江戸幕府と李氏朝鮮の領有権争い■
 

実は鬱陵島には古くから人が住んでいたのだが、李朝朝鮮の太宗17(1417)年、近傍の「于山島(うさんとう)」(現在、「竹嶼」と呼ばれている)から住民86名を朝鮮本土に移住させ、以後、渡航を禁じて空島政策をとった。過去に鬱陵島の島民が和冦を粧って対岸の本土を襲ったことがあったからである。

 その時以来、無人の島であった鬱陵島を、2百年ほどして大谷・村川両家が拝領し、今日の言葉で言えば「実効支配」した事になる。

 それから80年ほどして、朝鮮の漁民が大挙して鬱陵島に渡り、アワビやワカメ採りを始めると、鬱陵島に関する領土問題が起きた。元禄6(1693)年4月、大谷家の二百石船が鬱陵島で漁猟をしていた韓人2名を、幕府の裁定を仰ぐために連れ帰ったのである。

 幕府は朝鮮との外交を担当していた対馬藩に交渉させたが決着がつかず、「無用の小島を争って、隣国朝鮮との好を失うのは得策でない」との判断から、鬱陵島への渡海を禁じた。


■4.大韓帝国は竹島を領土地図に描いていなかった■
 
明治9(1876)年、日朝修好条規が結ばれると、日本漁民による朝鮮近海での漁業が活発になった。農林水産資源の宝庫だった鬱陵島にも、島根県や鳥取県の人びとが移り住み、商業や農漁業に従事するようになった。

 朝鮮政府は江戸幕府の渡海禁止措置を引き合いに出して抗議し、明治政府もこれを受け入れて、鬱陵島への渡海を改めて禁じ、日本人住人254名を連れ戻した。

 朝鮮の高宗は翌年、鬱陵島近辺の地理と産物の詳細な現地調査を命じた。その報告書が『鬱陵島検察使日記』や『鬱陵島外図』として提出されたが、それには今日の竹島は記述されていない。鬱陵島の最高峰から四方を眺めたが、「一点の島嶼」も見えなかった、と報告している。

 1898年に製作された『大韓與地図』にも、また1899年に大韓帝国の学部編集局が製作した『大韓全図』にも、描かれているのは鬱陵島までで、竹島はない。

 日韓の歴史的な領有権争いはあくまで鬱陵島に関するもので、それよりもはるかに日本に近い竹島については、問題にもされていなかったのである。


■5.「他国ニ於イテ之ヲ占領シタリシト認ムベキ形跡ナク」■
 
1900年、大韓帝国政府は「勅令四十一号」を発布し、鬱島郡の行政地域を「鬱陵島全島と竹島、石島」と定めた。今日の竹島を当時は日朝ともにリャンコ島と呼んでおり、この「竹島」は鬱陵島近傍の「竹嶼」と考えられる。

 「石島」とはどこの島か分かっていない。これを韓国政府は独島(現在の竹島)としているが、その根拠は「石」(ソク)の音が「独」(トク)と似ているからだそうだ。素人にも疑わしい薄弱な根拠であり、しかも竹島が韓国で「独島」と呼ばれるようになったのは1904年以降である。

 1903年、隠岐島の中井養三郎が、当時リャンコ島と呼ばれていた竹島でアシカ猟を始めた。そしてリャンコ島の領土編入願いを内務、外務、農商務省に提出した。

 これを受けて、明治政府は閣議で「他国ニ於イテ之ヲ占領シタリシト認ムベキ形跡ナク」として、リャンコ島を竹島と命名し、明治38(1905)年2月22日、竹島を島根県に編入した。


■6.「安龍福将軍の活躍」■
 

韓国政府は、歴史的な文献をいろいろ持ち出しては、竹島が朝鮮の固有の領土だったと主張している。たとえば、必ずと言ってよいほど引き合いに出されるのが18世紀後半の『東国文献備考』の「鬱陵、于山、皆于山の地。于山は則ち倭の所謂(いわゆる)松島なり」という一節である。

「倭のいわゆる松島」、すなわち現在の竹島は于山島であり、それは昔から朝鮮領土だった「于山の地」に属するとの解釈だが、しかし、この于山島とは前述の鬱陵島の近傍の「竹嶼」であることが、他の韓国の文献や地図にも出てくる。

 なぜ、これが「倭のいわゆる松島」と言われたのか。実は元禄6(1693)年4月に連れ去られた韓人の一人、安龍福が絡んでいる。安龍福は朝鮮に戻されてから、禁じられていた鬱陵島渡海の罪を逃れようと、対馬藩主に鬱陵島と于山島を朝鮮領として認めさせたという、でっち上げの証言をする。

 その中で安龍福は、鬱陵島で漁をしていた「倭人ども」が松島から来たというので、「松島は于山島だ。これも我が朝鮮の地だ」と言い、さらに松島、すなわち于山島に出向いて「倭人たち」を追い出したという証言をしている。実際には安龍福は日本に連行されただけで、于山島にも松島(現在の竹島)にも行っていない事が日本側の記録で明らかになっている。

 このほら吹き漁師の言葉が朝鮮の史書に残され、竹島が于山島で古来からの朝鮮の領土だったという「歴史的証拠」とされたのである。いまや鬱陵島では「安龍福将軍」として記念碑が建てられ、記念館では「将軍」が日本人を追い払う姿がジオラマで展示されている、という。


■7.サンフランシスコ条約で「独島、対馬島、波浪島」を要求■
 
敗戦後、1951(昭和26)年9月4日に締結されたサンフランシスコ講和条約では、第二条【領土権の放棄】(a)項に以下の文言があった。
__________
 日本国は、朝鮮の独立を承認して、斉州島、巨文島及び欝陵島を含む朝鮮に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この条項の最初の草案では、日本から除外される地域として「斉州島、竹島、欝陵島」とされていたのだが、日本側の要請を受けたシーボルト駐日政治顧問が米国務省に対し、「竹島はもともと日本の領土だった」と提言したことから、書き換えられたのだった。

 これを知った韓国政府は、米国に対して「独島、対馬島、波浪島」を朝鮮領に含めるよう求めた。波浪島とは、「朝鮮半島の木浦、日本の長崎、中国の上海を結んだ三角形の中間地点にある島」ということだったが、その後、韓国政府の努力に関わらず、遂に発見することのできない「幻の島」であった。韓国は竹島のみならず、古来から日本人の住む対馬と、さらには存在しない「波浪島」まで要求したのである。

 韓国政府の要望は当然ながら拒否され、こうしてサンフランシスコ講和条約で、竹島は日本の古来からの領土と認められた。


■8.人質にされた日本漁船員2731名■
 

1952年1月、韓国の李承晩大統領は突如「李承晩ライン」を宣言し、竹島を自国領に含めた。国交正常化のための第一次日韓会談の一ヶ月前のことであった。当然、日本政府は抗議し、アメリカ、イギリス、中華民国からもその違法性が指摘された。日韓交渉では、在韓日本資産の請求権をめぐって隔たりが大きく、進展のないまま終了した。

 翌1953年1月、第二次交渉開催が合意された直後に、李承晩大統領はライン内に出漁した日本漁船の拿捕を命じ、2月4日には日本の第一大邦丸が拿捕され、漁労長が射殺されるという事件が起こった。

 日本側は竹島に「島根県穏地郡五箇村竹島」の標識を建てたが、韓国政府は「独島は日本による韓国侵略の最初の犠牲の地」として、「日本が独島を奪おうとするのは、韓国を再侵略することを意味する」との声明を発表した。以降、日本側の領有権主張は、すべて「日本侵略主義」を指弾する恰好の標的となった。

 韓国による日本漁船拿捕はその後も続き、合計233隻が拿捕され、抑留された漁船員2731名、死亡5名に及んだ。日本はこれらの漁船員を人質に取られたまま、日韓交渉を続けなければならなくなったのである。

 1954年6月11日、韓国政府は竹島に海岸警備隊を派遣し、8月10日に無人灯台に点火、9月15日には竹島を描いた切手を発行し、実効支配を着々とすすめた。

 9月25日、日本政府は竹島問題を打開するために、国際司法裁判所への提訴を韓国政府に提議したが、領土問題は存在しないと韓国政府は拒否した。当事国の両方が同意しないと国際司法裁判所は審理できない。昭和37(1962)年の衆院外務委員会で「国際司法裁判所で敗訴したらどうするか」との質問に、当時の小坂善太郎外相は「結果に従う」と堂々と答えている。

 国際法に照らせば竹島は明らかに日本領であると、韓国政府も知っているのだろう。だから国際司法裁判所への提訴を拒否しているのである。


■9.欺瞞からは真の友好は生まれない■
 

平成16年、元東京学芸大学助教授の殿岡昭郎氏らが「竹島切手」発行の申請を郵政公社に行ったところ、「外交上問題がある」と拒否された。また島根県が「竹島の日」を制定しようとしたら、外務省は島根県と県議会にあて、韓国内で起きた抗議活動などを列挙した文書を送付した。条例を制定させまいとする圧力であろう。こうした動きが、日本政府の事なかれ主義の姿勢をそのまま示している。

 朝日新聞などは例によって、対立を「ことさらあおり立てて、どれだけの得になるのか」と島根県の動きを批判している。このように政府や一部のマスコミは、「日韓友好」を振りかざして、国益を棚上げしている。

 逆に韓国政府は、日本が領土権を主張する事自体を「妄言」として話し合いすら拒否し、「第二の侵略」などと言い立てる。まさに国益を振りかざして「日韓友好」への配慮などはおくびにも出さない。

 まさにごり押しと泣き寝入りの関係であって、これを日韓友好というのは欺瞞である。こういう欺瞞からは真の友好は生まれない、というのが世間の常識ではないか。
(文責:伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(261) 韓国製トンデモ日本史
 日本は百済の残党が土着原住民を制圧して作った国?!
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog261.html
b. JOG(265) 「反日」ナショナリズムという病~ "日韓"関係の正常化に向けて
 韓国の「反日」ナショナリズムを分析すれば、日韓関係がうまく行かない理由が見えてくる。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog265.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。
1. 下條正男『竹島は日韓どちらのものか』★★、文春新書、H16
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166603779/japanontheg01-22%22
2. 濱口和久『守ろう竹島! 日本の領土』★★★、インテリジェンス、H17
http://www.hamaguchi.ne.jp/book/20050119.html
3. 島根県ホームページ、「かえれ! 竹島」
http://www.pref.shimane.lg.jp/soumu/takesima/

韓国問題-現代 第三部「嘘も百回言えば真実となる」: 3-4 朝日新聞が伝えた「従軍慰安婦

2013-12-22 17:53:36 | 政治
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韓国問題-現代 第三部「嘘も百回言えば真実となる」

3-4 朝日新聞が伝えた「従軍慰安婦

 朝鮮総督府の警官たちは、婦女子を誘拐する悪徳業者と戦っていた。


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■1.政権末期になると「反日」に走る韓国政界の宿痾
 政権末期になると、かならず反日運動が盛り上がってくるのは、韓国政界の宿痾である。「従軍慰安婦」問題だけでも、最近こんな動きが見られた。

・平成23年12月、ソウル中心部の日本大使館前に元慰安婦支援団体が慰安婦像を設立。[1]

・平成24年3月1日、李明博大統領は日本統治下の朝鮮半島で起きた反日抗議運動「3・1独立運動」を記念する式典で元慰安婦への賠償請求権問題について「すぐに解決しなければならない人道的問題だ」と演説。[2]

・同年5月、ソウル市内に慰安婦に関する資料などを集めた「戦争と女性の人権博物館」を開設。韓国政府が約3500万円の資金提供。[3]

・同月、「米ニューヨーク韓国人会」はニュージャージー州の公立図書館内に「従軍慰安婦」の追悼碑を設置。今後も全米各地で次々と追悼碑を建てていくと表明。[4]

 選挙が近づくと、左派が反日活動を盛り上げ、保守派もやむなく反日のポーズを強める、という構図である。朝日新聞など国内の左傾マスコミがこれを増長させている。

 日本国民としては、「従軍慰安婦」問題など、韓国・北朝鮮側の主張が史実かどうか理解した上で、政府・外務省に対してきちんとした対応をとるよう要求するとともに、国内の一部マスコミの偏向報道を批判していかねばならない。


■2.朝日新聞の偏向報道が火をつけた
 従軍慰安婦問題の経緯については、弊誌106号「『従軍慰安婦』問題(上)日韓友好に打ち込まれた楔」、107号「『従軍慰安婦』問題(下)仕掛けられた情報戦争」で紹介した。[a,b]

 発端は、昭和58(1983)年に、吉田清治なる人物が、著書『私の戦争犯罪・朝鮮人連行強制記録』の中で、昭和18年に軍の命令で、韓国斉州島で女性を「強制連行」して慰安婦にしたという「体験」を発表したことである。

 しかし、この「体験」は、その後の現地調査で創作であったことが明らかにされ、本人もそれを認めている。

 この問題に火をつけたのは、平成4年1月11日、朝日新聞が、宮沢首相の訪韓直前に、一面トップで「慰安所、軍関与示す資料」、「部隊に設置指示 募集含め統制・監督」と報道した事である。

 ソウル市内では抗議・糾弾のデモ、集会が相次ぎ、不意打ちされた宮沢首相は首脳会談で謝罪を繰り返し、真相究明を約束した。

 軍が慰安所を設けること自体は、戦後の米軍が日本や韓国に命じて慰安所を作らせたことにもあるように、違法なことではない。韓国軍がベトナムに進駐した際は、それをせず、ベトナム女性を強姦したり、現地婚の後で置き去りにされた孤児が数千から数万人の規模で発生していることに比べれば、はるかに良心的な措置である。

 問題は、軍が慰安婦を強制連行したかどうか、という所にあるのだが、[a]で述べたように、この「関与」とは、慰安婦を募集する民間業者の中には「募集の方法誘拐に類し警察当局に検挙取調を受くるものある等注意を要す」「警察当局との連携を密にし・・・社会問題上遺漏なき様配慮」せよ、という良心的な「関与」であった。

 これを朝日新聞は、さも軍が強制連行に「関与」したかのように報道したのである。意図的な偏向報道そのものである。


■3.悪徳朝鮮人業者の毒牙
 現代日本に住む我々には想像もつかないことだが、戦前の朝鮮では婦女子を誘拐して、娼妓として売り飛ばす悪徳業者が少なくなかったようだ。それらの悪徳業者を朝鮮総督府がいかに苦心して取り締まったのか、当時の朝日新聞自体が報道している。

 たとえば、次のような記事がある。斐長彦という朝鮮人率いるグループが女性を誘拐していたのを、捕らえて送検したという内容である。

__________
 田舎娘など14名も誘拐 一味送局(JOG注: 送検)さる

 京城府蓬莱町4丁目無職斐長彦(57年)ほか11名は共謀して田舎の生活苦に喘(あえ)ぐ家庭の娘、あるいは出戻り女など14名を誘拐して酌婦あるいは娼妓などに売り飛ばして約1万余円をせしめていた事件は西大門署で取り調べていたが、25日一件書類とともに送局した。
(『大阪朝日・西鮮版』昭和15(1940)年6月28日)[5,p43]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 同様な記事が続々と見つかっている。[5,p45]

「貴婦人装ふ誘拐魔 男女4名を手下に使ひ 全鮮から小娘28名を誘拐」(『大阪朝日・南鮮版』昭和13(1938)年3月1日)

「農村の娘に毒牙 巧みに誘拐しては売飛ばす 恐るべき全貌判明」(『大阪朝日・南鮮版』昭和14(1939)年3月30日)

「資産家の主婦を連出し行方晦(くら)ます 偽刑事が大胆な犯行」(『大阪朝日・南鮮版』昭和15(1940)年5月21日)


■4.朝鮮名の悪徳業者たち
 また、日本統治時代に創刊され、現在では韓国の三大紙の一つとなっている『東亜日報』も同様の報道を行っていた。[5,p57-61]
ついでに犯人の名前も書いておこう。みな朝鮮名である。

「戸籍を偽造 醜業を強制 悪魔のような遊郭業者の所行 犯人は警察に逮捕」、犯人:呉正渙(『東亜日報』、昭和8(1933)年5月5日)

「路上で少女を拉致 醜業、中国人に売り渡す 売り飛ばした男女検挙」、犯人:朴命同、李姓女(『東亜日報』、昭和8(1933)年6月30日)

「良家の子女を誘拐して、満洲に売り飛ばし金儲け 釜山署犯人を逮捕」、犯人:田斗漢(『東亜日報』、昭和13(1938)年12月4日)

「悪徳紹介業者が跋扈(ばっこ) 農村の婦女子を誘拐 被害女性100名を超える」、犯人名不明(『東亜日報』、昭和13(1938)年12月4日)

 この最後の記事では、関係者として浮かび上がった満洲・奉天の紹介業者を逮捕するため、「ユ警部補以下刑事6名が奉天に急行した」とある。「ユ刑事」とは、この『東亜日報』が全面、漢字とハングルで書かれているので、漢字が分からないためだ。

 日本統治時代に創刊された新聞が、ハングルを使っていたのだから、「ハングルを奪わて、日本語を強制された」などという説が嘘っぱちであることは、これだけでも明らかである。

 また、このユ警部補は名前からして朝鮮人で、朝鮮総督府の警察は日本人と朝鮮人により構成・運営されていた。両者が力を合わせて、婦女子を誘拐して売り飛ばす悪徳朝鮮人業者を取り締まっていたのだ。


■5.日本人の悪徳業者も
 悪徳業者は朝鮮ばかりでなく、日本にもいた。天理教教師と偽って愛媛県で信者の娘4人を誘拐し、満洲に連れて行く途中、朝鮮で逮捕された、という事例である。

__________
 肩書きは天理教の教師 実は希代の誘拐魔 移動警察の網にかかる

 ・・・23日午前7時50分釜山桟橋発新京行き急行列車のぞみの三等客30歳前後の男子と20歳前後の娘4人を慶尚南道移動警察が挙動不審で取り調べたおころ、意外にも右は・・・神尾嘘造(30年)仮名=が天理教教師という肩書きのもとに信者の娘を甘言をもって満洲に連(つれ)出し魔窟に売りとばさんとしていたこと判明した。

 すなわち本籍地愛媛県宇和島方面で信者の娘4名を誘拐、吉林に向かう途中で身柄は大邱署に引き渡して厳重取調中であるが、同様手段ですでに多数の娘を誘拐して大陸の魔窟へ売り飛ばしているらしく関係方面へ手配中。
(『大阪朝日・西鮮版』昭和14(1939)年11月25日)
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 この「神尾嘘造」なる犯人が、日本人かどうかは明記されていないが、日本人の仮名を使っていること、愛媛県で誘拐していることから、おそらく日本人であろう。

 いずれにせよ列車内にまで目を光らせていた所に、当時の警察が、いかに真剣に婦女子の誘拐事件を防ごうとしていたかが窺われる。

 こういう状況を背景に、陸軍が「募集の方法誘拐に類し警察当局に検挙取調を受くるものある等注意を要す」「警察当局との連携を密にし・・・社会問題上遺漏なき様配慮」せよ、と指示したことは適切な配慮であった事が分かる。


■6.総督府警察の朝鮮人娼妓待遇改善への努力
 また警察が、誘拐防止だけでなく、朝鮮人娼妓の劣悪な待遇を見かねて、「自前制度」を認めるという改革にも乗り出したという記事もある。「自前制度」とは、娼妓の個人営業を認めて、雇い主による搾取から救いだそうとした制度と思われる。

__________
 朝鮮人娼妓に救いの自前制度 全鮮に魁(さきが)け平壌で実施

 平壌警察署では全鮮にさきがけて朝鮮人娼妓の自前制度を認め25日から実施することになった。これまで平壌賑町遊郭朝鮮人娼妓の抱主との契約は大正13年からの年期契約制度で前借の最高は800円で年期の最長は5年であって娼妓の稼ぎ高5年間にいくら少なく見積もっても5千円である、

 この結果4千余円は抱主の不当所得となっているという不合理なものであってそこで平壌署では協議の末この娼妓への福音がもたらされたもので、かねて平南道へ認可申請中のところ21日許可が下り、いよいよ25日から実施されることになったものである。
(『大阪朝日・北鮮版』昭和15(1940)年6月25日)[5,p51]
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 娼妓制度自体は合法的なものとしても、娼妓たち達への不当な搾取は許さない、という正義感が感じられる所作である。


■7.法改正・制度改正して朝鮮の女性を護る
 警察のみならず、総督府全体としても、伝統的に女性蔑視の傾向の強かった朝鮮において、女性を守るための法改正、制度改正を推し進めた。その一つは女性の再婚を認める、というものだ。

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 再婚を許さぬ風習 若い寡婦の悩み 頻々たる「嬰児殺し」の犯行 朝鮮に多い特殊犯罪

 【京城】警務局の犯罪係に最近各道から嬰児殺しの報告が毎日2、3件づゝ到着して係員を驚かせているがこれらは何れも申し合わせた如く朝鮮人寡婦が不義の児を生んで世間態を恥ぢ圧殺するもので寡婦の再婚は絶対に認めない朝鮮古来の風習を物語っている。
(『大阪朝日・北鮮版』昭和8年(1933)年2月14日)[5,p162]
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 また旧来の朝鮮社会では女性の戸主相続権は認められていなかった。男子の相続人がいない場合は、女子がいても嫁に出し、他家から養子を迎えていた。総督府の法改正により、女子が家を継ぎ、さらに婿養子を迎える、ということができるようになったのである。

__________
 女子相続権の実現こそは婿養子制とともに半島女権史上一大飛躍であるはもちろん家族制度に明確な大変革をもたらすものとして極めて注目される。
(『大阪朝日・南鮮版』昭和16年(1941)年6月14日)[5,p164]
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 力の籠もった文勢に、朝鮮における女性の権利確立に向けた総督府の政策に期待する朝日記者の思い入れがよく窺われる。


■8.朝日記者たちの「一視同仁」
 日本の朝鮮統治は「一視同仁」(すべての人を平等に愛すること)を理想としていた。朝鮮は植民地ではなく、日本と新たに吸収合併した国であって、その民は内地と同じく天皇の御仁愛に護られるべき民であった。政治家や官僚は、その大御心を体して、民の安寧を図ることが使命であった。

 もちろん、この遠大な理想がすぐに朝鮮半島のすみずみまで実現できるはずもないから、あちこちで差別もあったろうが、本稿で紹介した朝鮮の女性を守ろうとする警察の動きを見れば、日本人と朝鮮人の警官たちが一致協力して、「一視同仁」の理想に向かって努力していた様が窺われる。

 そして、そうした警察の活動を報道する朝日記者たちの「誘拐魔」「毒牙」といった筆致にも、被害者女性を憐れみ、悪徳業者の所行を憎む、まさに「一視同仁」の心情が窺われるのである。

 こうした戦前の朝日記者たちの後輩たる現代の朝日記者たちは、戦前の先輩たちの報道も思いも顧みることなく、「日本軍が女性を強制連行して慰安婦にした」などと、史実を曲げたプロパガンダに走っている。

 そんな有様を、戦前の朝日記者たちは、草葉の陰から、どんな思いで見ていることだろうか。
(文責:伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(106) 「従軍慰安婦」問題(上)
 日韓友好に打ち込まれた楔。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h11_2/jog106.html

b. JOG(107) 「従軍慰安婦」問題(下)
 仕掛けられた情報戦争。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h11_2/jog107.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. Blogos、「日本大使館前に慰安婦像」
http://blogos.com/news/bronze_girl/

2. MSN産経ニュース、H24.3.1、「元慰安婦問題 日本に李明博大統領 早期解決と謝罪要求」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120301/kor12030119480009-n1.htm

3. MSN産経ニュース、H24.5.18、「慰安婦博物館に3500万円拠出 韓国政府に抗議 在韓大使館」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120518/kor12051808100000-n1.htm

4. サーチナ、H24.05.11「ニューヨーク韓国人会『従軍慰安婦追悼碑を続々と建設予定』=韓国」
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?d=0511&f=national_0511_021.shtml&y=2012

5. 水間政憲『朝日新聞が報道した「日韓併合」の真実』★★★、徳間書店、H22
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4198629900/japanontheg01-22/

韓国問題-現代 第三部「日韓友好」に隠された欺瞞: 3-3 慰安婦問題を公正に論じた米議会調査局報告書

2013-12-15 13:16:01 | 政治

■■■ Japan On the Globe ■■■ 国際派日本人養成講座 ■■■

韓国問題-現代 第三部「日韓友好」に隠された欺瞞
3-3 慰安婦問題を公正に論じた米議会調査局報告書
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 慰安婦問題で日本政府に謝罪を求める決議案が5月中に米下院で採決される見通しだが、それに先だって、議会調査局の専門家により「日本軍の『慰安婦』システム」と題する23ページからなる同報告書が議員の審議用資料として作成された。

 この内容を、産経新聞は次のように紹介している。[1]

__________
 いわゆる慰安婦問題の主要争点とされる「日本軍による女性の強制徴用」について同報告書は「日本軍はおそらくほとんどの徴募を直接に実行はしなかっただろう。とくに朝鮮半島ではそうだった」と述べ、いま下院に提出されている慰安婦問題での日本糾弾の決議案が「日本軍による20万人女性の性の奴隷化」という表現で非難する日本軍による組織的、政策的な強制徴用はなかったという趣旨の見解を示した。

 しかし同報告書は安倍首相らの強制徴用否定の言明について

(1)慰安婦システムの一部分である「徴募」だけの否定の強調は軍が大きな役割を果たした慰安所の設置や運営、慰安婦の輸送、管理などを矮小(わいしょう)化する

(2)一部の言明は徴用にはいかなる軍の強制もなかったと受け取られ、日本政府自身の調査をも含む元慰安婦らの証言に矛盾する-と批判し、「強制性」の最大の論拠としては2002年に米英両国で出版された「日本の慰安婦」(田中ユキ著)という英文の書を挙げた。
 

 同報告書はその一方、日本政府が慰安婦問題に対して1990年代前半から「アジア女性基金」の設立などで謝罪や賠償の努力を重ねてきたことを詳述し、「同基金は元慰安婦たちに償い、助けるための日本政府の真実の努力だ」して、女性たちによるその基金からの賠償金の受け取りを韓国政府が事実上の脅しにより阻んだとして非難した。

 同報告書はとくに賠償について政府間ではすでに対日講和条約や日韓関係正常化で解決ずみとの見解を示し、もし諸外国が日本にいま公式の賠償を求めれば、「日本側は戦争中の東京大空襲の死者8万人や原爆投下の被害への賠償を求めてくる潜在性もある」とも指摘した。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 慰安婦を「日本軍が強制連行した性奴隷」などと捉える米国の論調の中では、極めて公正かつ事実に立脚した報告書と言える。
 誰がどのような経緯で作成したのか、詳細は分からないが、60年も前の、アメリカとは直接関係のない事柄について、米議会が謝罪要求をするという異様な企みが、日米関係を損なう事を心配した一部の良識ある人たちの努力の賜物だろうと推察する。

 この報告書が、なるべく多くの米議員やマスコミの目に触れることを祈りたい。

■参考■
1. 産経新聞、「慰安婦問題 米議会調査局が報告書 『組織的強制徴用なし』、H19.04.12、東京朝刊、6頁 








































































































































































































































































































































■■■ Japan On the Globe ■■■ 国際派日本人養成講座 ■■■

韓国問題-現代 第3部「日韓友好」に隠された欺瞞
3-3 慰安婦問題を公正に論じた米議会調査局報告書

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 慰安婦問題で日本政府に謝罪を求める決議案が5月中に米下院で採決される見通しだが、それに先だって、議会調査局の専門家により「日本軍の『慰安婦』システム」と題する23ページからなる同報告書が議員の審議用資料として作成された。

 この内容を、産経新聞は次のように紹介している。[1]

__________
 いわゆる慰安婦問題の主要争点とされる「日本軍による女性の強制徴用」について同報告書は「日本軍はおそらくほとんどの徴募を直接に実行はしなかっただろう。とくに朝鮮半島ではそうだった」と述べ、いま下院に提出されている慰安婦問題での日本糾弾の決議案が「日本軍による20万人女性の性の奴隷化」という表現で非難する日本軍による組織的、政策的な強制徴用はなかったという趣旨の見解を示した。

 しかし同報告書は安倍首相らの強制徴用否定の言明について

(1)慰安婦システムの一部分である「徴募」だけの否定の強調は軍が大きな役割を果たした慰安所の設置や運営、慰安婦の輸送、管理などを矮小(わいしょう)化する

(2)一部の言明は徴用にはいかなる軍の強制もなかったと受け取られ、日本政府自身の調査をも含む元慰安婦らの証言に矛盾する-と批判し、「強制性」の最大の論拠としては2002年に米英両国で出版された「日本の慰安婦」(田中ユキ著)という英文の書を挙げた。

 同報告書はその一方、日本政府が慰安婦問題に対して1990年代前半から「アジア女性基金」の設立などで謝罪や賠償の努力を重ねてきたことを詳述し、「同基金は元慰安婦たちに償い、助けるための日本政府の真実の努力だ」して、女性たちによるその基金からの賠償金の受け取りを韓国政府が事実上の脅しにより阻んだとして非難した。

同報告書はとくに賠償について政府間ではすでに対日講和条約や日韓関係正常化で解決ずみとの見解を示し、もし諸外国が日本にいま公式の賠償を求めれば、「日本側は戦争中の東京大空襲の死者8万人や原爆投下の被害への賠償を求めてくる潜在性もある」とも指摘した。
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 慰安婦を「日本軍が強制連行した性奴隷」などと捉える米国の論調の中では、極めて公正かつ事実に立脚した報告書と言える。

 誰がどのような経緯で作成したのか、詳細は分からないが、60年も前の、アメリカとは直接関係のない事柄について、米議会が謝罪要求をするという異様な企みが、日米関係を損なう事を心配した一部の良識ある人たちの努力の賜物だろうと推察する。

 この報告書が、なるべく多くの米議員やマスコミの目に触れることを祈りたい。

■参考■
1. 産経新聞、「慰安婦問題 米議会調査局が報告書 『組織的強制徴用なし』、H19.04.12、東京朝刊、6頁 







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韓国問題-現代 第三部 「日韓友好」に隠された欺瞞: 3-2 「従軍慰安婦」問題(下)

2013-12-08 12:35:17 | 政治

韓国問題-現代 第三部「日韓友好」に隠された欺瞞
3-2 「従軍慰安婦」問題(下) ~ 仕掛けられた情報戦争

 一部の日本人弁護士、ジャーナリストらが仕掛けた国際プロパガンダ。

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 ■1.強制を示す文書はなかった■
 
 宮沢首相は、盧泰愚大統領に調査を約束し、その結果が、4)(前号)、翌平成5年8月4日の河野官房長官談話となった。政府調査の結果、「甘言、弾圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接に荷担したこともあった」と発表され、慰安婦強制連行があったことは、政府の公式見解となった。

 この発表のために、政府はおおがかりな文書調査と、元慰安婦への聞き込みを行った。前号冒頭に紹介した米軍の報告書も、この文書調査で発見されたものだ。それでは、いかなる事実によって「官憲等が直接に荷担した」と結論づけたのか?

 この調査を実施した平林博・外政審議室室長は、平成9年1月30日、参議院予算委員会で、片山虎之助議員(自民党)の質問に対し、次のような答弁をしている。[3,p204]

__________
 政府といたしましては、二度にわたりまして調査をいたしました。一部資料、一部証言ということでございますが、先生の今御指摘の強制性の問題でございますが、政府が調査した限りの文書の中には軍や官憲による慰安婦の強制募集を直接示すような記述は見出せませんでした。

 ただ、総合的に判断した結果、一定の強制性があるということで先ほど御指摘のような官房長官の談話の表現になったと、そういうことでございます。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ■2.総合的に判断した結果■
 
 資料はなかったが、「総合的に判断した結果」、強制性があったという。この判断の過程について、当時、内閣官房副長官だった石原信雄氏は、次のように明らかにしている。

__________
 強制連行の証拠は見あたらなかった。元慰安婦を強制的に連れてきたという人の証言を得ようと探したがそれもどうしてもなかった。結局談話発表の直前にソウルで行った元慰安婦十六名の証言が決め手になった。彼女達の名誉のために、これを是非とも認めて欲しいという韓国側の強い要請に応えて、納得できる証拠、証言はなかったが強制性を認めた。

 もしもこれが日本政府による国家賠償の前提としての話だったら、通常の裁判同様、厳密な事実関係の調査に基づいた証拠を求める。これは両国関係に配慮して善意で認めたものである。元慰安婦の証言だけで強制性を認めるという結論にもっていったことへの議論のあることは知っているし批判は覚悟している。決断したのだから弁解はしない(櫻井よしこ「密約外交の代償」「文塾春秋」平成9年4月)[3,p58]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 元慰安婦からの聞き取り調査は、非公開、かつ裏付けもとられていないと明かされいるが、そうした調査の結果、「韓国側の強い要請」のもとで「納得できる証拠、証言はなかったが強制性を認めた」ものなのである。

 聞き取りが終わったのが7月30日。そのわずか5日後の8月4日、河野談話が発表された。同日、宮沢政権は総辞職をした。まさに「飛ぶ鳥跡を濁して」の結論であった。


 ■3.日本の言論機関が、反日感情を焚きつけた■

 「強い要請」を行ったという韓国政府の態度について、石原氏は国会議員との会合で次のように語っている。

__________
 もう少し補足しますと、この問題の初期の段階では私は韓国政府がこれをあおるということはなかったと。むしろこの問題をあまり問題にしたくないような雰囲気を感じたんですけれども、日本側のいま申した人物がとにかくこの問題を掘り起こして大きくするという行動を現地へいってやりまして、そしてこれに呼応する形で国会で質問を行うと。連携プレーのようなことがあって、韓国政府としてもそう言われちゃうと放っておけないという、そういう状況があったことは事実です。[4,p314]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この「いま申した人物」について、石原氏は「ある日本の弁護士さん」として、名前は明かしていない。

 慰安婦問題は、日本の一部の人間が焚きつけた、という認識は、韓国側の盧泰愚大統領の次の発言にも、見られる。

__________
 日本の言論機関の方がこの問題を提起し、我が国の国民の反日感情を焚きつけ、国民を憤激させてしまいました。(文芸春秋、H5.3 )[1,p302]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ■4.インドネシアに現れた日本人弁護士たち■

 日韓関係と同様、インドネシアとの間でも、慰安婦問題が焚きつけられた。平成5年に高木健一氏(金学順さんらの日本政府に対する訴訟の主任)ら、日本の弁護士3人がインドネシアにやってきて、地元紙に「補償のために日本からやってきた。元慰安婦は名乗り出て欲しい」という内容の広告を出した。[5]

 兵補協会のラハルジョ会長は、「補償要求のやり方は、東京の高木健一弁護士の指示を受け」、慰安婦登録を始めた。会長は取材した中嶋慎三郎ASEANセンター代表に対して、「慰安婦に2百万円払え」と怒号したというから、名乗りでれば、2百万円もらえると宣伝している模様であった、と言う。

 インドネシアでの2百万円とは、日本なら2億円にも相当する金額なので、大騒ぎとなり、2万2千人もが元慰安婦として名乗りをあげた。ちなみに、当時ジャワにいた日本兵は2万余である。

 この様子を報道した中京テレビ製作のドキュメンタリー「IANFU(慰安婦)インドネシアの場合には」に、英字紙「インドネシア・タイムス」のジャマル・アリ会長は次のように語った。

__________
 ばかばかしい。針小棒大である。一人の兵隊に一人の慰安婦がいたというのか。どうしてインドネシアのよいところを映さない。こんな番組、両国の友好に何の役にも立たない。我々には、日本罵倒体質の韓国や中国と違って歴史とプライドがある。「お金をくれ」などとは、360年間、わが国を支配したオランダにだって要求しない。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ■5.慰安婦番組での仕掛け■
 
 ちなみに、この番組では、元慰安婦のインタビュー場面が出てくるが、ここでも悪質な仕掛けがあった。元慰安婦が語る場面で、日本語の字幕で

__________
 戦争が終わると日本人は誰もいなくなっていたんです。私たちは無一文で置き去りにされたんです。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 と出ているのだが、実際には、インドネシア語で、

__________
 あの朝鮮人は誰だったろう。全員がいなくなってしまったんです。私たちは無一文で置き去りにされたんです。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 と話していたのであった。慰安所の経営者は朝鮮人であり、戦争が終わると、慰安婦たちを見捨てて、姿をくらましたのである。


 ■6.あなた方日本人の手で何とかしてください■

 この番組の予告が、日本共産党の機関紙「赤旗」に出ていたことから、インドネシア政府は、慰安婦問題の動きが、共産党により、両国の友好関係を破壊する目的で行われていると判断したようだ。

 スエノ社会大臣が、すぐにマスコミ関係者を集め、次の見解を明らかにした。

1) インドネシア政府は、この問題で補償を要求したことはない。

2) しかし日本政府(村山首相)が元慰安婦にお詫びをしてお金を払いたいというので、いただくが、元慰安婦個人には渡さず、女性の福祉や保健事業のために使う。

3) 日本との補償問題は、1958年の協定により、完結している。

 インドネシア政府の毅然たる姿勢で、高木弁護士らのたくらみは頓挫した。この声明の後で、取材した中嶋氏は、数名のインドネシア閣僚から、次のように言われたという。

__________
 今回の事件の発端は日本側だ。悪質きわまりない。だが、我々は日本人を取り締まることはできない。インドネシアの恥部ばかり報じてインドネシア民族の名誉を傷つけ、両国の友好関係を損なうような日本人グループがいることが明白になった。あなた方日本人の手で何とかしてください。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ■7.国内で急速に冷める関心■
 地道に調査を進める人々の努力により、奴隷狩りのような強制連行の事実はないことが明らかになると、さすがに慰安婦問題を糾弾する人々の間でも、強制性の定義を修正せざるを得なくなってきた。たとえば、糾弾派の中心人物である吉見義明・中央大学教授は、岩波新書の「従軍慰安婦」で、次のように述べている。

__________
 その女性の前に労働者、専門職、自営業など自由な職業選択の道が開かれているとすれば、慰安婦となる道を選ぶ女性がいるはずはない・・・たとえ本人が、自由意思でその道を選んだように見えるときでも、実は、植民地支配、貧困、失業など何らかの強制の結果なのだ。[6,p103]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 「強制性」をここまで広義に解釈すれば、現代の風俗関係の女性たちも、貧困や失業など何らかの「強制の結果」であり、国家が謝罪と補償をすべきだ、ということになってしまう。さすがにこのような暴論では、常識ある国民の理解を得られるはずもなく、国内の慰安婦問題に関する関心は急速に冷めていった。


 ■8.国連での攻防■
 
 しかし国際社会では、事実の伝わりにくさを利用して、慰安婦問題をスキャンダルに仕立てようとするアプローチが今も展開されている。その最初は宮沢首相の訪韓直後の平成4年2月17日、日本弁護士連合会の戸塚悦郎弁護士が、国連人権委員会で、慰安婦を人道上の罪と位置づけ、国連の介入を求める発言をした事である。

 平成8年3月にジュネーブで開かれた国連の人権委員会に提出されたクマラスワミ女史の報告書は、家庭内暴力を主テーマにしているのに、その付属文書に「戦時の軍用性奴隷制問題に関する報告書」と題して、半世紀以上前の日本の慰安婦問題を取り上げている。

 戸塚弁護士は、この時にもジュネーブで本岡昭次参議院議員(社会党→民主党)とともに、デモやロビー活動を行っている。

 報告書は、やはり吉田清治の本や、慰安婦たちの証言を取り上げている。その中で、北朝鮮在住の元慰安婦の証言として、

__________
 仲間の一人が一日40人もサービスするのはきついと苦情を言うと、ヤマモト中隊長は拷問したのち首を切り落とし、「肉を茹でて、食べさせろ」と命じた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 などという話が紹介されている。この元慰安婦は、1920年に生まれ、13歳の時に一人の日本兵に拉致されたというのだが、1933年の朝鮮は平時であり、遊郭はあったが、軍専用の慰安所はなかった。その程度の事実確認もされていない証言が、4例紹介され、その上で日本政府に対し、被害者への補償、犯罪者の追及と処罰を勧告している。

 日本のジュネーブ外務省はこの文書に関する40頁の反論を作成し、根回し工作をしたもようだ。西側諸国代表の間では、クマラスワミ報告書の欠陥が理解されたが、韓国、北朝鮮、中国、フィリピンなどの関係国は立場上、強く反発した。

 このような攻防の結果、人権委員会では家庭内暴力に関する本文は「賞賛する」という最高の評価を得た一方、慰安婦に関する部分は、take note(留意する)という最低の評価であった。[1,p259]


 ■9.情報戦争から、いかに国益と国際友好関係を守るか■
 
 平成10年8月、今度は、ゲイ・マクドゥーガル女史が、旧ユーゴスラビアなど戦時下における対女性暴力問題を調査した報告書を作成したが、その付属文書で、またも慰安婦問題を取り上げ、「レイプ・センターの責任者、利用者の逮捕」と「元慰安婦への法的賠償を履行する機関の設置」を日本政府に勧告した。

 慰安所は「レイプ・センター(強姦所)」と改称されている。しかし、これは人権小委員会の勧告としては採択されず、日本政府はマ女史の個人報告書に過ぎない、としている。

 平成11年8月には、米カリフォルニア州上下院が第二次大戦中に日本軍が行ったとされる戦争犯罪について、「日本政府はより明確に謝罪し、犠牲者に対する賠償を行うべきだ」とする決議を採択した。この「戦争犯罪」には、捕虜の強制労働、「南京虐殺」とならんで、「従軍慰安婦の強要」が含まれている。[7]

 カリフォルニア州議会の決議には、アイリス・チャンの「レイプ・オブ・ナンキン」の影響が指摘されている。チャンの本については、本講座60号で紹介したように、中国政府の資金援助を受けたシナ系米人の団体が支援している。[a]

 南京事件と慰安婦問題は基本的に同じ構造をしている。チャンの本は、日米関係に対する楔であり、慰安婦は日韓友好への楔として仕掛けられた。これらの問題について、米国や韓国の対応を非難することは、友好関係を破壊しようとする狙いに乗ることになる。

 国家の安全を脅かすものは、テポドンや工作船のようなハードの武力だけではない。一国の国際的地位を貶め、友好国との関係に楔を打ち込むような情報戦争が、外国と国内勢力の結託により次々と仕掛けられている。こうした攻撃から、いかにわが国の国益と国際友好関係を守るか、ソフト面の自衛体制が不可欠となっている。

 ■ 参考 ■

1. 「慰安婦の戦場の性」、秦郁彦、新潮選書、H11.6
2. 「闇に挑む!」、西岡力、徳間文庫、H10.9
3. 「慰安婦強制連行はなかった」、太子堂経慰、展転社、H11.2
4. 「歴史教科書への疑問」、日本の前途と歴史教育を考える
  若手議員の会編、展転社、H9.12.23
5. 「日本人が捏造したインドネシア慰安婦」、中嶋慎三郎、
  祖国と青年、H8.12
6. 「従軍慰安婦」、吉見義明、岩波新書、H7.4
7.産経新聞、H11.08.27 東京朝刊 4頁 国際2面

 ■ リンク ■
a. JOG(60) 南京事件の影に潜む中国の外交戦術
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h10_2/jog060.html












































































































































































































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韓国問題-現代 第3部「日韓友好」に隠された欺瞞
3-2 「従軍慰安婦」問題(下) ~ 仕掛けられた情報戦争

 一部の日本人弁護士、ジャーナリストらが仕掛けた国際プロパガンダ。
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■1.強制を示す文書はなかった■

 宮沢首相は、盧泰愚大統領に調査を約束し、その結果が、4)(前号)、翌平成5年8月4日の河野官房長官談話となった。政府調査の結果、「甘言、弾圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接に荷担したこともあった」と発表され、慰安婦強制連行があったことは、政府の公式見解となった。

 この発表のために、政府はおおがかりな文書調査と、元慰安婦への聞き込みを行った。前号冒頭に紹介した米軍の報告書も、この文書調査で発見されたものだ。それでは、いかなる事実によって「官憲等が直接に荷担した」と結論づけたのか?

 この調査を実施した平林博・外政審議室室長は、平成9年1月30日、参議院予算委員会で、片山虎之助議員(自民党)の質問に対し、次のような答弁をしている。[3,p204]

__________
 政府といたしましては、二度にわたりまして調査をいたしました。一部資料、一部証言ということでございますが、先生の今御指摘の強制性の問題でございますが、政府が調査した限りの文書の中には軍や官憲による慰安婦の強制募集を直接示すような記述は見出せませんでした。

 ただ、総合的に判断した結果、一定の強制性があるということで先ほど御指摘のような官房長官の談話の表現になったと、そういうことでございます。
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■2.総合的に判断した結果■

 資料はなかったが、「総合的に判断した結果」、強制性があったという。この判断の過程について、当時、内閣官房副長官だった石原信雄氏は、次のように明らかにしている。

__________
 強制連行の証拠は見あたらなかった。元慰安婦を強制的に連れてきたという人の証言を得ようと探したがそれもどうしてもなかった。結局談話発表の直前にソウルで行った元慰安婦十六名の証言が決め手になった。彼女達の名誉のために、これを是非とも認めて欲しいという韓国側の強い要請に応えて、納得できる証拠、証言はなかったが強制性を認めた。

 もしもこれが日本政府による国家賠償の前提としての話だったら、通常の裁判同様、厳密な事実関係の調査に基づいた証拠を求める。これは両国関係に配慮して善意で認めたものである。元慰安婦の証言だけで強制性を認めるという結論にもっていったことへの議論のあることは知っているし批判は覚悟している。決断したのだから弁解はしない(櫻井よしこ「密約外交の代償」「文塾春秋」平成9年4月)[3,p58]
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 元慰安婦からの聞き取り調査は、非公開、かつ裏付けもとられていないと明かされいるが、そうした調査の結果、「韓国側の強い要請」のもとで「納得できる証拠、証言はなかったが強制性を認めた」ものなのである。

 聞き取りが終わったのが7月30日。そのわずか5日後の8月4日、河野談話が発表された。同日、宮沢政権は総辞職をした。まさに「飛ぶ鳥跡を濁して」の結論であった。


■3.日本の言論機関が、反日感情を焚きつけた■

「強い要請」を行ったという韓国政府の態度について、石原氏は国会議員との会合で次のように語っている。

__________
 もう少し補足しますと、この問題の初期の段階では私は韓国政府がこれをあおるということはなかったと。むしろこの問題をあまり問題にしたくないような雰囲気を感じたんですけれども、日本側のいま申した人物がとにかくこの問題を掘り起こして大きくするという行動を現地へいってやりまして、そしてこれに呼応する形で国会で質問を行うと。連携プレーのようなことがあって、韓国政府としてもそう言われちゃうと放っておけないという、そういう状況があったことは事実です。[4,p314]
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 この「いま申した人物」について、石原氏は「ある日本の弁護士さん」として、名前は明かしていない。

 慰安婦問題は、日本の一部の人間が焚きつけた、という認識は、韓国側の盧泰愚大統領の次の発言にも、見られる。

__________
 日本の言論機関の方がこの問題を提起し、我が国の国民の反日感情を焚きつけ、国民を憤激させてしまいました。(文芸春秋、H5.3 )[1,p302]
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■4.インドネシアに現れた日本人弁護士たち■

 日韓関係と同様、インドネシアとの間でも、慰安婦問題が焚きつけられた。平成5年に高木健一氏(金学順さんらの日本政府に対する訴訟の主任)ら、日本の弁護士3人がインドネシアにやってきて、地元紙に「補償のために日本からやってきた。元慰安婦は名乗り出て欲しい」という内容の広告を出した。[5]

 兵補協会のラハルジョ会長は、「補償要求のやり方は、東京の高木健一弁護士の指示を受け」、慰安婦登録を始めた。会長は取材した中嶋慎三郎ASEANセンター代表に対して、「慰安婦に2百万円払え」と怒号したというから、名乗りでれば、2百万円もらえると宣伝している模様であった、と言う。

 インドネシアでの2百万円とは、日本なら2億円にも相当する金額なので、大騒ぎとなり、2万2千人もが元慰安婦として名乗りをあげた。ちなみに、当時ジャワにいた日本兵は2万余である。

 この様子を報道した中京テレビ製作のドキュメンタリー「IANFU(慰安婦)インドネシアの場合には」に、英字紙「インドネシア・タイムス」のジャマル・アリ会長は次のように語った。

__________
 ばかばかしい。針小棒大である。一人の兵隊に一人の慰安婦がいたというのか。どうしてインドネシアのよいところを映さない。こんな番組、両国の友好に何の役にも立たない。我々には、日本罵倒体質の韓国や中国と違って歴史とプライドがある。「お金をくれ」などとは、360年間、わが国を支配したオランダにだって要求しない。
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■5.慰安婦番組での仕掛け■

 ちなみに、この番組では、元慰安婦のインタビュー場面が出てくるが、ここでも悪質な仕掛けがあった。元慰安婦が語る場面で、日本語の字幕で

__________
 戦争が終わると日本人は誰もいなくなっていたんです。私たちは無一文で置き去りにされたんです。
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 と出ているのだが、実際には、インドネシア語で、

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 あの朝鮮人は誰だったろう。全員がいなくなってしまったんです。私たちは無一文で置き去りにされたんです。
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 と話していたのであった。慰安所の経営者は朝鮮人であり、戦争が終わると、慰安婦たちを見捨てて、姿をくらましたのである。


■6.あなた方日本人の手で何とかしてください■

 この番組の予告が、日本共産党の機関紙「赤旗」に出ていたことから、インドネシア政府は、慰安婦問題の動きが、共産党により、両国の友好関係を破壊する目的で行われていると判断したようだ。

 スエノ社会大臣が、すぐにマスコミ関係者を集め、次の見解を明らかにした。

1) インドネシア政府は、この問題で補償を要求したことはない。

2) しかし日本政府(村山首相)が元慰安婦にお詫びをしてお金を払いたいというので、いただくが、元慰安婦個人には渡さず、女性の福祉や保健事業のために使う。

3) 日本との補償問題は、1958年の協定により、完結している。

 インドネシア政府の毅然たる姿勢で、高木弁護士らのたくらみは頓挫した。この声明の後で、取材した中嶋氏は、数名のインドネシア閣僚から、次のように言われたという。

__________
 今回の事件の発端は日本側だ。悪質きわまりない。だが、我々は日本人を取り締まることはできない。インドネシアの恥部ばかり報じてインドネシア民族の名誉を傷つけ、両国の友好関係を損なうような日本人グループがいることが明白になった。あなた方日本人の手で何とかしてください。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

■7.国内で急速に冷める関心■

 地道に調査を進める人々の努力により、奴隷狩りのような強制連行の事実はないことが明らかになると、さすがに慰安婦問題を糾弾する人々の間でも、強制性の定義を修正せざるを得なくなってきた。たとえば、糾弾派の中心人物である吉見義明・中央大学教授は、岩波新書の「従軍慰安婦」で、次のように述べている。

__________
 その女性の前に労働者、専門職、自営業など自由な職業選択の道が開かれているとすれば、慰安婦となる道を選ぶ女性がいるはずはない・・・たとえ本人が、自由意思でその道を選んだように見えるときでも、実は、植民地支配、貧困、失業など何らかの強制の結果なのだ。[6,p103]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 「強制性」をここまで広義に解釈すれば、現代の風俗関係の女性たちも、貧困や失業など何らかの「強制の結果」であり、国家が謝罪と補償をすべきだ、ということになってしまう。さすがにこのような暴論では、常識ある国民の理解を得られるはずもなく、国内の慰安婦問題に関する関心は急速に冷めていった。


■8.国連での攻防■

 しかし国際社会では、事実の伝わりにくさを利用して、慰安婦問題をスキャンダルに仕立てようとするアプローチが今も展開されている。その最初は宮沢首相の訪韓直後の平成4年2月17日、日本弁護士連合会の戸塚悦郎弁護士が、国連人権委員会で、慰安婦を人道上の罪と位置づけ、国連の介入を求める発言をした事である。

 平成8年3月にジュネーブで開かれた国連の人権委員会に提出されたクマラスワミ女史の報告書は、家庭内暴力を主テーマにしているのに、その付属文書に「戦時の軍用性奴隷制問題に関する報告書」と題して、半世紀以上前の日本の慰安婦問題を取り上げている。

 戸塚弁護士は、この時にもジュネーブで本岡昭次参議院議員(社会党→民主党)とともに、デモやロビー活動を行っている。

 報告書は、やはり吉田清治の本や、慰安婦たちの証言を取り上げている。その中で、北朝鮮在住の元慰安婦の証言として、

__________
 仲間の一人が一日40人もサービスするのはきついと苦情を言うと、ヤマモト中隊長は拷問したのち首を切り落とし、「肉を茹でて、食べさせろ」と命じた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 などという話が紹介されている。この元慰安婦は、1920年に生まれ、13歳の時に一人の日本兵に拉致されたというのだが、1933年の朝鮮は平時であり、遊郭はあったが、軍専用の慰安所はなかった。その程度の事実確認もされていない証言が、4例紹介され、その上で日本政府に対し、被害者への補償、犯罪者の追及と処罰を勧告している。

 日本のジュネーブ外務省はこの文書に関する40頁の反論を作成し、根回し工作をしたもようだ。西側諸国代表の間では、クマラスワミ報告書の欠陥が理解されたが、韓国、北朝鮮、中国、フィリピンなどの関係国は立場上、強く反発した。

 このような攻防の結果、人権委員会では家庭内暴力に関する本文は「賞賛する」という最高の評価を得た一方、慰安婦に関する部分は、take note(留意する)という最低の評価であった。[1,p259]


■9.情報戦争から、いかに国益と国際友好関係を守るか■

 平成10年8月、今度は、ゲイ・マクドゥーガル女史が、旧ユーゴスラビアなど戦時下における対女性暴力問題を調査した報告書を作成したが、その付属文書で、またも慰安婦問題を取り上げ、「レイプ・センターの責任者、利用者の逮捕」と「元慰安婦への法的賠償を履行する機関の設置」を日本政府に勧告した。

 慰安所は「レイプ・センター(強姦所)」と改称されている。しかし、これは人権小委員会の勧告としては採択されず、日本政府はマ女史の個人報告書に過ぎない、としている。

 平成11年8月には、米カリフォルニア州上下院が第二次大戦中に日本軍が行ったとされる戦争犯罪について、「日本政府はより明確に謝罪し、犠牲者に対する賠償を行うべきだ」とする決議を採択した。この「戦争犯罪」には、捕虜の強制労働、「南京虐殺」とならんで、「従軍慰安婦の強要」が含まれている。[7]

 カリフォルニア州議会の決議には、アイリス・チャンの「レイプ・オブ・ナンキン」の影響が指摘されている。チャンの本については、本講座60号で紹介したように、中国政府の資金援助を受けたシナ系米人の団体が支援している。[a]

 南京事件と慰安婦問題は基本的に同じ構造をしている。チャンの本は、日米関係に対する楔であり、慰安婦は日韓友好への楔として仕掛けられた。これらの問題について、米国や韓国の対応を非難することは、友好関係を破壊しようとする狙いに乗ることになる。

 国家の安全を脅かすものは、テポドンや工作船のようなハードの武力だけではない。一国の国際的地位を貶め、友好国との関係に楔を打ち込むような情報戦争が、外国と国内勢力の結託により次々と仕掛けられている。こうした攻撃から、いかにわが国の国益と国際友好関係を守るか、ソフト面の自衛体制が不可欠となっている。

■ 参考 ■
1. 「慰安婦の戦場の性」、秦郁彦、新潮選書、H11.6
2. 「闇に挑む!」、西岡力、徳間文庫、H10.9
3. 「慰安婦強制連行はなかった」、太子堂経慰、展転社、H11.2
4. 「歴史教科書への疑問」、日本の前途と歴史教育を考える
  若手議員の会編、展転社、H9.12.23
5. 「日本人が捏造したインドネシア慰安婦」、中嶋慎三郎、
  祖国と青年、H8.12
6. 「従軍慰安婦」、吉見義明、岩波新書、H7.4
7.産経新聞、H11.08.27 東京朝刊 4頁 国際2面

■ リンク ■
a. JOG(60) 南京事件の影に潜む中国の外交戦術
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h10_2/jog060.html







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韓国問題-現代編 第二部:日韓友好に隠された欺瞞 2-1:ワールドカップの統制報道

2013-12-07 20:49:02 | 政治
韓国問題-現代編 
http://blog.jog-net.jp/201309/article_9.html
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第二部:日韓友好に隠された欺瞞 2-1:ワールドカップの統制報道



■1.ねぇみんな、どうしたの? おかしいと思わない?■

 タレントの飯島愛がTBS「サンデージャポン」でワールドカ
ップのイタリア-韓国戦に関して、次のように発言したそうだ。
[1]

__________
 ねぇみんな、どうしたの? おかしいと思わない? 言いなよ。 私が守ってあげるから奥寺さん、ホントのこと言って!

 どこのテレビも、トッティの退場の時プレー、よくわかる背後からの映像をどんどん短くカットして放送してるんだよー(ずるいよー)

 (マルディーニへの)蹴りが何でカットされてるの?! これじゃ抗議してるイタリアが悪いみたいじゃない!

 どこもかしこも韓国おめでとうしか言わない! 日本人としてじゃなくアタシ個人の意見として、おかしいと思う!

--(話題を変えるためか、井筒監督に話が振られる)--

井筒「韓国戦では『アジアのプライド』とか言う横断幕とかあるじゃない。ああいうのって日本ではやらないよね。そういうところが…」

飯島「(割り込むように)だったら『アズーリの墓へようこそ』とかいうのは良いわけ? ホスト国として、相手に対する礼儀が無いのはおかしいと思う」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 韓国戦で素人ファンが見てもおかしいと感ずるような審判があったのに、新聞やテレビは「日韓友好、韓国頑張れ」という調子の報道ばかりを続けて、飯島愛のように「どうしたの?」と思う人が多いようだ。

 ■2.「応援しあえた」「感動しあえる」■
 TVでは証拠が残りにくいが、新聞ならデータベースで調べられるので、朝日新聞を例に取り上げると、日本チームが敗れ、韓国チームが決勝トーナメントを勝ち進んだ期間には、次のようなタイトルの記事が並んだ。

__________
・ あとひとつで横浜だ アジアの砦託した 韓国W杯4強
・ 歓喜、故国とともに サッカーW杯、韓国ベスト4進出
・ 韓国4強に日韓の学生喜び爆発 熱い声援、共催実感 W杯
・ 韓国は「アジアの虎」 「愛称」色々…日本は?
・ 国際交流員も必死の声援 サッカーW杯ドイツ韓国戦
・ 日本負けたが、韓国頑張れ! W杯・日韓共催
・ 応援してよかった 日韓交流こども記者サッカーW杯を見て
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 あたかも、日本全国が敗れた日本チームの分まで、韓国を応援しているかのようだ。最後の「日韓交流こども記者」の記事では次のようなこども記者のコメントを掲載している。

__________
 今大会、日韓の国民が互いを応援しあえたのがうれしかった。両国には悲しい歴史があるが、日韓が過去よりも未来の楽しいことを話せるような、明るい話題を作っていこうと訴えたい。W杯はその一つになれたのでは。(中3)

 かつて不幸な歴史もあったが、日韓両国がサッカーや料理などを通して先入観を持たずに感動しあえるようになったのがうれしい。スタジアムを赤一色に染めて「コリア、コリア」と国全体で応援している雰囲気が新鮮でもあり、驚きでもあった。(中2)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 かつての「悲しい歴史」「不幸な歴史」を乗り越えて、日韓
が「応援しあえた」「感動しあえる」事を子供たちが素直に喜
んでいるという構図である。[2]


 ■3.「共催国の韓国を応援」はわずか5%■
 しかし、これは日本国民一般の心情を正確に代弁しているのだろうか。たとえば「VOTEジャパン」というサイトで、「韓国勝ち進む!応援する?」という設問に対して、以下のような結果が出ている。(6月28日時点 [3])

__________
・ 共催国の韓国を応援 263票(5%)
・ 贔屓の国を応援4,507票 (87%)
・ 日本以外には興味なし386票(7%)
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 投票は、メールアドレスと郵便番号を入力するので、同じ人間が何度も投票することは難しく、結果の信頼性は高いと思われる。これを見ると、日本が敗退した後で、共催国の韓国を応援するという人は、わずか5%しかいない。

■4.一生韓国を許すつもりはありません■
 
 掲示板を見ると、その理由がよく分かる。240件ほどの書き込みのほとんどが、飯島愛さんと同じような意見なのである。比較的冷静な意見を掲載させていただくと、

__________
2002/06/25 楽しみにしてたのに
 日本にW杯が誘致されてから6年間、ずっと楽しみにしてきました。幸い、日本=トルコ戦などすばらしい試合を3試合も見れた幸せに浸っていました。18日の夜(韓国-イタリア戦)までは、、、
 疑惑のポルトガル戦を上回る疑惑の試合展開、、、一挙にそれまでの幸せだった気分が吹っ飛び、W杯が苦痛のものとなってしまいました。今は、早く終わってほしいと思うのみです。一生韓国を許すつもりはありません。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ワールドカップを6年も楽しみにし、日本が負けたトルコ戦も「すばらしい試合」と見ているのだから、純粋なサッカーファンであろう。そこまで愛するサッカーが、疑惑の判定で台無しにされた悲しみ、怒りが、落ち着いた文章からよく伝わってくる。さらに韓国側の応援に関しては、次のような意見が多かった。

__________
 2002/06/26 HIDE
「試合前にスタンドに掲げられたナチスのカギ十字マークの入った横断幕が警備担当者によって撤去されていたことが明らかになったこと」
「「ヒトラーの息子たちは去れ」と書かれたカードをもっていた者の存在」
「クローゼ選手とカーン選手の遺影をもったものの存在」

 これらはドイツを激しく侮辱することであり人間として絶対にやってはいけない行為。一体私たちはどのような国とワールドカップを共催し親交を深めようとしているのか?
 今回の事は審判の買収だとか卑怯だとかで済まされる問題ではない。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ■5.「微妙な判定は、韓国戦で相次いだ」■
 日本のファンを呆れさせ、怒らせた「疑惑の判定」については、日本のマスコミでどう報じられたのか? 産経新聞は朝刊一面で「W杯サッカー FIFA 審判委員長誤審認める」と題して、以下のように報じた。

__________
 サッカー・ワールドカップ(W杯)で審判の判定に疑問が相次いでいるなか、国際サッカー連盟(FIFA)審判委員会のエルジク委員長は二十三日、声明を発表、「大会の判定で一つか二つの大きなミスがあった」と述べて、場面は特定していないものの誤審を認めた。同委員長は一方で、「審判も人間であり過ちを完全に排除することはできない」と弁明した。

 微妙な判定は、特に欧州勢を撃破しアジア初のベスト4入りした韓国の試合で相次いでいる。予選リーグではポルトガルの二選手が退場処分となり、決勝トーナメント一回戦のイタリア戦では重要な場面でイタリアの中心選手、トッティが退場させられた。二十二日の準々決勝スペイン戦では、スペインのゴールが二度取り消されている。三チームからは判定への強い批判が起きている。

 微妙な判定が韓国戦に集中していることを「不自然だ」とする指摘に対し、FIFAのクーパー広報部長は「根拠がないこと」と述べた。[3]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 特に、後半は韓国戦に「微妙な判定」が集中し、「不自然だ」という疑惑がFIFAに対しても直接ぶつけられた、という重大な事実を明らかにしている。

 ■6.判定疑惑に触れない朝日新聞■
 同じ、事実を朝日新聞はどう報道したか? 

__________
 今回のW杯は、審判の微妙な判定が注目されている。国際サッカー連盟(FIFA)審判委員会のエルジク委員長は23日コメントを出し、「大会で審判の大きなミスが一つ二つあった」と誤審を認めた。審判制度のあり方を問う声も続出している。

 目立つのは、韓国戦に関する判定だ。(と、韓国戦での3つの判定を紹介した後、) また、準々決勝のドイツ-米国戦では、米国選手のシュートがドイツ選手の手に当たったように見えたが、ハンドと判定されなかった。

 こうした判定のどれが誤審なのか、エルジク委員長は明らかにはせず、「ミスが大きな関心を呼んでいるが、全体としてよくやっている。審判も人間。ミスをなくすのは不可能だ」と弁明した。[4]
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 この後に、「今大会で論議を呼んだ主な判定」として8つを紹介して、あくまでも「判定ミス」の問題として取り上げ、「疑惑」については、口を閉ざしている。朝日はさらにこの記事以外にも:

__________
・FIFAに調査求めず W杯韓国戦での審判是非で伊サッ カー協会長(6/22)
・「W杯基準」の反則に順応できず 韓国に敗れたイタリア サッカー(6/20)
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 などと、自ら報道もしていない「判定疑惑」をわざわざ打ち消すような報道を続けている。


 ■7.コリア・スキャンダル■
 判定ミスと判定疑惑とは、本質的に異なる問題である。ミスならFIFAの責任だが、疑惑となると韓国も他人事ではない。海外のマスコミや、インターネットの世界では、韓国戦の審判が買収されていたのではないか、との議論が巻き起こっていた。まず「被害」国のスペイン、イタリアのマスコミは「疑惑」をあからさまに糾弾している。

__________
 22日、幻のゴールで韓国にPK負けしたスペインの各紙は、「アトラコ(強盗)」(マルカ紙)、「腐ったW杯」(アス紙)と激しい調子で、FIFAとエジプト人主審含む、3人の審判を痛烈に批判した。

 また、決勝トーナメント1回戦で韓国に負けたイタリア代表は、いまだに、「審判が韓国よりだった」と主張。スペイン戦で同じトラブルが繰り返されたのを見ると、「またもや、コリア・スキャンダル」(コリエレデラセラ紙)、「疑惑のコリア戦」(ダタスポーツ)といった激しい批判を再開した。[5]
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 被害国ばかりでない。それ以外の国でも以下のような報道が行われた模様だ。[1]

__________
・ イギリス デイリーテレグラフ紙:
Korean miracle spoilt by refereeing farce
(茶番判定で汚れた韓国の奇跡)
・ アルゼンチン ラ・ナシオン紙: W杯を中止に
・ オーストリア クリア紙: W杯に正義はなくなった
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 ■8.No more dirty tricks, Koreans!■
 インターネットの世界では、さらに凄まじい。アメリカのYa hoo!掲示板を見ると、以下のようなトピックスが並んでいる。()内に示した発言数の多い順にタイトルを並べてみると:

__________
・ No more dirty tricks, Koreans! (13,106 発言)
韓国人よ! 汚いトリックはもう沢山だ!
・ I hope Korea loses (2,047)
韓国、負けろ。
・ Messagge from Italy (1,254)
イタリアからの(怒りの)メッセージ
・ Very good job Korea.....!!! (963)
韓国は「巧く」やった! [6]
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 日本では、メールマガジン「週刊アカシックレコード」[6]が、韓国が予選敗退による暴動と観客動員激減を避けるには、「審判に『期待』するほかない」と事前にズバリ予言して読者数を大幅に伸ばし、またサイト「知らされなかった韓国サッカーの“裏側”」[1]が、判定疑惑に関する情報を大量に提供して、100万件以上のアクセスを集めた。


 ■9.世論誘導の報道管制■
 世界中であからさまに論じられ、多くの日本人も感じていた判定「疑惑」を、朝日新聞は(他の多くのメディアも大同小異だが)判定「ミス」問題にすり替え、ひたすら「日韓の学生喜び爆発」などと友好側面のみ報じていた。これは報道統制そのものではないか。

 これは慰安婦問題でも見られた世論誘導報道とまったく同じ構造だ[a]。日韓の「悲しい歴史」「不幸な歴史」という自虐史観を前提に、それを乗り越えるためには、判定疑惑にも、非常識な応援ぶりにも目をつぶって、ひたすら韓国を応援しなければ、との押しつけである。そのような押しつけから生まれるのは、反発であって、真の友好ではない。

 VOTEジャパンによる「賛否両論、W杯報道!日本のメディアは信用できたか?」というテーマの投票では、総投票者数12,534人のうち、12,388人、実に98.8%がノーと答えた[7]。「ねぇみんな、どうしたの? おかしいと思わない?」と多くの日本国民が気づいた点に、今回のワールドカップの成果の一つがあった。
(文責:伊勢雅臣)

■リンク■ a. JOG(106) 「従軍慰安婦」問題(上)
日韓友好に打ち込まれた楔。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h11_2/jog106.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
1. 「知らされなかった韓国サッカーの“裏側”」★★★
(HPリンク切れ)
2. 朝日新聞、H14.06.27、「応援してよかった 日韓交流こども記
  者サッカー W杯を見て」、東京地方版/茨城 31頁
3. 産経新聞、H14.06.24、「W杯サッカー FIFA 審判委員長
  誤審認める」、東京朝刊、1頁
4. 朝日新聞、H14.06.24、「審判不信、大会に冷水 FIFA『ミ
スあった』 サッカーW杯」、東京朝刊、23頁
5. ZAKZAK、H14.06.24、「疑惑の韓国戦、審判にイエローカード!韓国寄りジャッジに抗議の声、日増しに高まる](ホームページ抹消)
6. Yahoo! Message Boards