パルパイヨ亭気分。

四銃士が周囲を気にせず語り合ったパルパイヨ亭で語る気分で。

あのこと

2023年01月03日 | 映画
ライダー映画はkt氏と見に行けることなったので元日鑑賞は洋画で選定。
フランス映画のこの作品にした。
久しぶりにシネコンじゃない劇場。タイムテーブル懐かしい。昔バイトしてた時作ったわ。
銀座の昼下がりを警戒してチケットはネット購入したが、実際はガラガラ。今はそこらじゅうにシネコンあるからなぁ。こんなことなら窓口で買いたかった。

さて、作品。この作品は中学高校の授業で生徒に見せたらいのに、と思った。

以下ネタバレあり。

生物学的に女性として生まれただけで、子を産むという点でかなり理不尽な目に合うわけだけど、60年代のフランスはひとたび妊娠したら「産む」以外の選択肢がない。
主人公、アンヌは成績優秀な大学生。望まない妊娠をするが、学業を続けたいという強い思いの中苦悩する。
アンヌの2人の親友、学生寮の女子たち、男友達、学生を装って夜の宴にあらわれる消防士、家族、アンヌを妊娠させた男…彼らとのやりとりを丁寧に描きながら、アンヌが決断すし結果を出すまでを描いたシンプルな作品。
同じものを邦画で描こうとしてもなかなか難しいように思う。すごい大作でなくとも洋画が圧倒する作品もあるのだなと思った。

学業を続けたいアンヌとしては選択肢は堕胎しかない。しかし世間的にその選択肢はなく、医師にも裏切られる。
見かねた男友達が知り合いの女性が体験した裏の産科医を紹介。高額な治療費を捻出し、治療を受け、学業に専念出来る!と思ったものの…
最後の衝撃的なシーンは絶対、中高生に見せた方がいい。どれだけ女性が精神的、身体的にダメージを受けるのか、しっかり体感出来るだろう。

それにしても子供を作るのは生物学的男女で行うのに、女性の精神身体にかかる負担のみが尋常じゃないのは、そりゃ現代社会において少子化に向かうのもさもありなんだろう。世界の頭脳を集結させて解決する必要のある問題だと思う。
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