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ソウル市民1000人による円卓会議-ソウル市民の力で民主主義を守ろう!

2015年02月03日 | 三千里コラム

ソウル市民1000人による円卓会議(1.31;プラカードは「民主主義を破壊する朴槿恵糾弾!」)



1月31日、ソウル市鍾路区の天道教水運会館では、500人を越えるソウル地域市民社会団体の主要メンバーが参加して、『民主主義を守るソウル市民1000人の円卓会議(以下、円卓会議)』が開催されました。その内容を、2月2日付『統一ニュース』の記事を要訳して紹介します。(JHK)

『円卓会議』は現時局を民主主義に対する危機と規定し、その解決法を模索するために結成された。この日の結成集会には、イ・チャンボク『6.15南北共同宣言』南側委員会常任代表議長、ハム・セウン神父、アン・ビョンギル『良心囚後援会』会長、イ・ナムシン『韓国非正規職センター』所長など105人が提案者として参加している。

参加者たちは発言を通じて、①内乱陰謀事件の捏造と統合進歩党強制解散など朴槿恵政権の反民主的公安弾圧、②労働者・庶民に失政の責任を押し付ける公約破棄、③民生破綻の経済政策、を厳しく糾弾した。そして、新しく建設する『民主主義を守るソウル行動(仮称)』と共に、2月28日に開催予定の大規模集会に参加することを決議し、清渓広場までロウソク・デモを行った。

集会ではイ・チャンボク『6.15南北共同宣言』南側委員会議長が激励の辞を述べ、「今日この場から始まる民主守護草の根運動を、全国各地に広げて行こう。」と訴えた。そしてセウォル号遺族のチョン・ヘスクさんは連帯メッセージで、「セウォル号の惨事から10ヶ月が過ぎたが、真相は何も明らかにされていない。主権者である国民には権力の誤りを指摘する権利がある。生命を守る草の根文化を全国に広げ、国民の力で政権も変えましょう」と力説して熱い拍手を受けた。

最後にイ・ナムシン『韓国非正規職労働センター』所長が「円卓会議を拠点にして、より多くの国民が結集するだろう。労働者・民衆はすでに勝利の道を歩み始めた。自ら墓穴を掘っている政権の末路を早める闘いに、最後まで一緒に行動する」との決意を明らかにした。



*直前のブログで、朴槿恵政権への国民支持率が急落していることをお伝えしました。では、国際社会は現政権をどう評価しているのでしょうか。やはり、朴槿恵政権には厳しい評価となっています(http://www.pressian.com/news/article.html?no=123679を参照)。

1971年に発足した『世界経済フォーラム(WEF)』は、各国の競争力を指数化して公表します。同フォーラムは毎年1月、スイスのダボスで年次総会を開く(『ダボス・フォーラム』)ことで有名です。今年、『世界経済フォーラム(WEF)』が発表した「2014年の国家競争力評価」は、朴槿恵政権には極めて衝撃的な内容となりました。

2月1日、韓国政府が明らかにした評価によると、韓国は144ヶ国中の26位で、前年より1段階の下落にとどまっています。しかし、部門別に詳細を見ると問題点が明瞭になります。特に、「国家政策と関連した制度的要因」の部門では、62位(2012年)⇒74位(2013年)⇒82位(2014年)と、朴槿恵政権のもとで中下位圏へと下降しています。

中でも制度的要因に属する「政策決定過程の透明性」は、昨年、144ヶ国中の133位です。 これはカンボジア(130位)とブルンディ(131位)、マダガスカル(132位)よりも低い点数ですから、独断的な政局運営という朴槿恵政権の本質を突いていると言えるでしょう。

「公務員の公正度」に関する評価も低く、法体系の効率性を低下させる主要因と指摘されています。この部門の順位は82位で、7位の日本(5.1点)や22位の中国(4.1点)には遠く及ばす、74位のベトナム(3.0点)にも遅れを取っています。

「司法府の独立性」も82位(3.5点)で、憂慮すべき低水準です。ちなみに中国は60位(4.0点)。セネガルが80位です。朴槿恵政権の韓国は、これらの国よりも司法府が独立していない、との評価を受けているのです。

では、政治が国家競争力を改善する動力になるのでしょうか。「政治家に対する信頼」の部門で、韓国は97位でした。ベトナム、ウガンダよりも低い評価です。朴槿恵政権の下で最も顕著に劣化したのが、「政治」なのかもしれません。(JHK)