ダイキャスト情報室

鋳造品質を決めるのは、方案と排気かな。。。。

My new Casting Die design.

2023-10-22 | DieCast

   For several decades from the time induction motor rotors were manufactured by the die-casting method until the early 1990s, large induction motors (200 mm or more in diameter) were cast using vertical casting machines (the slots and bars are perpendicular to the earth,  where the PL plane is horizontal). For smaller diameters, the shaft is cast in a horizontal DC machine (the PL plane is perpendicular to the ground because the casting machine opens horizontally, perhaps for ease of mold making, so the slot (hole in the lotus root) is horizontal, as shown in Image 1) with the shaft horizontal, that is, at right angles to the PL plane (the rotor insert is held horizontal). (holding it horizontally) has been cast.

The author judged that it would be impossible to improve quality by using a casting method in which the core is placed on an existing horizontal casting machine as shown in Image 1, and thought that casting with a mold method that takes Newton's gravitational force into consideration would be a shortcut, or perhaps the royal road to quality improvement. My client understood this basic policy, and we decided to make a prototype mold. 

The mold (in 1993), for which the author drew the basic plan, is patented as JP-A8-317615 and WO97-48171, and also as US005937930A , (Unfortunately, the author's name is not registered as the inventor). (Unfortunately, the author's name is not registered as the inventor.) The author believes that this mold bill is clearly superior to the old casting method in which the axis is horizontal because the flow of molten metal in the slot is oriented in the counter-attractive direction, which prevents unfilled or thin aluminum bars and stabilizes quality.

he amount of unbalance in the first prototype was 1/10 that of the conventional manufacturing method.

Let us compare the advantages and disadvantages of each casting method. In addition, we have added an evaluation of the HVSC method. This project to develop high quality rotors first started with prototypes using ordinary cold machines, but mass production began around 1993 using Ube Machinery's HVSC350 and HVSC630 tons due to the demand for even higher quality.

Fig. 01

 

 


AI技術の進化に関するセミナーを聞いてきた

2023-10-09 | DieCast

「AI技術の進化がもたらす変化と備え」という講演会に参加してきました。筆者、AI技術について、データを山ほど集めてその後をどうするのだろうという疑問を持っていました。EVのようにもう少し様子を見てから判断で良いのかなと考えていました。しかし製造業としては、このような考え方では時代の変化について行けなくなるようだ。製造業では、今からデータの採集方法と分析法を身に付けておく必要があるとの事。こうして現場の技術力を上げておかないと、さらに普及してきたときに受け身になってしまい、競争相手の企業の後塵を拝すことになると。AI技術とはデータの蓄積が前提のもので、データなしには何も始まらないとのこと。さらに最近のAI技術の普及状況は目を見張るものがあり、飲み物の異物混入確認も目に見えない速度で流れるラインを確認している。

ダイキャスト業界でも、射出波形から良否の判定をしている企業はあると思われるが、AI技術を使うとその後のデータ、例えば射出時の音を分析させて良否判定できるだろう。射出から取り出しまでの時間は十分ある。分析して、この判断結果をロボットに渡し、「溶解処分に回してね」とお願いすれば、品質部門は「ずいぶん楽になるはずだ」と夢見ました。

この画像は、展示してくれた企業名が曖昧ですが、数年前のダイカスト展で頂きました。これは誘導電動機の回転子で、レンコンの形にまとめたケイ素鋼板を金型の中にセットし鋳造をして、その後、鉄のみを薬品で溶解してアルミだけを取り出したもの。手間かかっています。この形がリスの回転かごに見えるので、かご型電動機と呼ばれるはず。画像付けないと流行に乗れないみたいなので。


車体のダイキャスト化

2023-09-20 | DieCast

 メディア向けに、「トヨタモノづくりワークショップ」という生産技術等に関する説明会が開かれたそうだ。関連する記事が朝日新聞('23.09.19)にもあって、それによるとマシンは4000ton、高さ6m 重さ400ton射出から製品取り出しまで十数秒とのこと。画像だとおもうが、ロボットによる製品の取り出しまであったようだ。確認のために芝浦機械に3500tonマシンの資料を頂いたが、マシン重量まで記載されていなかった。残念。さらに記事によると、アナリストがダイキャスト化された車体は修理コストがかかると分析しているとのこと。しかしとトヨタの試作品画像を見ると何でもかんでもダイキャストにするわけではなく、ホイールハウス部分とそれをつなぐ骨格部だけで、鋳造品の投影面積を小さく設計して、どこかの会社みたいに大きな鋳造機を使わないで対応しようとする姿勢が見える。それに大きな衝突事故となった場合は、スチール製でも廃車になるだろう。テスラの画像を見るとホイルハウスの後ろ側もダイキャストで作りこんでいる。この部分に軽微な衝突があった場合は修理も困ると思う。下の画像はトヨタ広報が公開している鋳造機のもの。最近はカバーされた機械が多くてイメージわかない。さらに樹脂製品の型と思われる画像もあったのでしっかり借用しました。

追記:UBEのUB6500鋳造機がリョービへの納入が決まったとの事。この方向に行くんだろうな。UB6500は昔風には6600tonぐらいかな。 


人とくるまのテクノロジー展 2023 YOKOHAMA

2023-05-25 | DieCast

展示会を見てきました。どうしてもダイキャスト製品に目が行ってしまいます。

この画像は、RYOBIの展示ブースにあったもので、ボルトの締め付け座面に注目しました。ボルトが1本だけ締め付けられています。この座面に刃物で加工が追加されています。ボルトの座面よりかなり広く加工がなされているのは、反対面の加工のための基準面か、試作品だからかは不明です。この部分はスライドで形状が作られていて、素材では勾配が付いています。3500tonの鋳造機を使用とのことなので勾配なしではやりませんよね。展示品だからもう少しきれいに切削加工できなかったかなとは、外野だから思いますが、まあ事情もあるのでしょう。このボルトの座面を自動車企業のように、ボルトのゆるみを意識している場合は対策も豊富なのですが、設計経験と企業内の設計仕様が整っていないようなところでは、この座面に最小の勾配という条件で切削加工を省略しようとするのです。これが緩んでも問題ないものならまだ良いのですが、大丈夫かしらと思われるような場所でもコスト優先で行こうとします。この展示品を見て思い出しました。リョービさん、ネタありがとう。


素材図・鋳造図・納入仕様図

2023-04-11 | DieCast

  鋳造メーカーは、客先から発注を受けると素材図を作って、このような形で納入しますがいかが?という確認を取って仕事を進めるのですが、いささか技術力の不足している企業では、この確認作業が曖昧なまま受注が進行してしまいます。今回も金型が完成してしまってから素材図作成の依頼がありました。素材図というのは、(言うまでもなく)あらかじめ鋳造対応できない部分は依頼元に変更を依頼し、完了後PL位置・ゲート位置・押出しピン位置・加工代とその量・熱処理などを設定・確認してそれぞれの作業現場にあらかじめ情報を提供するものですが、金型がほぼ完了の状態で作るということは、金型メーカーはさぞ金型設計で苦労しただろうなと想像できます。型図から押出位置をひろっての作業ですからね。技術力があれば(ないものねだりという)金型の法案を検討したら素材図で表現してくれれば(CADは設計者のワープロ・ワード)金型設計者は楽に仕事が進められただろうにと涙が流れます。

大手のダイキャスターでは考えられないことも、小規模な鋳造所では良くあることなんです。

画像はまったく関係なくポンペイで発掘された当時のパン。国立博物館の展示会にて。