よりロック色が強くなった17thシングル。
1985年の秋から冬にもなると、ロック系のバンドやニューミュージックの歌手がチャートに入ってくる中、アイドル勢も負けじとロック色を強めた曲が多数でてきた時期でもありました。
お馴染みの作詞家:売野雅勇とシングルでは初のタッグ組となる作曲家:芹澤廣明。
芹澤廣明はかなりこの当時は大多数に活躍した作曲家である。
他アイドルにおいて、作曲家独自のメロディラインが特徴づけられるのだが、今曲においても立証されている。
サビの部分の音階の流れなんて、かなり芹澤メロデイ。
また、売野歌詞ふりとの適合。カ行の羅列。面白いんだけど、かなりこの曲って半音が多いため、微妙に音程が難しいし、歌ってスッキリ!?てならずw
合ってんのか?合ってないのか?と甚だ不安になる要素が大きい。
しかし、このマニアックな音階メロディは14thシングル:あなたとハプニングに通じるものがある。
実にデビュー4年目のチャレンジは難解な曲を歌いこなす石川秀美に在り。
歌唱力もあいまって、情熱のこもった歌唱と歌詞に合わせた優しい歌唱があってドラマチックである。
タイトルから意味深なのだが、女のために罪をおかした男へのラブソングなのだろうか。でも、青年ではなく少年なんだ!?
いったい何をやらかしたんだ?!
勝手ではあるが、サイレンと言うと救急車のイメージがあるのだが、どうやら一途に純愛を思う女性の心情を歌っている。
編曲はお馴染みの萩田光雄。Eギターの音のうねりがVerse1、2、そしてサビでの違いがあり、より盛り上がる作風となっている。
もうちょっとギター音を前に出しても良かったのになぁ、と思う歌謡ロック。
しかし、この頃のレコードリリースにより進化するシングル曲の流れはとても好き。
愛の呪文~サイレンの少年~春霞恋絵巻。最高にアガる。
そして、成績はというと、石川秀美史上における連続ベスト10入のラスト曲。
また発売日が12月18日というのもあり、残念ながらTBS系のザベストテンにはランクインならず。日テレ系のザトップテンにはランクインしていたけど。
リアルに見ていた放送で歌い終わって、すぐ海外へ仕事に行かねばならない秀美ちゃんと、
帰国日にランクイン在留により、またこの曲を歌う秀美ちゃんが堺正章と榊原郁恵にお土産を買ってきていた放送回を見た。
前作16thシングル:愛の呪文よりもセールスはほんの少し上昇。オリコンランキングは最高位10位をマーク。
残念ながら大ヒットにはならずとも、石川秀美の魅力と歌唱力の披露、
そして後期へつながる激しいロックUPテンポ曲の石川秀美の持ち味を活かした事を強くアピールできた1曲となった。
この曲の衣装は確か石川秀美の意向が含まれてるとの事。派手なアクションの振りや髪を振り乱して歌う姿が印象的。
それだけ、この曲は熱い。西城秀樹の妹にふさわしい女版西城秀樹である。
基本は紺のベルベット調ロングコートに白いシャツとミニスカートな衣装であったが、フジテレビ系の夜ヒットでは白のスーツも披露。
他番組でも、上記の紺系が多いが、年明けくらいになるとタイトミニな衣装でも歌ってるのをみかけた。
健康的かつスポーティなアップテンポアイドル楽曲から、大胆にSEXYにカッコイイ女性アーチスト楽曲へと進化し続けた石川秀美の集大成でもある。
デビューして4年目のこれまでよりも少し大人っぽいアプローチで挑んだシングル曲のヒットにより、息の長い歌手となるのであった。
80年代前半アイドル勢において、シャープでダイナミックな躍動感とリズミカルなアイドルといえば、石川秀美を筆頭に早見優、そして翌年大ヒットした本田美奈子の活躍がめざましい。
当時のアイドル歌手の中でなかなかベスト10ヒットを連続13曲持てた事は立派な80年代を代表するビッグアイドルの証でもある。
80年組、82年組のビッグアイドルの中で歌手としての成長し続け、コンスタントにヒットを飛ばし、
成功の後に続く後輩アイドルが大多数出てくる中に、自分の持ち味を活かす曲や個性を打ち出せた事は容易い事ではない。
同時発売の12thアルバム:iにはこの曲は収録されていない。シングル曲なしでのリリースというアーチストパワーの見せ所であったのだろう。また、この曲以降の各ベスト盤CDには必ず収録されている曲でもある。
ライブにおいては、翌年の読売ランドEASTでの野外ライブ:SHINE ON MEや夏からのライブハウスツアーでも歌われた様子。
確かにこれは盛り上がるはずの曲。
ちょうどこの曲のリリース時期くらいでしょうか。1985年のNHK紅白歌合戦に石川秀美が出場決定したのは。
もしくはその前かもしれない。だからか、いつもこの曲を歌う秀美ちゃんの表情に強い意志が現れてるようにも見えました。
この頃の秀美ちゃんは抜群の美しさをも兼ね備えてましたね。
ファンとしても初出場の知らせと、年末の秀美ちゃんが出る紅白歌合戦。これほど楽しみなNHK紅白は他にはありません。
冬リリースな曲だけに、寒い北風が吹く冬空の世界観の中、熱い情熱と青春。
寒さ厳しい季節に負けない、心が熱くなりる前向きなあたりがさすが石川秀美の作品である。
石川秀美作品に多数ある、魂が踊る楽曲の1つ。
さて、いよいよ2009年度も最終日となりました。今年もたくさんこちらを見て読んで下さった方々、ありがとうございました。
秀美ちゃんも、ファンの皆様も、皆様のご家族ふくめ、良いお年をお迎えください。
来年の2010年度もどうぞよろしくお願いいたします。
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