ユーロな日々

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王国の行方は? [マンU × チェルシー  1-1 PK6-5 CL決勝]

2008年05月22日 | 欧州2010-2003

チェルシーが優勢だろうと予想していた。
プレミアに届かなかった分、モチベーションが高いだろうし、終盤での直接対決でもマンUをねじ伏せたというような印象が残っている。
ところがゲームが始まってみると、マンUの攻勢が続いた。
チェルシーのほうがより慎重だったということか、ディフェンスラインが低く、セカンドボールが拾えないので、マンUがボールをキープし続けた。

意外に早かった失点の場面では、エッシェンが本来のディフェンダーではないことが露呈した。
放り込まれたボールに、遅れたからか、飛ばなかったのだ。そのためにCロナウに見事にヘッドで決められてしまった。 遅れても、体を寄せて、飛んでいれば、Cロナウドはもっと窮屈な動きになったはずだ。

この失点で、チェルシーの選手たちにスイッチが入って激しい展開になるかと思った。
が、そうはならなかった。
マンUの攻勢は続き、あわやの失点場面があった。
ツエッフの信じられないようなスーパーセーブで何とか難を逃れたが、あのプレミアでの直接対決のような闘志あふれるプレーがでない。
特にドログバ、マンUのディフェンスラインに恐怖を与えるプレーがでない。
バラックも守備に気を使ってか脅威を与えられない.。
エッシェンが業を煮やしたよう攻め上がり、中に切れ込んでシュート。
ファーディナンドに当たり、返ったところに、ランパードが飛び出して同点ゴールを決めた。エッシェンの気迫の賜物だろう。

後半になると、やっとチェルシーのポゼッショんが上がり、攻勢が続く。
しかしマンUは失点しなかった。
ドログバのシュート、ランパードのシュートがポストに当たって決まらず。
終わりに近づくと、双方とも延長戦狙いで慎重になった。
不用意に失点して、ジ・エンドではたまらないというわけだ。

しかし延長戦も、前半はまだ双方とも慎重だった。
いつのまにか雨が降り出し、芝生も柔らかいのか、選手がよくころぶ。
チェルシーはマルーダをカルーに代えてよくなった。

後半、10分を過ぎても膠着状態。
双方と思うような展開にならないのでフラストレーションが溜まってきたのだろう。
ちょっとしたことから、つかみ合い、にらみ合いの騒然としたムードになった。
ここまで見事なレフリングでゲームをコントロールしていたミチェル主審は、仕方なく、2枚のイエローと1枚のレッドを出した。
ドログバがジキッチの顔を引っ叩いたように見えるシーンが、リプレーされた。
主審は責められないだろう。
しかしマンUは残り時間でアドバンテージを活かせなかった。

終了の笛がなったとき、PK戦ならツエッフが有利だろうと思った。
ファーディナンドがコイントスで勝ったのに、何度もベンチに確認して先行を選んだシーンが印象的だった。
テリーが早く決めろとプレッシャーをかけたが、ファーディナンドは気にすることもなくファーガソンの方を見て、何度も確認してから主審に先行を告げた。

Cロナウドを信用せず、1番手にも5番手にもしないで3番手にしたのは、そして5番手には同じポルトガルのナニ選んだのは、ファーガソンの眼力だろう。
一方のグラントは、1番と5番手の、どちらを先に決めたのだろう。
たぶんテリーが5番手と先に決めたのではないか。テリー1番手は考えにくい。
しかし5番手を最重視するなら、最適はバラックだったろう。
ハートは誰よりも強い上に、GKに蹴る方向を当てられても、止められないほど強く、早いボールを蹴れるのだから。
これが勝敗の分かれ目になった。
テリーは脚がつり気味だったはずだ。だから軸足を滑らせたのだ。
6番手のカルーと入れ替えていれば、チェルシーは優勝ていたはずだ。
タラレバを言っても意味がないとこはわかっているが、言いたくなる。

テレビでは表彰式が映されなかったから、チェルシーの選手たちがどういう表情をしていたかわからない。
だが、王国は今後どうなっていくのだろう。
グラントは辞めるのか? 
ドログバは残るのか? 
王国の崩壊が始まるのか?
それとも来年、ファイナルに戻ってくるのか?