猫を助ける

昭和村の上の方
長者久保橋という目もくらむほど高い場所にある橋
その中央辺りの欄干の柱に
一匹の猫が必死にしがみついていた

どうしてこんな所に猫が？
とりあえず引き離そうとしたが
命がけでしがみついているのでなかなか柱から離れない

声を掛けながら少しずつ力を加えると
やっと手を離して私に抱っこされた。

しばらく橋を歩いて畑まで来ると
今度は下に降りると暴れ
離すと一目散に藪の中に入っていった。

首輪もしてるし長毛種だった
ただしとても痩せていた

捨てられたのだろうか？
橋の上から投げ捨てようとしたのか？
詮索は尽きないが
とにかくそのままなら落ちて死んでいただろう

勤務が終わって同じ場所に行ってみたが
もう猫は居なかった
「どうか優しい人に拾われておくれ」
そう願いながら帰ってきた