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フランダースの犬

2021-12-31 21:27:32 | Weblog
山田五郎さんがルーベンスの絵を取り上げる回で
「フランダースの犬」について話していました。

フランダースの犬の最終回が
とても悲しい話であると前置きした後で
とても理不尽なストーリーに思えるが
みんなの解釈は間違っている。
この本のタイトルは「フランダースの犬」
主人公は犬である。
そう思えば悲しい結末も救われる。
と言った話しをしていた。

「フランダースの犬」のアニメ
51話と最終回の52話を見た。
確かに悲しい物語で
そのストーリーは理不尽にも思える。
当時、子供向けのアニメとして
この結末をどう解釈して欲しかったのだろうか?
そう考えてしまう内容だった。

しかしながらパトラッシュが主人公だとして見ていきたい。
ネロという少年との出会いに感謝し
寿命が尽きるその時も、願いが適ったばかりの
大好きなネロ少年と奇跡的に一緒にいられて
一緒に抱き合ったまま天に召された。
そして犬と少年は一緒に埋葬された。

お金や将来に悲嘆したという現実の問題は
ほんの僅かな間に過ぎない。
短かったが、その一生において
一番嬉しかったこと、一番感謝したいことは
大好きな人と一緒に居られて楽しかった事
幸せだったことではないだろうか。

山田五郎さん曰く、パトラッシュ目線で見たら
クリスマスに起きた奇跡。
そう思って見たら
悲惨な物語の中に、救いが見えてくる。
だそうだ。

まさにその通りではないか。
人生において、その様な大切な人
大切な物、大切な教えに感謝しながら
全ての物に向き合えば
細かい諍いや気に留めなくて良いことに
いかに心を支配されてしまっているかがわかる。

フランダースの犬が
ハッピーエンドに見えた方も少なくないと思う。
私は山田五郎さんに言われなければ気付かなかったが
またひとつ大切な物語を
心に仕舞えたような気がする。