オレは「スペシャルマン」と呼ばれる正義のヒーローだ。常人の及ばない様々な特殊能力を秘めている。この力で悪を倒し続けているのだ。
さて、ヒーローの条件の一つとして認識されているものに、正義の味方であると同時に子供の味方と言う事がある。
オレはこれが不満だ。何故子供の味方でなければならないのだ? ガキどもが憧れるのは勝手だが、媚を売る必要などないはずだ。しかし、ガキどもはそこが分かっていない。オレの単なる蹴りに「スペシャルキック」と名付け、拳骨に「スペシャルパンチ」と名付けやがる。変身したオレの姿をダサダサな形で真似して、「スペシャルマンごっこ」などしやがる。
言いたい事は、だ。オレは遊びで正義の味方をやっているんじゃないって事だ。ガキは何でも遊びにしやがる。それを大目に見るのが大人の度量なんだそうだが、ふざけるなって言うんだ! オレの戦いは常に命懸けだ! それなのに、ガキどもは自分が戦うわけじゃないから「がんばれー、スペシャルマン」と、無責任に声援を送ってきやがる。とにかく、ガキはいやだ!
この前も、宿敵「ブラックシャドウ」のアーマーメカに遭遇した。直ちに変身し、戦いを挑む。ところがだ、そんな場所に居やがったんだ! ガキが!
アーマーメカがガキを見つけた。変身したオレはガキを放っておこうとした。そうしたらガキの母親が叫びやがった。
「スペシャルマン、坊やを助けて!」
ふざけるなってんだ! 自分のガキの面倒くらい、ちゃんと見やがれ! しかし、オレは正義の味方だ。
「分かりました・・・」
そう答えざるを得ないだろうが! オレはいやいやアーマーメカに飛びかかる。
暴れるアーマーメカにぶっ叩かれ、踏みつけられ、ふらふらになりながらガキを救出し、馬鹿母の元に送り届ける。
「大丈夫だったかな?(ガキィ! てめえがいなきゃ、こんな痛い目に会わなくてすんだんだぞ!)」
「うん、ありがとー、スペシャルマン(何て頭の悪そうなガキなんだ!)」
「ありがとうございます、スペシャルマンさん(なんだ、その言い方はぁ! ガキがガキなら親も親だ!)」
「いいかい、ブラックシャドウが現われた時は、お母さんのそばにいるんだよ(馬鹿母、てめぇの買い物に必死になってるんじゃねぇよ!)」
「うん、ボク、大きくなったらスペシャルマンになるんだ!(バーカ! なれるわけねぇだろうが!)」
「じゃあ、お母さんやお父さんの言うことを良く聞いて、一生懸命勉強し、一生懸命運動し、好き嫌いなく食べるんだよ。(あああああ! いつもの正義のセリフだあああ! イヤだイヤだイヤだ!)」
「うん、そうするよ。(うわああああ! こんなガキが大人になるとブラックシャドウの戦闘員になるんだよおおお!)」
ガキと話をしている間に、アーマーメカはさんざん暴れて、どこかへ行ってしまった。迂闊だった。ガキのせいで、取り逃がしてしまったんだ! だから、ガキってのは! こんなんじゃ、オレが悪のヒーローになってしまうかもしれない。
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さて、ヒーローの条件の一つとして認識されているものに、正義の味方であると同時に子供の味方と言う事がある。
オレはこれが不満だ。何故子供の味方でなければならないのだ? ガキどもが憧れるのは勝手だが、媚を売る必要などないはずだ。しかし、ガキどもはそこが分かっていない。オレの単なる蹴りに「スペシャルキック」と名付け、拳骨に「スペシャルパンチ」と名付けやがる。変身したオレの姿をダサダサな形で真似して、「スペシャルマンごっこ」などしやがる。
言いたい事は、だ。オレは遊びで正義の味方をやっているんじゃないって事だ。ガキは何でも遊びにしやがる。それを大目に見るのが大人の度量なんだそうだが、ふざけるなって言うんだ! オレの戦いは常に命懸けだ! それなのに、ガキどもは自分が戦うわけじゃないから「がんばれー、スペシャルマン」と、無責任に声援を送ってきやがる。とにかく、ガキはいやだ!
この前も、宿敵「ブラックシャドウ」のアーマーメカに遭遇した。直ちに変身し、戦いを挑む。ところがだ、そんな場所に居やがったんだ! ガキが!
アーマーメカがガキを見つけた。変身したオレはガキを放っておこうとした。そうしたらガキの母親が叫びやがった。
「スペシャルマン、坊やを助けて!」
ふざけるなってんだ! 自分のガキの面倒くらい、ちゃんと見やがれ! しかし、オレは正義の味方だ。
「分かりました・・・」
そう答えざるを得ないだろうが! オレはいやいやアーマーメカに飛びかかる。
暴れるアーマーメカにぶっ叩かれ、踏みつけられ、ふらふらになりながらガキを救出し、馬鹿母の元に送り届ける。
「大丈夫だったかな?(ガキィ! てめえがいなきゃ、こんな痛い目に会わなくてすんだんだぞ!)」
「うん、ありがとー、スペシャルマン(何て頭の悪そうなガキなんだ!)」
「ありがとうございます、スペシャルマンさん(なんだ、その言い方はぁ! ガキがガキなら親も親だ!)」
「いいかい、ブラックシャドウが現われた時は、お母さんのそばにいるんだよ(馬鹿母、てめぇの買い物に必死になってるんじゃねぇよ!)」
「うん、ボク、大きくなったらスペシャルマンになるんだ!(バーカ! なれるわけねぇだろうが!)」
「じゃあ、お母さんやお父さんの言うことを良く聞いて、一生懸命勉強し、一生懸命運動し、好き嫌いなく食べるんだよ。(あああああ! いつもの正義のセリフだあああ! イヤだイヤだイヤだ!)」
「うん、そうするよ。(うわああああ! こんなガキが大人になるとブラックシャドウの戦闘員になるんだよおおお!)」
ガキと話をしている間に、アーマーメカはさんざん暴れて、どこかへ行ってしまった。迂闊だった。ガキのせいで、取り逃がしてしまったんだ! だから、ガキってのは! こんなんじゃ、オレが悪のヒーローになってしまうかもしれない。
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