206
「ねえねえ、ハリー先生が秋空に物思う姿って、なんだか魅力的ね」
「そうかしら?」
「愁いに沈んだお顔で、何を思ってらっしゃるのかしら?」
「昨日の手術で無くなったメスが、どのお腹に入っているのか、思い出しているのよ」
207
「スミスさん、落ち葉を見ながら、深い溜め息をついてるの」
「自分を重ねているのよ」
「人生の儚さって感じかしら? 意外と詩人ね」
「赤い葉っぱが自分の血まみれの顔に似てると思ってるんじゃない?」
208
「ねえ、看護師のお姉さん、どうして木の葉って、赤くなるの? 秋だから?」
「大人になると、月に一度は赤くなるものなのよ、メイベルちゃん・・・」
209
「あなたって秋のような人ね」
「あら、それってどう言う意味よ?」
「夏のように若さも無く、冬のように枯れきってもいない、中途半端って事よ!」
210
「アリス先生、落ち葉をかき分けて、溜め息をついてらっしゃるけど・・・」
「探しものでもしてるんじゃないの?」
「夏に無くした思い出、とか?」
「昨日、ポケットから落とした、感染力の強い病原菌を入れたカプセルよ」
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「ねえねえ、ハリー先生が秋空に物思う姿って、なんだか魅力的ね」
「そうかしら?」
「愁いに沈んだお顔で、何を思ってらっしゃるのかしら?」
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「スミスさん、落ち葉を見ながら、深い溜め息をついてるの」
「自分を重ねているのよ」
「人生の儚さって感じかしら? 意外と詩人ね」
「赤い葉っぱが自分の血まみれの顔に似てると思ってるんじゃない?」
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「ねえ、看護師のお姉さん、どうして木の葉って、赤くなるの? 秋だから?」
「大人になると、月に一度は赤くなるものなのよ、メイベルちゃん・・・」
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「あなたって秋のような人ね」
「あら、それってどう言う意味よ?」
「夏のように若さも無く、冬のように枯れきってもいない、中途半端って事よ!」
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「アリス先生、落ち葉をかき分けて、溜め息をついてらっしゃるけど・・・」
「探しものでもしてるんじゃないの?」
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「昨日、ポケットから落とした、感染力の強い病原菌を入れたカプセルよ」
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