お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

ブラックジョーク『名医ハリー・64』

2013年08月06日 | 名医ハリー(ショートショート)
316
「ハリー先生、恋人を亡くしたんですって?」
「ええ、今遺体にすがって泣いているわ」
「とっても愛してらしたのね・・・」
「どうかしらね? 手術着を着て、手にメスを持ちながら、『多めに切るのは僕の愛情表現なんだあ!』って言っているけどね・・・」


317
「ねえ、スミスさん、泣いているけど、何かあったの?」
「ええ、奥さんが亡くなったって・・・」
「じゃあ、嬉し泣きじゃない!」
「でも、それは嘘で、ピンピンしてるんだって」
「じゃあ、本当に嘆き悲しんでいるのね・・・」


318
「ねえ、看護師のお姉さん、恋人と別れたんですって? 心が離れちゃったの?」
「大人になると、心が離れても別のところで繋がっているものなのよ、メイベルちゃん・・・」


319
「あなた、彼氏を振っちゃったんですって? もう二度とないチャンスだったのに、バカねえ!」
「何言ってるのよ! その彼氏があんたの亭主だってわかったから、こっちから振ってやったんじゃないのよ!」


320
「アリス先生、恋人を亡くしたんですって?」
「ええ、今遺体にすがって泣いているわ」
「とっても愛してらしたのね・・・」
「どうかしらね? 手術着を着て、手にメスを持ちながら、『心臓に毛が生えているって自慢するから調べただけじゃないのよう!』って言っているけどね・・・」



   めぐみさん、遅らばせながら、メールありがとうございます。また下さいね




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