「大発明だ!」シュタークスミス博士は叫んだ。「これで物忘れの心配はなくなるぞ」
博士の発明したものは、眼鏡の形をした記憶装置だった。この装置を着用した人物の一日の全ての行動を記憶し、一日が終わると専用にコンピューターに転送し保存する。眼鏡型なのは、その記憶を、見たままの映像として保存するためだ。
「これさえあれば、何年何月何日何時何分何秒に何を見ていたか、すなわち、何をしていたのかが、すぐに調べる事ができるのだ。これで記憶違いとかド忘れとかを心配しなくてすむぞ」
博士はその装置を着けて、一週間実験をした。毎日の記憶がコンピューターに保存されて行く。一週間後、博士はコンピューターにランダムに日時を入力し、特大ディスプレイに映像を映し出した。
「なんだ、こりゃ?」
博士はうなり、さらに別の日時を入力し、映像を映し出した。
「うーむ・・・」
博士は腕を組んで考え込んでしまった。どの日をどの時間を映し出しても、映っているのは実験室の中だけだった。
「そうか、活動的でない人には必要なものではないんだな・・・」

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博士の発明したものは、眼鏡の形をした記憶装置だった。この装置を着用した人物の一日の全ての行動を記憶し、一日が終わると専用にコンピューターに転送し保存する。眼鏡型なのは、その記憶を、見たままの映像として保存するためだ。
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博士はその装置を着けて、一週間実験をした。毎日の記憶がコンピューターに保存されて行く。一週間後、博士はコンピューターにランダムに日時を入力し、特大ディスプレイに映像を映し出した。
「なんだ、こりゃ?」
博士はうなり、さらに別の日時を入力し、映像を映し出した。
「うーむ・・・」
博士は腕を組んで考え込んでしまった。どの日をどの時間を映し出しても、映っているのは実験室の中だけだった。
「そうか、活動的でない人には必要なものではないんだな・・・」
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