11
ハリーが手術台の上の患者の腹部にメスを入れた。
とたんに、白いハトが飛び立ち、クラッカーがパンパンと鳴って紙吹雪が舞った。
ハリーは散らかった手術室の床にメスを叩き付けた。
「だから、手品師を手術するのはイヤなんだ!」
12
手術室からハリーと看護師たちが飛び出して来た。
「先生、どうしましょうか」
「どうしようもない。麻酔であんなに大イビキをかかれては・・・」
13
「先生、手術の時間ですが・・・」
「ああ。でも、なんだか今日はノリが悪くって・・・」
「ですが、患者さん、とびきりの美人ですよ」
看護師が言い終わった時、ハリーはすでに手術室に居た。
14
「先生、早く避難して下さい! 地震は起こるし、大雨は降るし、竜巻は発生するしで、まさに、天変地異です!」
「これは僕のせいなんだ・・・」ハリーは弱々しく言った。「昨日、めずらしく、僕の患者が全快して無事に退院したもんだから・・・」
15
「ねぇ、君。この指先に刺さったトゲを抜いてくれないか?」
「先生は外科医なんですから、ご自分でなされば良いじゃないですか」
「自分の腕前が分かっているから、頼んでいるんだよ」
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「だから、手品師を手術するのはイヤなんだ!」
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「どうしようもない。麻酔であんなに大イビキをかかれては・・・」
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「先生、早く避難して下さい! 地震は起こるし、大雨は降るし、竜巻は発生するしで、まさに、天変地異です!」
「これは僕のせいなんだ・・・」ハリーは弱々しく言った。「昨日、めずらしく、僕の患者が全快して無事に退院したもんだから・・・」
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