同じく中学の頃の話。
その日ぼくは親戚の家に泊まることになっていた。昼間友人と遊び、親戚の家に向かったのは、夜の7時ごろだった。季節は春だったので、7時にはもう日が沈んでいた。
駅に着き、親戚の家に向かっている途中、ぼくの5メートルほど前を、女の人が歩いているのに気がついた。おそらく同じ電車だったのだろう。同じ方向に家があるのか、ずっとぼくの前を歩いている。
川沿いに歩いていくと、道が狭くなるところがあるのだが、女の人は、その辺りでぼくの存在に気づいたようだった。彼女は少し早歩きになった。
親戚の家は、街灯を左に曲がった路地の奥にあった。その女の人の家もそこにあるのか、左に入ってしまった。
ぼくはどうしようかと迷った。その女の人は、ぼくにつけられていると思っている。このまま行き過ぎて時間を置いてから行こうかとも思った。しかし、ぼくは悪いことをしているわけではない。そこでぼくも左に入っていった。
すると、その女の人は走り出した。そして「おねえさーん」と言って、一軒の家に飛び込んだ。どうやらそこが彼女の家だったようだ。
ぼくが彼女の家を通り過ぎる時、彼女はその「おねえさーん」といっしょに、玄関からぼくを見ていた。ぼくは知らん顔をして通り過ぎた。
ぼくは変態ではない!
4,
高校2年の時、人命救助の授業があった。
心臓マッサージやマウス・トゥ・マウスの実践を行うのだが、そのモデルを誰がやるか、ということになった。
先生は「じゃんけんで決めろ」と言った。ところが誰かが「こういうのは保健委員の仕事だ」と言い出した。「そうだそうだ」ということになり、しかたなく保健委員であるぼくが犠牲になった。
先生が「ちゃんとハンカチをかぶせてしなさい」と言ったのだが、いるんです。こういう時に、マジになる奴が。もちろんハンカチの上からだったけど、唇をしっかりとぼくの唇に当て、息を入れてきた。肺が膨れていく。
そいつは当時からヘビースモーカーだった。そのため、ぼくの息は、しばらくタバコ臭かった。
後でそいつは、ぼくの唇を奪ったと、いろんなところで触れて回った。ある日、女子から「しんた君、○君の唇奪ったらしいね」と言われ、変な目で見られた。
最新の画像もっと見る
最近の「過去の日記」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- 日記(499)
- もう一つの日記(1)
- ぶるうす(55)
- 思い出(4)
- 過去の日記(161)
- 言葉をつま弾く(6)
- 詩風録(6)
- 街風景(0)
- 夢見録(0)
- 吟遊(0)
- 生活(0)
- 事件簿(0)
- 飲食ネタ(0)
- 頑張る40代!(0)
- 健康一番(0)
- 備忘録(0)
- ローカルな話(1)
- 聴き歩き(0)
- スポーツ(0)
- 仕事の話(0)
- HP・PC・携帯(0)
- 想い出の扉(0)
- 中学時代(0)
- 高校時代(0)
- 浪人時代(0)
- 東京時代(0)
- 旅行記(0)
- 吹く風録(0)
- 筋向かいの人たち(0)
- 嫁ブー(0)
- ヒロミちゃん(0)
- 甘栗ちゃん(0)
- タマコ(0)
- 酔っ払いブギ(16)
- 歌のおにいさん(0)
- たまに人生を語る(0)
- 延命十句観音経霊験記(0)
- 霊異記(0)
- 携帯写真館(0)
- 本・読書(0)
- 歳時記(0)
- テレビ・芸能(0)
- 動物録(1)
- 時事・歴史(0)
- がらけろく(0)
- しゃめがら(0)
- 自戒(0)
- モノラル(0)
- 入院日記(0)
- リライト(1)
- 履歴書(0)
バックナンバー
2003年
人気記事