虫倉山の山姥様の伝説をいくつか紹介致します。
伝説1<ゴマを作らない。>
虫倉山の周辺では、畑にゴマを作りません。これはある時ゴマのサヤ(莢)が大姥様の目をついたため、大姥様がたいへん怒って、それ以来この付近の農民はゴマを作らなくなったのだといいます。大姥様の見えないところ虫倉山の見えないところなら作ってもよいといって、南側の斜面ではゴマを作る家もあったそうです。 この話は、伊折地区を中心に語られています。今でも守っている農家が多いようです。虫倉山の見えるところでも少し離れた地区では言いません。ゴマのかわりにエゴマ(イクサ)を作る農家も多かったようです。
エゴマを刈り取って乾している。爺ヶ岳遠望(撮影:2016年10月)
近くでは
山姥の里である伊折地区の虫倉山登山口に山姥伝説の一説が記された石造が建てられています。大姥様は子供たちや集落の人々を大事にして可愛がる神様で有った様で、地元の人達は今も大姥様を祭った虫倉神社(伊折地区と梅木地区の2カ所に有ります。)を大事に守り、春と秋には集まってお祭りを行っています。(中条公民館から山姥伝説が記された冊子が出版されています。)