昨日、久しぶりにこちらのブログに記事を書きましたが、一度の投稿でも、ゴールデンウィークのせいか、かなりの訪問者があったようですね。
(F2の方には、カウントを設けているのですが、「宣伝活動」や「カウント増強活動」はしていないので、訪問者、少ないです~。)
現在、私のブログは、「森水晶って誰?どんな人?歌人と称しているけれど、どんな作品を書き、どんな活動をしている人なの?」と思われた方が検索してくださった時のために、歌集、歌書、折々の活動などを記しているというものになっています。ですので、繰り返し「森水晶の歌集・歌書」の記事をあげています。たびたび訪れてくださる方は「また、これかぁ~」とお思いでしょうが・・・。
なので、たまには、歌をたくさん、UPいたします。おそらく10年くらい前に書いた連作です。なるべく、わかりやすく「写実風」に物語を描いてみたくて、作った連作です。当時、歌舞伎町、高円寺・新所沢・立川などの街を舞台に、いつくも連作を書いていて、全部をまとめて、ひとつの物語にし、第三歌集とする予定だったのです。実際の第三歌集の内容は全く違うものになってしまいましたが。この「福生」もそのひとつだったのです。
今読み返すと、自己添削したいところがかなりありますが、そのまま掲載いたします。
写真は最近の福生です。車の中からスマホで撮りました。
福生
ハンドルの高きハーレに跨って男らはゆくR(ルート)16
駐在の米兵たちのつかのまの休日ならむ集いて走る
「イージーライダー」そのままの逞しき絵になる体の男ら過ぎる
大きなるマシーン操る革ジャンの背中を君も眩しみて追う
男らの走りゆきたるぬけるよな青空の先はニューオーリンズかも
立ち並ぶ店は横文字多くして弗(ドル)表示あるは異国のごとし
眼(がん)レフをぶらさげ歩く若者の折折止まりシャツターを切る
あからさまに大麻吸う器具飾り置くウインドーあり冬の陽の射す
長煙管と天秤に眼をかがやかす君の手をとり急かして歩く
わかってるよヤクは懲りたよ晴れやかに君は笑う椰子の樹を背に
はじかれたように君がウインド―に寄りて張りつく中古楽器店
ウインドーに額をつけてギターみる君の指先かすかに動く
歌舞伎町より取両親返し来たギブソンを羽衣町で売りてしまいぬ
もう一度音楽の道を…という声をマフラー外したバイクがかき消す
キャラメルの箱のごときを「ハウス」と称し住人は自慢気なり
芝生にて金の巻き毛を揺らしつつ幼き少女がシャボン玉吹く
古ぼけた「ハウス」の屋根までシャボン玉のひとつふたつと流れて消える
青空に手をひろげたる形して裸木(はだかぎ)の天に届かざる夢
音たてて軍用機の近づきぬわれらはなべて影に包まる
眠り際君が歌を口ずさむかすれた声で「Born to be wild」
F2のブログの方ものぞいてみてください。よろしくお願いいたします。
ブログ名 「水晶の詩と短歌と音楽の森へ」 ※「森」から「森へ」となります。
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