昭和人俊やんの鐵活日誌回顧録帳

消えゆく大手私鉄の扇風機車



先日、東急8500系8531Fが運用離脱した。
同編成は東急最後の「扇風機車」であった。
冒頭写真は東急7700系のもの。
残る8500系最後の残存編成8537Fは、9000系と同じ平天井+ラインデリア。



昭和30~50年代の非冷房車には大抵装備していたし、昭和40年代後半以降の冷房車でも、鉄道会社によっては標準装備している車両も多くあった。
しかしここ10数年、冷房車でも急速に扇風機は姿を消しつつある。




相鉄は2019年頃まで、旧7000系と新7000系第1編成(7713-7515編成)に残っていた。
新7000系第2編成(7715-7517編成)以降は平天井+ラインデリア。
写真は旧7000系と、それとほぼ類似の車体を持つ2代目5000系。



京急は元号が令和に変わってすぐに、最後の扇風機車800系が完全引退した。京急では同時に、大手他社に比べ飛抜けて長く採用し続けた片開き扉も消滅した。



西武や東武などは、全車冷房化達成時に消滅した。
西武旧101系試作冷房車が西武の冷房車唯一の扇風機車だったが、非冷房車全滅とほぼ同時期に消滅。
写真は西武初代501系~後の351系。



京王、阪急、阪神は昭和50年代後半早々消滅している。
写真は京王2010系。
京王、阪急はファンデリアを積極的に装備していたこと、阪神は全車冷房化達成が他社より著しく早かったことから、扇風機車消滅も早かったと思われる。

その他、小田急(旧4000系)、名鉄(吊掛車)、京阪(大津線車両)、南海(吊掛車)も1990年~2000年代までに消滅しているのを確認している。



関東大手私鉄で唯一残るのは京成のみとなる。
写真は京成3500系。(未更新車は全廃済。)
京成は非冷房車よりも冷房車の方が、扇風機を積極的に装備していたようである。
(非冷房車はファンデリア。)
関東以外では、近鉄、西鉄に少数残存している。

またひとつ、昭和の鉄道アイテムが消えようとしている。
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