携帯電話が壊れるくらい
握り締めてブレを
防いだつもりだども
流石に携帯電話の
写真機でも夜景は
こ~が限界です。
訳
携帯電話が壊れるくらい
握り締めてブレを
防いだつもりですが
流石に携帯電話の
カメラでも夜景は
これが限界です。
人間の運の中には
くじ運と言うのが在ります。
宝くじやなんぞかんぞな抽選にはつき物だげなが
神社の御神籤にもそう言った作用があ~かもっしぇん。
逆に御神籤で凶を引く確立の方が低いのだけんね。
「ねえ、私が死んだらあなたどうする?」
「何だよ…」
「藪から棒だぞ!」
「だから、私が死んだらあなたどうするの?」
黒ブチメガネの奥から洋子の視線が
ずっと私を見つめている。
「そうだなあ…」
「悲しすぎて何も出来なくなるかもな」
私は少々おどけて見せた。
その途端、洋子は嬉しいのか悲しいのか
解らない表情をすると、フッと小さく笑って見せた。
「お前はどうなんだよ?」
「俺がもし先に死んだら…」
洋子は少し考えると、
「南の島に移住するわ」
「…」
「移住して、貴方のお骨を大好きな海に散骨してあげる」
「ひでえ話だなあ」
私は笑って見せたが内心は少し寂しかった。
そうなのだ。
私たちが死んでも
誰も看取ってはくれない。
私たちには子供が居ない。
だから、私と洋子が死んだらそれで終わりなのだ。
潔いと言えば聞こえは良いが、それは若い頃の話だ。
歳を重ねていくうちに不安もあれば寂しさもある。
「どうなっちゃうんだろうね?」
「え…」
「この家もお墓も」
たぶん、私たちが死んで何年かすれば
この家も壊されて更地になっているかもしれない。
墓も無縁墓になってしまうだろう。
「寂しいわねえ」
「寂しいよなあ」
今はまだ洋子が居るから大丈夫かもしれない。
けれど、それでもふたりぼっちなのだ。
将来、どちらかが欠ければ
正真正銘のひとりぼっちになってしまう。
それっきり、洋子は黙ってしまった。
私は、いたたまれない気分になって
その場を離れた。
(あとづけ)
若いうちはこんな事なんて考えた事もありませんでした。
でも最近良く考えます。
将来、自分が死んだらこの家やお墓はどうなるんだろうと?
実際、子供がいても出て行けば同じジャン!と
既婚の同級生は言います。
確かにそうなんだろうけれど・・・
君の言葉には余裕と言うものが感じられます。
今、結婚を考えている人、結婚なんか関係ないわと思っている人。
確かに若い内はそれで良いでしょう。
私もそうでした(笑)。
でもね、明日が楽しければそれで良いじゃん!って言うのは
若い内のしかもほんの少しの期間だけなのですよ。
歳をとると次第に明日が来るのが恐く感じるようになるのです。
ひとりだと尚更ですよ。