都心にあるその街の一画は
とある大きな会社の建物で占められていました
通っていた予備校はその外れにありました
授業を終えた雨の日
私は大きな会社の建物で占められた街を
さまよい歩いていました なぜだったのか
覚えてないのですが弱りきっていました
(おなかがすいた…)
ちょうど小さな食堂が目に入りました
思いきって入ると薄暗い店内には客は誰もいません
奥からお爺さんが出てきました
壁に掛かった短冊の「カレーうどん」が目に
飛び込んできました
「カレーうどんを」
「はいよ」
これが美味かった…!