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ちょっとした心の動きを綴ります

夕立の前に

2010-08-18 | 詩歌
あなたからの着信
名前だけ確認して
そのままベルを鳴らし続ける

私の気持ちを
あなただけが分からなくて
呼び出し音を聞かせ続ける

突然暗くなる空
吹き出したつめたい風
遠くから光る稲妻
耳元に誰かのため息

どこからか聞こえてくる
悲鳴にも似た叫び声
それはあるいは私の
胸の中から響いたのか

あなたからの着信
ニックネームで登録したこと
いま少し後悔している

私の気持ちを
少しでも分かりたいなら
この呼び出し音をもっと聞いていて

遠い昔

2010-08-15 | 詩歌
遠い昔この国に戦があったと
誰でも知ってる、学校で教えてるから
たくさんの人が死んで
たくさんの人を殺して
多くの大切なものを失った
多くの夢が消え去った

戦争がいけないものだとは
誰でも知っている、テレビでも言ってるから
悲しい歴史がうまれて
悲しい歴史が始まって
無数の悲しみと憎しみが
無数の心に刻まれた

戦争を知っている人はどんどん亡くなっていく
大昔の戦のように忘れられていくの?
戦争はどんなもの?
本には書いてない
博物館でも分からない

戦争はどんなもの
アニメや特撮が
描ききれないものがあるの
戦争はどんなものなの