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ちょっとした心の動きを綴ります

夏の隙間

2010-07-28 | 詩歌
むっとするような暑さ
まとわりつくような空気
夏は確実に私にまとわりついてくる

でも私は知っている
この圧倒的な夏の中には
すでに消え去る何かが含まれていることを

暑い夏のなかに
僅かにのぞく滅びの光
もう既に太陽は力をなくしている

私は日に焼けた肌を合えて隠さない
もうこの夏はさまざまな
隙間を見せている

届きそうでとどかない空

2010-07-11 | 詩歌
あなたが私の暮らす世界から
消えてどこかに行ってしまってから
私のあなたの思い出たちは
毎日大きく増殖しているのです

あなたの残したなにもかもが
私の心に突き刺さったまま
いろいろな形に変化をしながら
私を喜ばしたり苦しめたりしている

あなたの暮らす世界は
届きそうでとどかない
空の上なの
海の果てなの

私のなかであなたは
さまざまに変身しているの
あなたの本当の姿を
もう思い出せないの

梅雨の後半

2010-07-06 | 詩歌
突然降り出した雨に
傘を広げるのもままならず
偶然沸き上がる思い
それはかつて負った心の傷

貴方はきっと夏の季節に
鮮やかに飛び越えてるはず
私はまだ長雨のなかに
漂ってる前に進めず