知っているかい

笑い続けることが難しいように
泣き続けることも難しい

怒り続けることが難しいように
悲しみ続けることも実は困難

人はそれを書き記すから
人は何かを傷つけるから
人は何かをなくすから
人は何かにこだわるから

喜怒哀楽の落とし穴から
抜けられないように思うのさ

ライオンのつぶやき

もう食べられないよ
子ライオンはいいました

食べておきなさい
今度はいつ食べられるのか
分からないのよ
母ライオンはいいました

子ライオンは思いました
今は今
明日は明日じゃないか
どうしてそんなに明日に拘るの

母ライオンは思いました
明日もし
私が死んでしまったら
この子はどうやって生きていくのかしら

水車

あなたにとっては偶然の出来事のように思えても

因果は巡る水車のように
回り続けて元に戻って

何度も何度も巡っては
忘れることがない繰り返し

語ってみましょう　その糸車
からから回る性のあや

葉桜

　嵐が過ぎてすっかり葉桜になってしまいました。

　それで見所がなくなってしまったように感じる人が多いと思いますが、実は桜の葉ってとっても魅力的なんですよ。

　花のときだけ注目するなんてもったいない。
　その時々に、その時にしか分からない魅力ってあるんですよね。