前回投稿のマウスピースMarcinkiewicz ET2はIan McDougall(イアン・マクドゥガル)シグネチャーモデルなのですが、Ian McDougallというトロンボーン奏者は日本での知名度は低いので、知らない人も多いのではないかと思います。イアン・マクドゥガルさんはカナダのベテランジャズトロンボーン奏者で76歳の現在でもバリバリの現役プレーヤーとしてご活躍です。実はマクドゥガルさんは僕が非常に影響を受けたプレーヤーで、学生の頃はよくコピーしていました。カナダのビッグバンド「Rob McConnell and The Boss Brass」で20年間に渡ってリードトロンボーンを務められ、また5トロンボーングループ「The Brass Connection」のリードトロンボーン奏者でもありました。この「The Brass Connection」は1980年代に活動していたグループですが、アレンジ、演奏とも大変素晴らしく、このグループのレパートリーをコピーして良く演奏していました。「Rob McConnell and The Boss Brass」でも「The Brass Connection」でもマクドゥガルさんのリードプレイがそれはそれは大変素晴らしく、リードトロンボーンとはこうあるべきだ、と言える演奏です。もちろんマクドゥガルさんのソロも大変素晴らしく、非常に高い演奏テクニックを持ちながらもテクニックだけに偏重することなく、常にハートフルな歌心と熱い情熱を傾けた演奏には感銘を受けます。まさに僕が目標とするトロンボーン奏者です。